KLab<3656>は、この日(3月27日)、取締役会長だった真田哲弥氏が代表取締役社長に復帰すると発表した。代表取締役社長だった森田英克氏の取締役再任が否決されたことを受けて、任期満了により退任したため、経営体制を変更した、としている。上場モバイルゲーム会社で会社提案人事が否決されるのは初めてと見られる。
このほか、株主提案として、森田氏の取締役解任の提案も出ていたが、議決権数が定足数である過半数に満たなかったため、審議には至らなかったとのこと。
【追記】
なお、招集通知によると、株主提案では、新規で収益を生むアプリを生み出せておらず業績悪化を招いたこと、株主軽視の対応などで株主利益が著しく損なわれていることを提案理由にあげた。
これに対して、KLabは、森田氏が創業以来、ゲーム事業を統率するなど重要な役割を果たしてきたこと、そして大型IPの獲得やハイブリッドカジュアルゲームの立ち上げなどでも氏のリーダーシップは不可欠なものとして当該提案に反対していた。
なお、KLabの経営体制は以下の通り。
この背景として、KLabの業績悪化と株価低迷による投資家の不満が考えられる。2021年12月期から4期連続で営業損失を計上し、株価は1月31日に上場来安値133円を記録するに至った。
会社情報
- 会社名
- KLab株式会社
- 設立
- 2000年8月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高83億600万円、営業損益13億4200万円の赤字、経常損益12億8000万円の赤字、最終損益27億8200万円の赤字(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3656