米エクソーラ、モバイルゲーム開発会社向けの直接決済ソリューションをリリース…外部決済リンクを活用し収益構造の改善も

ゲームコマースのグローバル企業エクソーラ(Xsolla)は、モバイルゲーム開発会社向けの新しい直接決済ソリューション「エクソーラバイボタン(Xsolla Buy Button)」をリリースした。このソリューションは、開発会社がプラットフォーム手数料を削減し、より多くの利益を確保できるD2C(Direct to Consumer)型の決済方式。

エクソーラバイボタンを使えば、開発会社はゲーム内に直接決済リンクを埋め込むことができ、アクセスしたユーザーは同社の「ウェブショップ」や「ペイステーション」をベースにしたブラウザ決済画面に誘導される。ゲーム内アイテムや通貨、バンドル商品などの販売に対応しており、シームレスなユーザー体験を提供しつつ、最大30%に及ぶプラットフォーム手数料の削減が可能になる。

iOS環境においても、開発会社は簡単に外部決済リンクを生成できるようになり、ユーザーがリンクにアクセスすれば、シンプルかつセキュアなブラウザベースの決済画面が表示され、数回のクリックで欲しいアイテムをすぐに購入できる。さらに、モバイルゲームの開発会社は外部リンクで提供している商品構成の管理も容易になり、カタログの同期、リワードプログラム、カスタムオファー、統合オプションなどの機能を追加開発なしで利用できる。

 

【エクソーラバイボタン(Xsolla Buy Button)の主なメリット】
・プラットフォーム手数料0%:基本的な決済手数料以外にかかるコストがなく、最大30%の収益を確保できる。
・制限のない適用:2025年4月の米国裁判所の判決により、アプリ内でもプラットフォームの制限なく外部リンクの利用が可能に。
・スムーズなワンタッチ決済:自動入力機能とワンタッチ決済により、ユーザーはゲーム内オファーからスムーズにアイテムを購入でき、ゲームの流れを妨げない自然な決済体験を可能にする。
・税務及び規制負担を軽減:エクソーラが公式販売者(Merchant of Record)として、グローバルな税務処理や法的対応を第三者の介入なく一括でコンプライアンスを遵守する。
・リワード及びロイヤリティ管理の充実:ユーザーの行動データをもとに、個別に最適化した報酬やロイヤリティ管理機能を提供し、ゲームへの没入度と継続率を高め、プリペイド式のギフトカードや保護者向け設定も利用できる。
・ライブオペレーションとの連携:Webプロモーションをゲーム内イベントやシーズンごとのコンテンツ、ユーザーの行動データと密接に連携させることで、より高い没入度やコンバージョン率を促進できる。
・グローバル対応のギフトカードとペアレンタル機能:世界各地で使えるギフトカードと、安全性を重視した子ども向けの設定を可能にする。
・マルチチャネルでの収益化:DiscordやTelegramなど、ユーザーが活発に活動するコミュニティでのマネタイズに対応する。

 

今回のリリースの背景には、2025年4月30日に下した米国裁判所の判決が影響しており、この判決で、Appleが外部決済リンクのブロック及び米国内のサードパーティストアで発生した取引に対して手数料を請求することが禁止したことが背景にあるという。その結果、モバイルゲームの開発会社にとって、ユーザーと直接つながりながら多くの収益化が期待できるようになった。

 

【エクソーラ最高戦略責任者(CSO)であるクリス・ヒューイッシュ(Chris Hewish)氏】
「今回の米国における判決は、世界中のモバイルゲーム開発会社にとって大きな転機になるだろう。エクソーラのパブリッシャーアカウントを使えば、数分で手軽にウェブショップを構築し、決済リンクの生成が可能だ。この新たな取り組みによって、同社はあらゆるプラットフォームでの成功と、事業拡大を目指す開発会社をサポートしていく。」