enish、既存タイトルの一部の売上高低減で24年12月期決算は5%の減収に 収益構造の最適化を目的にコスト圧縮の効果で赤字幅は縮小

  • enish<3667>は、2月14日、2024年12月期の決算(非連結)を発表、既存タイトルの一部において売上高の低減がみられたことで売上高は会社側想定を下回る結果となった。

    一方で損益面では人員の適正化に伴う労務費の減少や外注加工費の圧縮など、収益構造の最適化を目的にコスト圧縮に努めたことで赤字幅は縮小した。

    なお、保有する有形固定資産および無形固定資産の減損損失1300万円と、人員の適正化に伴う特別退職金200万円を特別損失として計上している。

    売上高33億1700万円(前々期比5.4%減)
    営業損益8億1500万円の赤字(前年同期12億600万円の赤字)
    経常損益8億6200万円の赤字(同12億6500万円の赤字)
    最終損益8億8200万円の赤字(同13億7400万円の赤字)

    既存タイトルは、運営施策の工夫により売上の逓減を最小限に抑え、リリース14年目を迎えた『ぼくのレストラン2』と『ガルショ☆』は、コラボレーション施策などが好調に推移し、引き続き同社の売上収益に大きく貢献した。よりきめ細やかな対応を図り、ユーザーの満足度向上に努めていく。

    リリース2周年を迎えた『進撃の巨人 Brave Order』は、2024年11月8日よりアニメ劇場版「進撃の巨人 完結編 THE LAST ATTACK」の公開に伴い、ゲーム内のさらなる活性化を図るため、新規ユーザーの流入や呼び戻し施策や出演人気声優を起用した公式放送を行い、番組とゲームで連動した企画の実施や機能改善など、引き続き魅力的なイベント施策を行った。

    リリース4年目を迎えた『五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。』は、累計800万ダウンロードを突破し、同社の業績に貢献した。イベント施策や書き下ろしイラストの充実など、引き続き魅力的な施策を行い収益寄与につなげていく。

    アニメ「ゆるキャン△」初のオンラインゲーム『ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!』は、長期メンテナンスを実施し、新機能の追加や機能改善を行い、再度配信を開始した。

    2024年3月に「Roblox」向けにリリースした『ドラえもん のび太のゴーゴーライド!』は、ゲーム内のさらなる活性化のため、継続したプロモーションや機能追加を実施していく。なお「Roblox」へのゲーム配信は、パブリッシングをGeekOut、開発・運営をenishが行う2社の協業体制で実施している。

    また、スマートフォン向けドラマチック共闘オンラインRPG『De:Lithe~忘却の真王と盟約の天使~』をベースとした、モバイルゲームクオリティのブロックチェーンゲーム『De:Lithe Last Memories(ディライズ ラストメモリーズ)』を2024年8月15日にリリースした。

    なお、HashPaletteより不当利益返還請求として1億7600万円の訴訟が提起されているが、今後、先方の主張および請求内容を精査し適切に対処していく方針。今後の進捗に伴い、開示すべき事項が判明した場合には、すみやかに発表するとしている。

  • ■2025年12月期の業績予想は非開示

  • 2025年12月期通期の連結業績予想については非開示。モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、同社の業績も短期的に大きく変動する可能性があることなどから、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難となっているため、としている。

株式会社enish
http://www.enish.jp/

会社情報

会社名
株式会社enish
設立
2009年2月
代表者
代表取締役社長 安徳 孝平
決算期
12月
直近業績
売上高33億1700万円、営業損益8億1500万円の赤字、経常損益8億6200万円の赤字、最終損益8億8200万円の赤字(2024年12月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3667
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