セガサミーHD、2Q(4～9月)決算は売上高5％減、営業益69％減　フルゲームの販売とRovioが想定を下回る　ライセンス収入は堅調に推移

セガサミーホールディングス<6460>は、11月7日、2026年3月期の第2四半期累計（4～9月）の連結決算を発表、フルゲームの販売とRovioが想定を下回ったことや、パチスロの適合取得の状況による販売スケジュールの入れ替えがあったことなどで減収減益となった。

売上高2011億800万円（前年同期比5.0％減）
営業利益100億6400万円（同69.3％減）
経常利益108億2100万円（同67.3％減）
最終利益27億5400万円（同90.9％減）

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①エンタテインメントコンテンツ事業　売上高1488億8500万円（前年同期比5.0％増）、経常利益155億5700万円（同15.2％減）
コンシューマ分野におけるフルゲームの販売およびRovioの業績が想定を下回り、エンタテインメントコンテンツ事業全体として想定を下回って推移した。コンシューマ分野では、『ソニックレーシング クロスワールド』（2025年9月25日発売）をはじめとする新作タイトルを複数投入した。ライセンス収入は想定に対して堅調に推移し、前年同期比でも成長しているほか、サブスクリプションサービス対応に伴う収入、ダウンロードコンテンツは想定を上回って推移した。

映像分野は、劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像（フラッシュバック）」およびソニック映画1、2の配分収入を計上した。

今後は、コンシューマ分野では『Football Manager 26』（2025年11月5日発売）、『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』（2026年2月12日発売）などのフルゲームタイトルと、F2Pタイトルである『ソニックランブル』など、主力IPを活用した新作タイトルを投入していく。フルゲームについては、ホリデーシーズンにおいて、新作・既存タイトル双方の販売強化に努めていく。また、Rovioの『Angry Birds 2』の運営強化などを通じて再成長軌道への回帰に向けて努めていく。

②遊技機事業　売上高418億9700万円（同35.3％減）、経常利益35億7500万円（同83.4％減）
パチスロの適合取得の状況により、販売スケジュールの入れ替えがあったが、パチスロでは「スマスロ 東京リベンジャーズ」、パチンコでは「e東京リベンジャーズ」を販売し、両タイトルとも想定を上回る販売実績となった。

今後は、第3四半期より「北斗の拳」シリーズを中心に新作タイトルの投入を進めていく。主な販売タイトルとして、パチスロでは「スマスロ 化物語」（2025年12月）、「スマスロ 北斗の拳 転生の章2」（2026年2月）、パチンコでは『e北斗の拳11 暴凶星』（2025年12月）を予定している。

③ゲーミング事業　売上高85億6100万円（同375.0％増）、経常損益7億2300万円の赤字（前年同期2億8300万円の赤字）
ゲーミング機器販売が好調に推移いたしました。主に北米市場で「Railroad RICHES」や「Super Burst」シリーズが引き続き高稼働を記録し、売上が好調に推移した。なお、StakelogicおよびGANの買収完了に伴い、第1四半期期間にはM&A関連費用などを計上し、この第2四半期累計より連結損益計算書への取り込みを開始しているほか、のれん償却費用を営業費用に、事業再編損を特別損失に計上した。

韓国の「パラダイスシティ」については、カジノにおいて引き続き日本人VIP客のドロップ額（チップ購入額）が高い水準を維持し、売上が好調に推移したことから持分法取込において利益貢献した。
※Stakelogic、GAN、PARADISE SEGASAMMYは12月決算のため3ヵ月遅れで計上

今後は、ゲーミング機器販売において、北米市場を中心に既存好調タイトルの販売を行うことに加え、スリム化により設置効率が向上した新筐体「GENESIS NOVA」および対応する新規タイトルの投入を進めていく予定。その第一弾として「Railroad RICHES Link」シリーズの導入を開始している。

なお、StakelogicおよびGANについては、今後の事業拡大および収益性の改善を図るため、事業再生プログラムを策定中であり、通期業績への影響については精査中のため、現時点では通期業績予想に織り込んでいない。

■通期業績予想は変更なし

2026年3月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。

売上高4750億円（前期比10.7％増）
営業利益530億円（同10.1％増）
経常利益560億円（同5.4％増）
最終利益375億円（同16.8％減）

※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。