GENDA、北米事業は「量」の回復から「質」の改善へ 単月黒字化も道半ば 『DB』『ナルト』『鬼滅』など人気IP景品の展開も加速

GENDA<9166>は、本日9月30日、投資家から寄せられた質問と回答をまとめた「よくある質問と回答(2026年9月)」を公開した。北米事業について、システム障害後に落ち込んでいた巡回回数が回復し、2026年7月には単月黒字を計上したことを改めて説明。そのうえで、現在は巡回回数という「量」の回復から、1回の訪問で売場をどれだけ改善できるかという「質」の向上に取り組んでいることを明らかにした。

GENDAの北米事業では、2026年7月に巡回スタッフ向け業務管理アプリ「Kiddleton Force」を基盤とする新システムへの移行が米国・カナダ全域で完了した。システム統合時の課題によって落ち込んでいた拠点への巡回回数は、7月に約1万6300回、8月に約1万6700回まで回復し、システム障害発生以降で最も高い水準となった。

巡回回数の回復によって景品の補充やメンテナンスが可能になった結果、7月には北米事業が単月黒字を計上した。ただし、GENDAは単月黒字化を一つの節目としながらも、継続的に利益を創出できることを示すことが重要としており、引き続き最優先の経営課題として取り組む方針だ。

 

■「巡回回数」の回復から、次は「巡回の質」へ

今回のFAQで特に分かりやすくなったのが、北米事業の改善を「量」と「質」の2段階に分けて説明している点だ。

これまでは、まず拠点を訪問する「回数」の回復を最優先してきた。巡回回数を安定的に確保できるようになったことで、今度は「1回の訪問でどれだけ売場を改善できるか」という質の向上に着手しているという。GENDAは、これは新たに生じた課題ではなく、巡回回数の回復を経て本格的に取り組めるようになった課題だと説明している。

具体的な課題の一つが、売れ行きの鈍い景品、いわゆる「the Losers」が長期間置かれたままになっているブースが依然として多いことだ。

そこで今後は、本社からアプリを通じて「どの景品」を「どのブース」に入れるかまで具体的に指示。売れ行きの鈍い景品はクリアランス用のブースへ移し、空いた場所には新しい景品を投入することで、来店するたびに新鮮さを感じられる売場づくりを進める。

システム障害によって巡回そのものが滞っていた段階から、巡回を正常化し、さらにその1回1回の巡回の効果を高める段階へと、改善のフェーズが進んできた格好だ。

 

■約4000カ所が日本IP景品の展開余地に

さらに今回のFAQでは、日本IP景品の展開状況についても具体的な数字が示された。北米には約1万3000カ所の拠点があり、このうち約5000カ所ではすでに筐体の入れ替えや日本IP景品の導入を進めている。一方、未着手の約4000カ所については、今後の日本IP景品展開による成長余地と位置付けている。

ここで興味深いのは、GENDAが具体的なIP名まで挙げていることだ。同社によると、『ドラゴンボールZ』『NARUTO -ナルト-』『鬼滅の刃』などのアニメIP景品は特に好評だという。10月以降も人気IPの景品を順次投入する予定としている。

「日本IP景品の展開」という説明だけでは、投資家からすると、その商品が実際にどのようなものなのかイメージしにくい。しかし、具体的なIPが示されたことで、日本のコンテンツIPを活用した景品を北米のアミューズメント施設に展開するという事業モデルが、より具体的に見えるようになった。

しかも、単純に人気IPの商品を投入するだけではない。巡回スタッフが拠点を訪問し、売れ行きを確認しながら景品を入れ替え、本社がアプリを通じて配置まで管理するというオペレーション改善と組み合わせることで、IP景品の投入効果を高めていく構造が見えてくる。

 

■「システム復旧」の先にある北米事業の改善

これまでGENDAの北米事業については、システム障害によって巡回回数が落ち込み、景品補充やメンテナンスが十分に行えなくなったことが収益悪化につながっていた。

今回のFAQからは、その改善が単なる「システムの復旧」で終わっていないことが分かる。巡回回数を戻す「量」の改善から、1回の巡回の効果を高める「質」の改善へ。さらに日本IP景品を投入し、未導入拠点への展開を進める。

北米約1万3000カ所という規模を考えれば、既存拠点のオペレーション改善と、未着手拠点への日本IP景品の展開という2つの方向から成長を目指せる余地がある。

7月の単月黒字化は、北米事業の立て直しが一定の段階まで進んだことを示す一つの材料だ。一方で、GENDA自身が「継続的に利益を創出できること」が重要としていることからも、今後は単月黒字をどこまで安定的な収益改善につなげられるかがポイントになる。

今回のFAQは、北米事業が「システム障害からの復旧」という局面を越え、売場の運営品質と日本IPの投入によって収益性を高める次のフェーズに入ったことを、具体的な数字やIP名とともに示したものと言えそうだ。

 

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株式会社GENDA
https://genda.jp/

会社情報

会社名
株式会社GENDA
設立
2018年5月
代表者
代表取締役会長 片岡 尚/代表取締役社長 申 真衣
決算期
1月
直近業績
売上高1707億8700万円、営業利益74億2500万円、経常利益59億7900万円、最終利益36億5500万円(2026年1月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
9166
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