セガサミーHD、1Q(4~6月)決算は売上高22%減、5億1900万円の営業赤字を計上 新作投入は第2四半期以降に本格化 通期業績予想は据え置き

  • セガサミーホールディングス<6460>は、8月8日、2026年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、新作タイトルが少ない中、売上高は想定どおり、営業損失は想定よりも抑えられたものの、減収・営業赤字計上となった。

    なお、経常赤字が膨らんでいるのは、為替差損を営業外費用に計上したことによるものとなる。

    売上高810億2600万円(前年同期比22.7%減)
    営業損益5億1900万円の赤字(前年同期193億4100万円の黒字)
    経常損益21億2400万円の赤字(同218億3000万円の黒字)
    最終損益33億8700万円の赤字(同245億2500万円の黒字)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①エンタテインメントコンテンツ事業 売上高677億1500万円(前年同期比6.7%減)、経常利益50億2200万円(同59.9%減)
    コンシューマ分野では、グローバル市場向けF2Pタイトルの新作『ペルソナ5: The Phantom X』が6月26日に正式サービスを開始し、順調なスタートを切った。映像分野においては、ソニック映画第1、2弾やアニメーションの海外向け配信許諾による収入を計上した。

    今後は、ソニックをはじめとする多様なIPをグローバルに多面展開し、IP価値の向上と収益拡大の好循環を目指すトランスメディア戦略のもと、ゲームの販売やサービス提供、映像化、キャラクターライセンス事業などに取り組んでいく。7月には「SEGA STORE」を、上海に続いて東京・渋谷でもオープンし、グループの持つIPを幅広く発信していく。

    ゲームタイトルの投入は第2四半期以降本格化し、フルゲーム新作『ソニックレーシング クロスワールド』(2025年9月)、『Football Manager』次回作(2025年秋)、F2P新作の『Sonic Rumble(ソニックランブル)』および『プロサッカークラブをつくろう!2025』(ともに2025年)などの投入を予定している。

    映像分野は、劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)」の配分収入、及びソニック映画第1、2弾や人気漫画を原作とするアニメーション作品の国内外展開による収益を見込んでいる。

    ②遊技機事業 売上高110億4900万円(同61.8%減)、経常損益36億3200万円の赤字(前年同期107億1500万円の黒字)
    パチスロの販売タイトルはなかったが、パチンコでは「デジハネP北斗の拳 慈母」「Pゾンビランドサガ」などを販売し、順調な滑り出しとなった。

    今後は、第2四半期よりパチスロにおいては新筐体第1弾となる「スマスロ 東京リベンジャーズ」を投入する。長期的な縮小傾向が続く遊技機市場において、新筐体の投入は業界と共存共栄していくための環境づくりに向けた施策となる。また、パチンコにおいては、ラッキートリガー3.0プラス対応機種である「e 東京リベンジャーズ」を投入する。

    なお、遊技機業界全体ではパチスロの適合状況が低水準で推移をしているが、妥協しない開発を通じて競争力のあるタイトルを供給できるよう努めていく。一方で、適合状況によっては販売スケジュールが影響を受けることも想定されるので、主力タイトルを優先的に申請して影響を軽減できるよう、常時検討している。

    ③ゲーミング事業 売上高13億5800万円(同99.7%増)、経常利益1億8000万円(同80.3%減)
    ゲーミング機器販売が好調に推移した。主に北米市場で販売拡大に取り組んでいるビデオスロットマシン筐体「Genesis Atmos」対応の「Railroad Riches」が引き続き高稼働を記録し、市場からの高い評価を得て売上が好調に推移した。なお、今後市場成長が見込まれる米国iGaming市場を中心としたオンラインゲーミング市場への進出を目標に、オランダを拠点としB2B向けiGamingコンテンツサプライヤー事業を展開するStakelogicと、米国カジノオペレーター向けにB2Bプラットフォーム事業などを展開するGANの買収を完了したことに伴い、M&A関連費用を計上した。

    韓国の「パラダイスシティ」については、カジノにおいて引き続き日本人VIP客のドロップ額(チップ購入額)が高い水準を維持し、売上が好調に推移したことから持分法取込において利益貢献した。
    ※PARADISE SEGASAMMYは12月決算のため3ヵ月月遅れで計上

    今後は、ゲーミング機器販売において、米国において「Railroad Riches」シリーズや「Super Burst」シリーズなどの展開を強化するほか、引き続き市場から高評価を得られるようなゲーミング機器を継続的に投入し、設置台数の増加や新規顧客の開拓、新たなライセンス取得等に取り組んでいく。

  • ■通期業績予想は変更なし

  • 2026年3月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。

    売上高4750億円(前期比10.7%増)
    営業利益530億円(同10.1%増)
    経常利益560億円(同5.4%増)
    最終利益375億円(同16.8%減)

  • ※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。

セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高4289億4800万円、営業利益481億2400万円、経常利益531億1400万円、最終利益450億5100万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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