ケイブ<3760>は、本日(1月13日)、第2四半期の決算短信を開示するとともに、決算説明会資料を公開した。第2四半期は営業赤字となるなど厳しい状況にある同社だが(関連記事)、今後、どのような形で巻き返しを図っていくのか。ソーシャルゲームの戦略に関する部分を中心にみていこう。
ケイブは、ソーシャルゲームについては、リリース計画や考え方を大幅に見直した。従来、「GREE」向けを中心に多くのプラットフォームでタイトルをリリースする計画としていたが、今後は、「GREE」向けにビッグタイトルを集中的にリリースしていく。
それでは、どういったタイトルを出すのか。提携関係にあるグリー<3632>の指導のもと、流行しているカードゲームと強力IPを結びつけたタイトルになるとのこと。短期的な収益化を図り、月商1億円を目指す。ひとつは、運営中の「北斗の拳」について、グリーの予想する半年先のトレンドと現在の流行を組み込むことでリニューアルを行う。もうひとつは、20-40代の男女がターゲットとする、男女向けのカードバトルゲーム。こちらも、グリーの予想する半年先のトレンドを組み込んでいくようだ。
このほか、既存タイトルについては、「くにつく」はスマートフォン対応や1月中にチームバトルの導入を行う一方、「しろつく」については、武将カードのアップグレードやチームバトルの刷新、iOSのネイティブアプリ版を開始する予定。
ケイブについては、ソーシャルゲーム市場が拡大しているにも関わらず、ここ数四半期は拡大の波に乗り切れない状況が続いていた。最近、複数のSAPに取材をした時、「ソーシャルゲームの初期と異なり、コンテンツボリュームを増やして、じっくり作りこんだタイトルでないと売れない。この傾向は日に日に強まっている。」といった声を耳にするようになった。じっくり開発したタイトルをリリースする方針への転換は、その意味で理にかなったものといえよう。ケイブの反撃が始まろうとしている。
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会社情報
- 会社名
- 株式会社ケイブ
- 設立
- 1994年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
- 決算期
- 5月
- 直近業績
- 売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3760