同証券では、前回予想との違いとして、バリュエーション対象期とEPS成長率を変更したため、としています。従来、2010年3月期から2012年3月期にかけての3期間の年率平均(38.4%増)を用いていましたが、今回は、2011年3月期から2012年3月期にかけてのEPS成長率(20.7%増)を用いたとのこと。市場の注目点は、高い利益成長が見込める2011年3月期ではなく、買収したngmocoの利益貢献を含めた2012年3月期の利益成長になったと見ているため。
同時に、業績予想の見直しを行い、2011年3月期から2013年3月期までの業績予想を上方修正しています。2011年3月期の営業利益予想を531億円から565億円に、2012年3月期を546億円から681億円に、2013年3月期を520億円から729億円にしています。
特に、提携ゲームとオープンゲームの売上高を大きく上方修正したとのことです。同証券では、SAP間の競争が激化する中、「100万人の信長の野望」や「ガンダムロワイヤル」などのケースに見られるように、ブランド力の高いゲームやキャラクターを持つ会社と、DeNAやGREEなどソーシャルゲームの運営ノウハウを持つ会社の協業が市場拡大のテーマになると見ているそうです。オープンゲームも同様に競争が激しくなる中で、面白いタイトルが提供されると期待できるとのこと。
同証券ではまた、DeNAの海外戦略を高く評価しています。ソーシャルゲームの海外展開については、市場や国民性などの相違から、その国のプレイヤーとの協業の方が上手くいくと思われるうえ、スマートフォンへの対応が課題になることから、iPhone向けゲームアプリで実績のある米ngmocoと組んだことをポジティブにみているそうです。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432