ソーシャルゲームとコンソールゲームのプロデューサーは何が違う?仕事内容や向いている人を比較

岸由真 gamebiz編集部
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以前、gamebizでは「ゲーム・音楽・アニメ業界におけるプロデューサーの違い」について紹介しました。しかし、ひと口にゲームプロデューサーといっても、その仕事内容はすべて同じではありません。

たとえば、スマートフォン向けのソーシャルゲームと、家庭用ゲーム機向けのコンソールゲーム。どちらも「ゲームプロデューサー」と呼ばれる仕事ですが、ビジネスモデルや開発の時間軸、日々向き合う数字には大きな違いがあります。

今回は、ソーシャルゲームとコンソールゲーム、それぞれのプロデューサーの違いについて紹介していきます。

目次

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そもそもプロデューサーとは?

ゲームプロデューサーとは、企画立案から予算管理、スケジュール管理、チームマネジメントまで、ゲーム制作全体に責任を持つ職種です。いわば「プロジェクトの舵取り役」であり、この役割自体はソシャゲでもコンソールでも変わりません。しかし、その先で何を重視し、何を追いかけるかは大きく異なります。

ソシャゲPとコンソールPは何が違うのか

同じ「プロデューサー」という肩書きでも、ソシャゲとコンソールでは仕事の中身がまったく異なります。ここでは「ビジネスモデル」「時間軸」「見ている数字」という3つの切り口から、その違いを具体的に見ていきましょう。

ビジネスモデルの違い

コンソールゲームのプロデューサーは、「プロジェクトを成立させる」ことに仕事の比重が置かれます。数十人から数百人規模の開発体制をまとめ上げ、発売日という一つのゴールに向けて大規模なスケジュール管理を行うのが基本です。発売時にどれだけのインパクトを市場に残せるかがすべてであり、発売前のプロモーションにも積極的に力を入れる傾向があります。

一方、ソシャゲのプロデューサーは「運営」の比重が非常に大きくなります。もちろんリリース前の準備やリリース当日の盛り上がりも重要ですが、それ以上に問われるのはリリース後、いかに長くタイトルを持続させられるかという視点です。実際、ここ数年の傾向として、ソシャゲはコンソールに比べてリリース前のプロモーションを控えめにし、リリース後の運営フェーズにリソースを厚く配分するケースが増えています。

時間軸の違い

コンソールゲームは、企画→開発→マスターアップ→発売という一本道の流れを軸に動きます。発売日という大きなゴールに向けて逆算しながらプロジェクトを進めていくのが基本形です。ただし発売がゴールとはいえ、そこで終わりではありません。DLCやアップデートの提供が控えている場合、発売後もランニングは続いていきます。

それに対してソーシャルゲームは、リリースこそがもう一つの本番の始まりです。リリース後は運営、イベント、ガチャ、アップデート、改修といったサイクルが継続的に回り続けます。月単位、週単位で小さなゴールを積み重ねていくイメージに近く、ユーザーの反響次第でその後の方向性やゴール地点自体が変わっていくことも珍しくありません。コンソールが「一つの大きなゴールを目指す仕事」だとすれば、ソシャゲは「終わりのないゴールを更新し続ける仕事」と言えるでしょう。

見ている数字の違い

コンソールの場合、まず重視されるのが発売前の予約状況です。かつてはパッケージの店舗予約数を見るのが主流でしたが、最近ではSteamのウィッシュリスト登録数も重要な指標として扱われるようになりました。Steamでは同時接続数も確認できますが、これはオンラインゲームかどうか、またファン層がコンシューマゲーム機中心かどうかによって数字の意味合いが大きく変わってきます。

一方、ソーシャルゲームはリアルタイムでデータが変動していく分、見るべき数字も多岐にわたります。月商・日商はもちろん、DAU(日次アクティブユーザー数)、MAU(月次アクティブユーザー数)、継続率、そして継続的な課金が行われているかどうかまで、日々の数字を追いながら運営判断を下していく必要があります。コンソールが「発売前の期待値」を見るのに対し、ソシャゲは「発売後の生きた反応」を常に見続けている、という違いが見えてきます。

あなたに向いているのはどちらのプロデューサー?

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ここまで見てきたように、同じ「プロデューサー」でも、ソシャゲとコンソールでは求められる視点もスキルもまったく異なります。最後に、それぞれに向いている人物像を整理してみましょう。

コンソールゲームのプロデューサーに向いている人物像

・長期的な視点と忍耐力
・高いクオリティへのこだわりと審美眼
・大規模な外部開発会社との複雑な契約・交渉を円滑に進める外交力

ソーシャルゲームのプロデューサーに向いている人物像

・データ分析と数字への強いこだわり
・圧倒的なフットワークとスピード感
・ファンコミュニティへの共感と傾聴力

どちらが優れているという話ではなく、根本的に違う適性が求められる仕事だということが分かります。自分がじっくり作り込むタイプなのか、変化に素早く対応するタイプなのか。まずはそこを見極めることが、ゲーム業界でのキャリア選びの第一歩になるはずです。