
7月28日の東京株式市場は続落。日経平均株価は、前営業日比457円96銭安の4万0998円27銭でこの日の取引を終えた。指数寄与度の大きい半導体関連株に利益確定の売りが出たほか、前週大きく買われた銀行株も軟調だった。ただ、個別では、決算発表を手がかりにした個別株物色の動きは盛んだったという。
【主要指数】
・日経225: 40,998.27(-457.96)
・TOPIX: 2,930.73(-21.13)
・ドル/円: 148.03(+0.37)
・ダウ: 44,901.92(+208.01)
・ナスダック: 21,108.32(+50.36)
・SOX: 5,645.86(+1.49)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている96銘柄のうち、上昇は40銘柄(42%)、下落は56銘柄(58%)、変わらずは0銘柄(0%)で、売り優勢だった。
大手ゲーム関連は、ソニーグループ<6758>、任天堂<7974>、バンダイナムコHD<7832>、セガサミーHD<6460>、コナミグループ<9766>、スクエニHD<9684>、カプコン<9697>、コーエーテクモHD<3635>といずれも売られた。引け後にコーエーテクモHDが第1四半期の決算を発表した。減益での着地だったが、アク抜けとなるか。明日の動きが注目される。


その他ゲーム会社やディベロッパーは、ネクソン<3659>、マーベラス<7844>、イマジニア<4644>、ユークス<4334>が高く、日本一ソフトウェア<3851>、トーセ<4728>、エヌジェイHD<9421>が安い。


モバイルゲーム系の銘柄は、グリーHD<3632>が買われたものの、サイバーエージェント<4751>、MIXI<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、ガンホー<3765>、アカツキ<3932>、コロプラ<3668>、ケイブ<3760>、モバイルファクトリー<3912>がさえない。


アニメやホビーなどその他コンテンツ関連は、フリュー<6238>が高く、タカラトミー<7867>、サンリオ<8136>、東宝<9602>、KADOKAWA<9468>、IGポート<3791>、GENDA<9166>、東映アニメーション<4816>、エディア<3935>、円谷フィールズHD<2767>がいずれも安い。


個別では、モバイルファクトリー<3912>が反落。前週末に6月中間決算を受けて大幅高となったが、この日は利益確定の売りに押された。同社の発表した6月中間決算は、位置ゲーム『駅メモ!(ステーションメモリーズ!)』が牽引し、営業利益が前年同期比12.4%増の5億4700万円と過去最高となった。バトルイベント施策やアクセサリーガチャが好調に推移したほか、積極的な広告宣伝への投資でユーザー基盤の強化が進んだ、としている。

サイバーステップ<3810>が反発。事業再生に向けて持株会社体制に移行するとのアナウンスを行った。主力事業を新設する子会社に移管する。体制変更により、経営の意思決定機能と事業執行機能を明確に分離し、グループ全体の経営資源を最適に配分することにより、事業再生に向けた収益体制の確立と財務体質の抜本的な改善を図る。

最後に騰落ランキングを見ると、クルーズ<2138>が大幅高となり、年初来高値を更新した一方で、ここ最近活況だったcoly<4175>が急落した。主力株が調整局面に入る時、短期資金が値動きの軽い銘柄に入って循環的に物色する現象がたびたび見られたが、今回もそうした動きとみられる。
ちなみに、週末、証券口座が何者かに乗っ取られ、持ち株がすべてcolyになっていたという報告がSNSでみられた。これはあくまで推測だが、乗っ取った口座を使ってターゲットに選んだ株を高値で買い上げさせて、その間に売り抜けるといった行為が行われたのだろうか。


■ゲーム・エンタメ関連株一覧
