第3回新潟国際アニメーション映画祭で『FINAL FANTASY』がスクリーンに復活!ボンズ25周年ドキュメンタリーも特別上映

2025年3月15日(土)より開催予定の第3回新潟国際アニメーション映画祭について、会期中の上映作品が発表された。今年はファン待望のスクリーン復活となる『FINAL FANTASY』や、アニメスタジオ・ボンズの25年の歩みを追ったフランス発ドキュメンタリーの貴重な特別上映とボンズの代表作「鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星」の上映、また豪華ゲストの登壇も続々と決定している。

【オールナイト:日本のアニメCGの転換期】上映作品

<『FINAL FANTASY』上映によせて>
2001年に世界公開された「FINAL FANTASY」は、日米が協力し最先端のスタッフと技術を注ぎ込んだ超大作です。アニメーションCGにおける歴史の転換点が存在するなら、本作こそがそのひとつです。その野心的な試みはその後、日本だけでなく世界のアニメーション、ゲーム技術に大きな影響を及ぼしました。制作には多くの日本のスタッフも参加。現在、大きな盛り上がりを見せる国内アニメCGでも「FINAL FANTASY」は源流に位置します。しかし近年、本作を鑑賞する機会はほとんどなくなっていました。日本アニメが大きく盛り上がるいまこそ、「FINAL FANTASY」のCG表現において果たした役割をもう一度注目すべき時期ではないでしょうか。

『FINAL FANTASY』
監督:坂口博信(Final Fantasy:The Sprits Within/2001年/106分)

2065 年…地球。隕石とともに飛来した”ファントム”と呼ばれる地球外生命体が次々と都市を破壊。地球の滅亡を目前にした極限状況の中、女性科学者アキは、武力ではなく、命あるものを信じ、許し、包むことによって人類を救おうとする。しかしハイン将軍率いる政府軍は、武力で地球を守ろうとしていた。果たしてアキは自分の意志を貫くことができるのか。地球にとって、人類にとっての最終局面がついにやってこようとしていた…!

『劇場版 シドニアの騎士』

監督:静野孔文(Knights of Sidonia/2015年/133分)

謎の生命体「奇居子(ガウナ)」に太陽系を破壊されてから 1000 年。地球を脱出した人類は、巨大な宇宙船シドニアの中で暮らしていた。シドニアの最下層で密かに生活していた谷風長道は、ある日「衛人(モリト)」と呼ばれる人型兵器の訓練生に抜擢される。初めて得た友人たちと共に衛人の正規操縦士を目指して訓練に参加するが、そこへ 100年ぶりに奇居子が出現する。

イベント上映

『Bones 25_Dreaming Forwards』 監督:ジャス ※無料上映

(Bones 25_Dreaming Forwards /2024年/96分(24分×4話)

全世界で話題になりながら日本未公開だったフランス発のドキュメンタリー作品が本邦初公開。アニメ制作スタジオ「ボンズ」の創設と25年にわたる歩みを描く。『カウボーイビバップ 天国の扉』や『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』、『僕のヒーローアカデミア』など、数々の名作を生み出してきたその魅力と歴史を探る。
「ボンズの歴史」「スタイルと独創性」「成功したアダプテーション」「メタリックルージュ:ボンズの未来」の4部で構成され、ボンズ代表の南雅彦を始めとして、漫画『モブサイコ100』の作者・ONE、『カウボーイビバップ』『スペース☆ダンディ』の監督・渡辺信一郎、『文豪ストレイドッグス』の原作者・朝霧カフカ、『メタリックルージュ』の監督・堀元宣、総監修・シリーズ構成を手がけた出渕裕ら30名以上の関係者が出演。これが最初で最後の上映になる可能性もある貴重な作品が登場!

『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』

監督:村田和也(Fullmetal Alchemist:The Sacred Star of Milos/2011年/110分)

物語の幕開けは、アメストリスの首都・セントラルにある中央刑務所。刑期終了を間近に控えたひとりの囚人が、この刑務所から脱獄を果たした。その男――メルビン・ボイジャーが操る強力な錬金術に興味を惹かれたエドワードと弟のアルフォンスは、男の跡を追ってアメストリスの西、大国・クレタとの国境を目指すことになる。彼らがたどり着いた先は、巨大な崖に周りを囲まれた街・テーブルシティ。かつて「ミロス」と呼ばれていたこの地で、ふたりはジュリアという一人の少女に出会う。少女の言葉に導かれ、エドたちはこの地に隠された、血塗られた歴史を知ることになるのだった……。
トークイベント:南雅彦(株式会社ボンズ代表取締役)村田和也(監督)小西賢一(総作画監督)荒牧伸志(メカニックデザイン)

関連トークイベント

<レトロスペクティブ:今 敏> 場所:シネウインド
3月16日(日)10:00~「千年女優」上映後 アニメータートーク ゲスト:安藤雅司、小西賢一、本田雄、今 敏監督作品の作画の魅力を中心に思い出などを語る。

3月16日(日)14:00~「パプリカ」 上映後 美術トーク ゲスト:池信孝
今 敏のほとんどの監督作品の美術に関わってきた池さんが、今監督作品の美術の特徴や描き方について語る。

3月18日(火)14:30〜「千年女優」上映後 脚本トーク ゲスト:村井さだゆき 
「千年女優」で脚本を担当した村井さんが、作品の魅力、制作の思い出について語る。

3月19日(水)17:15~「PERFECT BLUE」上映後 プロデューサー トーク ゲスト:丸山正雄 真木太郎
「PERFECT BLUE」「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」を中心に、どのように作品の企画が生まれたのか、今監督はなぜ海外で高く評価されているのかについて語る。

※【レトロスペクティブ:今 敏】関連作品として、今 敏が美術設定を担当した『老人Z』上映も追加決定!

<オールナイト:日本のアニメCGの転換期>場所:シネウインド
3月15日(土)21:15〜 ゲスト:荒牧伸志(『アップルシード』監督) 前田真宏(『青の6号』監督)

<トークイベント>場所:日報ホール

3月16日(日)
12:30〜アニメスタジオと映画の半世紀 ゲスト:石川光久(プロダクション I.G代表取締役会長)松倉友二(ジェー・シー・スタッフ執行役員制作本部長)南雅彦(ボンズ代表取締役)
16:30〜アニメーター川元利浩 トーク
18:00〜【世界の潮流:アジアの風】幻の日印合作映画はいかに制作されたのか ゲスト:佐々木晧一(『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』監督) 三原龍太郎(慶應義塾大学経済学部准教授)

3月17日(月)
10:00〜 【世界の潮流:新潟とアニメーション】トーク ゲスト:長井龍雪(『空の青さを知る人よ』監督)

3月19日(水)
16:30〜【世界の潮流:ロトスコープの現在】トーク ゲスト:宮本裕子(立教大学現代心理学部映像身体学科准教授)岩井澤健治(『音楽』監督)

3月20日(木)
10:00〜新作トーク『つるばみ色のなぎ子たち』の人物を垣間見る―平安時代の働く女性たち― ゲスト:片渕須直(監督)

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