Roblox、クリエーターがゲーム内アイテムの販売価格をユーザーの地域に応じて自動的に適応させることができる「地域別価格設定」を提供開始

Roblox(ロブロックス)は、4月21日(米国時間)、クリエーターがゲーム内アイテムの販売価格をユーザーの地域に応じて自動的に適応させることができる「地域別価格設定」の提供を開始することを発表した。

これにより、クリエーターは価格設定を各国市場の経済状況に柔軟に対応させ、ゲームの収益を最大化することが可能となる。

Robloxは、2024年9月に世界のゲームコンテンツ収益シェア10%獲得という目標を発表した。この目標を達成するため、Robloxはクリエーターが自身の作品とユーザー層を拡大し、ビジネスを構築するための支援に注力している。Robloxクリエーターの多くは、ユーザーに特典や能力を与えるゲーム内アイテム(バーチャル空間内アイテム)の販売を通じて、ゲーム内通貨Robux(ロバックス)を獲得している。

地域別価格設定機能の詳細は以下のとおり。

・クリエーターが地域別価格設定を有効にすると、バーチャル空間内で販売するアイテムの最適な地域別価格が自動的に決定される。各地域での価格最適化は、クリエーターのビジネス目標の達成を支援し、また、世界中のより多くのユーザーがRoblox経済内でアイテム購入することを容易にする。
・ゲーム内アイテムの価格はユーザーの地域に最適化され、Robloxにおける仮想経済や現実世界のグローバル経済の変化に応じて定期的に更新される。クリエーターはバーチャル空間内アイテムの基準価格を設定し、どのゲーム内アイテムを地域別価格設定の対象とするかを制御することができる。その後、経済条件の変動に応じて、Robloxが自動的に最適な地域別価格を適用する。
・今年の後半には、アバターアイテム、開発者向け製品にも地域別価格設定を拡大することが予定されている。

地域別価格設定は、クリエーターが自身のビジネスを世界中のユーザーベースに拡大することを支援する。ただし、本機能のみがクリエーターが活用可能な価格設定ツールというわけではない。2024年に公開した「価格最適化」機能も利用可能だ。Robloxでは、価格設定はそれぞれのバーチャル空間に固有のものであり、あるバーチャル空間で成功した方法が必ずしも他のバーチャル空間で上手くいくわけではないことを認識している。

「価格最適化」機能は、対象のクリエーターによるゲーム内アイテムの価格決定をサポートする。機能の詳細は以下のとおり。

・価格最適化機能の導入以前は、クリエーターは、他のクリエーターが設定した価格を参考にアイテムの価格を設定する傾向があり、自身のバーチャル空間に最適な価格を見定めることが困難だった。
・価格最適化機能は、特定のバーチャル空間内において固有のユーザー行動と購入内容を分析することで、クリエーターが収益を最大化できるようにする。これにより、ユーザーエンゲージメントに影響を与えることなく収益を拡大できる。
・当機能をより多くのクリエーターに提供するため、Robloxは2025年2月に、価格最適化機能の対象を「過去1カ月間で60000件以上の取引があるすべてのバーチャル空間」に拡大した。
・当機能の導入以来、機能利用対象のクリエーターのうち価格テストを実施したクリエーターの収益は、中央値4%で増加した(テストが完了しなかった結果を除く)。