スクエニHD株式を3Dインベストメントが買い増し 保有割合は15.4%→16.48%に 「稼ぐ力」低迷、非ゲーム事業とのシナジーも不足と批判も
3Dインベストメント・パートナーズ・プライベート・リミティッドがスクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>株式の買い増しを行ったことがわかった。関東財務局に提出した大量保有報告書によると、保有株数は6059万7677株となり、保有割合は15.40%から16.48%に上昇した。12月12日に15.40%となった旨の報告を行っったばかりだった。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」とした。
3Dは、『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』など世界有数のIPを保有しているが、新経営体制が発足した直近3年間で売上高成長率と利益率が著しく低迷し「稼ぐ力」が顕著に低下していると批判した。その主な要因は、HDゲームとスマートデバイスゲームの減収と利益率低迷が原因であるとし、抜本的な改善が最重要課題であるとした。
中期経営計画については、重要な経営課題を放置しているとし、課題解決に向けた具体性や目標設定が不十分で再検証を要望しているとのこと。そして「企業価値の最大化」という視点が欠如しており、株主へのコミットメント・透明性が欠如しているとした。
また、出版事業やアミューズメント事業など非ゲーム事業とのシナジーが不足しており、深刻なコングロマリット・ディスカウントが存在しているという。いずれも競合と比較して成長率と利益率が低く、自社で保有し続ける合理的な理由が乏しいと見ているという。
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3245億0600万円、営業利益405億8000万円、経常利益409億3900万円、最終利益244億1400万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684