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ネクソン<3659>は、2月13日、2024年12月期の連結決算を発表、『アラド戦記モバイル』の増収寄与により、三大フランチャイズである『アラド戦記』『メイプルストーリー』『EA SPORTS FC』の総売上収益が成長したほか、7月2日に配信を開始した『The First Descendant』が大きく増収寄与し、過去最高の売上収益を達成した。
売上収益4462億1100万円(前々期比5.4%増)
営業利益1241億7600万円(同7.8%減)
税引前利益1959億8700万円(同55.6%増)
最終利益1348億4800万円(同91.0%増)『アラド戦記』は、フランチャイズを中国のモバイル市場に展開することで、多くの新規プレイヤーの獲得だけでなく、PC版の休眠ユーザーの掘り起こしに成功した。その結果、フランチャイズ全体の売上収益は前期比で成長した。中国のPC版『アラド戦記』は、2023年12月にゲーム内の経済バランスが悪化して以降、売上収益およびアクティブユーザー数の回復に向けて継続してバランス改善およびプレイヤーエンゲージメントの向上に取り組んでいる。しかし、売上収益が成長軌道に戻るにはまだ時間を要する見込みであり、前期比で減少した。
『メイプルストーリー』は、既存ゲームのライブ運用を改善するとともに、ハイパー・ロー
カライゼーション戦略による地域展開や、IPを新作ゲームとして拡張する取組みを行った。しかし、韓国におけるPC版の大型アップデートや中国におけるモバイル版の配信開始により、フランチャイズ全体として過去最高の売上収益を記録した前期の高い水準との比較で売上収益が減少した。韓国の『メイプルストーリー』では、1月に公正取引委員会から課徴金納付命令を受けたことをきっかけにユーザーのセンチメントが悪化したことから、売上収益は前期比で減少した。しかし、プレイヤーエンゲージメントの改善に努めた結果、プレイヤー満足度を示す指標であるネットプロモータースコアが第1四半期期間から第4四半期期間にかけて継続的に上昇し、来年度の成長に向けた土台を築いた。韓国以外の地域においては、各地域のプレイヤー嗜好に合わせた地域独自のコンテンツ開発やイベントおよびプロモーションを行うハイパー・ローカライゼーション戦略が功を奏し、前期比で成長した。また『メイプルストーリーM』もグローバルでの売上収益が前期比で増加した。加えて、『MapleStory Worlds』を4月に韓国で正式ローンチし、10月に北米および南米にてソフトローンチしたことから、売上収益への寄与だけでなく、メイプルストーリーIPのファン層拡大に貢献した。
『EA SPORTS FC ONLINE』および『EA SPORTS FC MOBILE』においては、過去最高の連結会計年度の売上収益を記録した前期の高い水準との比較で減少した。
そのほかの主要タイトルにおいては、7月2日に配信を開始した『The First Descendant』が欧米を中心に好評を博したことから、大きく増収に寄与した。
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■第1四半期業績予想をレンジ予想で開示
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2025年12月期通期の業績予想については、グループの主力事業であるPCオンラインゲームおよびモバイルゲーム市場は成長速度を予測することが難しく、ユーザーの嗜好や人気タイトルの有無などの不確定要素に収益が大きく左右されることから非開示としている。
同社は第1四半期の業績予想をレンジ予想で開示しており、以下のとおり。
売上収益1098億8300万円~1221億700万円(前期比1.4%増~12.6%増)
営業利益296億3400万円~354億円(同1.7%増~21.5%増)
税引前利益322億8000万円~380億4500万円(同40.5%減~同29.9%減)
最終利益219億7800万円~265億7700万円(同38.8%減~26.0%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4462億1100万円、営業利益1241億7600万円、税引前利益1959億8700万円、最終利益1348億4800万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659