【GooglePlay(7/26～8/1)】7月23日からほぼ変わらないランキング　ストア外決済の台頭とともに売上の代理指標としての意味も徐々に喪失

25年7月26日～8月1日のGoogle Play売上ランキング上位の状況を振り返っていこう。まず、1週間のまとめからみていきたい。

・ランキングの更新が7月23日からほぼ停止
Google Playのセールスランキングが7月23日から止まっている(記事は7月25日分から)。一部で更新もあったことが確認されたが、セールスラキングTOP30には変動はない。実際に売上集計した結果として順位が変わっていない可能性はもちろんあるが、施策によって売上が大きく変動する運用型ゲームの特徴を考えるとそれは考えづらい。Google公式からのアナウンスはないものの、システム的な遅延や障害、ランキング更新頻度の変更、アプリカテゴリや地域設定による影響、または規制・調査などの内部対応といった要因が考えられている。

ランキングが数日間にわたって更新されないということは過去にもあったが、10日間まで及ぶものはこれまでなかったように思う。更新停止は冬休みや夏休み前に起こることが多かったため、「ランキングは担当者が手動で更新しており、担当者がひと足早く休暇を取得したために止まったのではないか」という冗談を聞いたことがあったが…。

また、昨今、ストア外決済の導入が進んでおり、Aimingのように利益にもインパクトを与えるようになってきた(関連記事)。収益に占めるストア外決済の比率が上がっていくと、ストアのセールスランキングは、タイトルの人気や収益を図る代理指標としての意味を失っていく。調査会社の行っているアプリの売上推計も同様だ。ストアのランキングは上がっていないが、実際には売上が伸びているということも起こりそうだ。短期的には影響は限定的だろうが、長期的には見逃せないトレンドになるだろう。

・『Shadowverse: Worlds Beyond』が首位を独走
ランキングの更新停止期間中も、Cygamesの『Shadowverse: Worlds Beyond』が7月17日にリリースした第2弾カードパック「Infinity Evolved / インフィニティ・エボルヴ」の効果で、6日連続で首位を維持している。

・上位固定のタイトル群
『モンスターストライク』が2位、『勝利の女神:NIKKE』が3位と続き、トップ30圏内は更新停止の影響でまったく変動がない。主要タイトルは安定した順位を保っている。

・無料ランキングでは『ポケモンフレンズ』が首位
セールスランキングとは異なり、無料ランキングでは『ポケモンフレンズ』が首位を獲得しており、ユーザーの新規ダウンロード動向に変化が見られる。

平日朝の状況は以下のとおり。

■ 25年7月28日 (月)
■ 25年7月29日 (火)
■ 25年7月30日 (水)
■ 25年7月31日 (木)
■ 25年8月1日 (金)

■ 25年7月28日 (月)

7月28日9時30分現在のGoogle Playのセールスランキングは、前週末と変わらず。念のため、1～300位に入っているタイトルで順位変動の有無を確認したところ、前週末から順位の変わったタイトルはなかった(もっと調べると7月23日から変動がなかった)。Google Playの公式Xや開発者ブログにアナウンスは出ていないため、真相は不明だが、主に以下の要因が考えられるという。

■Google側のシステム的な遅延や障害
一時的なサーバーのトラブルやメンテナンスにより、ランキングが更新されていないケースがある。

■ランキングの更新頻度を変更
Googleは、ランキングの更新間隔やアルゴリズムを予告なく変更することがある。

■アプリのカテゴリまたは地域設定による影響
ランキングは 地域やカテゴリ(ゲーム/ツールなど)ごとに異なる更新サイクル を持っているため、特定カテゴリや国でだけ止まって見えることがある。

■規制・調査などの内部対応
不正インストールやレビュー操作などが疑われると、ランキングの一時停止や非表示を行うことがある。

さて、ランキングについて見ていくと、Cygames『Shadowverse: Worlds Beyond』が6日連続の首位を達成した。7月17日にリリースした第2弾カードパック「Infinity Evolved / インフィニティ・エボルヴ」以降、順位を上げていた。『モンスターストライク』が2位、『勝利の女神：NIKKE』が3位で続いた。　

 出所：Sensor Tower(センサータワー)　

また、無料ランキングでは『ポケモンフレンズ』が首位となっている。本作は、考えることが楽しくなる、ひらめき問題がたくさん遊べるゲームとなっている。

 出所：Sensor Tower(センサータワー)

■ 25年7月29日 (火)

7月29日9時現在のGoogle Playのセールスランキングは、この日もトップ30圏内に動きはなく、Cygamesの『Shadowverse: Worlds Beyond』の首位が続いた。

今後のトップ30入りが期待されるのは、現在セールスランキング36位に位置するBOLTRAY GAMESの新作RPG『杖と剣の伝説』だろう。本作は、冒険者となって杖か剣を選択して未知の異世界「カンスティン」を冒険していく異世界冒険放置RPG。既にApp Storeのセールスランキングではトップ30入りも果たしており、Google Playでのトップ30が見える位置まで順位を上げてきた。

なお、本日（7月29日）から「この素晴らしい世界に祝福を！3」とのコラボを開始しており、このコラボがさらなる上位をうかがう原動力となっていくのか注目されるところだ。

出所：Sensor Tower

■ 25年7月30日 (水)

7月30日9時現在のGoogle Playのセールスランキングは、トップ30圏内に動きがない状況が続き、Cygamesの『Shadowverse: Worlds Beyond』が首位をキープした。

有料ランキングでは、レベルファイブの『妖怪ウォッチ1 スマホ』が4位に付けている。『妖怪ウォッチ1 スマホ』は、7月11日の「妖怪ウォッチ」シリーズ12周年を記念して、通常価格2000円のところ、1200円で購入できる記念セールを実施していたことが直近の売上増加につながったようだ。

なお、「妖怪ウォッチ」関連では『妖怪ウォッチ ぷにぷに』がアニメ「無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜」とのコラボイベントを8月1日より開催することを発表しており、こちらはイベント実施後のセールスランキングでのランキング推移が注目されることになりそうだ。

■ 25年7月31日 (木)

7月31日9時現在のGoogle Playのセールスランキングは、この1週間トップ30圏内に動きはなく、Cygamesの『Shadowverse: Worlds Beyond』の首位が続いている。

今日は無料ランキングで12位に付けているLINEヤフー<4689>の3マッチパズルゲーム『LINE マッチフライト』を取り上げたい。今年6月16日にリリースされた本作は、3つのブロックをつなげて消すというかんたん操作でスピーディーにサクサク遊べる爽快感が魅力の新作3マッチパズルゲームとなっている。

直近では、7月28日より、「クレヨンしんちゃん」と初のコラボレーションイベントを開催しており、このイベント開催が新たなユーザー層の拡大につながっているのかどうかが注目されるところだ。まずは無料ランキングでの今後の動向を注視したい。

■ 25年8月1日 (金)

8月1日9時現在のGoogle Playのセールスランキングは、トップ30圏内に動きがなく、Cygamesの『Shadowverse: Worlds Beyond』が首位をキープした。

週明けにランキング上昇が期待されるのは、FGO PROJECTの『Fate/Grand Order』だ。『FGO』は、週末8月2日と3日の2日間に10周年を記念したリアルイベント「Fate/Grand Order Fes. 2025 ～10th Anniversary～」を開催する予定であり、そのイベントで発表されるゲーム内での10周年記念施策、特に10周年記念サーヴァントの召喚などが売上に大きく貢献してくる期待は高いだろう。