【決算カレンダー】ゲーム・エンタメ関連企業の1～3月決算シーズンがまもなくスタート　任天堂「Switch 2」が市場のテーマに　懸念と期待をかかえるサイバーエージェント

ゲーム・エンタメ関連企業の2025年1～3月の決算発表シーズンがまもなくスタートする。3月期決算企業の本決算発表となる今回は全般に後ろ倒しの発表スケジュールになっていることもあり、4月中の決算発表を予定しているのが25日のモバイルファクトリー<3912>、28日のAiming<3911>、30日のコーエーテクモHD<3635>の3社のみとなる。

発表のピークはゴールデンウィーク明けとなり、任天堂<7974>などが発表を予定する5月8日ごろから発表予定企業数が増加し、翌週14日と15日に発表の一番の山場を迎える格好だ。

今回の決算発表では、発表される実績はもちろんのこと、6月5日に発売が予定されている「Nintendo Switch 2」への各社の取り組みが注目されるところだろう。前日4月23日には任天堂の古川社長がマイニンテンドーストアで受け付けている「Switch 2」の抽選販売について、日本だけで220万人と事前の想定を大きく上回る応募があったことを明らかにしており、今年のゲーム関連市場を「Switch 2」が席巻することも予想される。既に「Switch 2」対応ソフトや、開発用ミドルウェアの対応などは色々と発表されているが、実際の発売に合わせ、あらためて市場の大きな関心を集めることになりそうだ。

そういう意味でまず注目すべきは任天堂の決算発表だろう。今回発表される2025年の3月期決算は2月4日に業績予想の下方修正を発表しているように数字としては大幅な減収減益となることが既定路線と言える。注目されるのは「Switch 2」の販売戦略で、実際にどのくらいの販売目標を想定するのか、米国の関税政策による不確定要素をどう織り込むのか、そして現在発表しているもの以外の自社ゲームソフトの販売をどう計画しているのかなど、会社側のコメントなども含めてじっくりと注目しておきたいところだ。

また、懸念と期待の両面からサイバーエージェント<4751>の決算発表にも注目しておきたい。当初の4月中の発表予定からCyberOwlの不適切な会計処理に関連して過年度の有価証券報告書と決算短信などの訂正を行うため、5月15日に決算発表予定を変更した同社だが、まずこのCyberOwlの問題の影響が業績面や事業戦略にどのように影響してくるのかはしっかりと確認しておきたいところ。一方で、ゲーム事業において『ちいかわぽけっと』と『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』が足元で結果を残しており、これらが下半期にどのように寄与してくることを見込んでいるのかにも関心が募る。特に『ジージェネエターナル』は、ストアランキング首位を獲得するなど好スタートを切っており、バンダイナムコエンターテインメントとの共同タイトルにおける新たな成功例として今後の収益インパクトが期待できそうだ。