独立系調査機関のティー・アイ・ダヴリュ(TIW)は、3月5日付のディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>のレポートで、レーティングを「1(Positive)」から「2(Neutral)」に引き下げた。指標面から株価は割安感があるものの、収益の増加期待が薄い現状では投資を推奨しがたい、とコメントしている。
レポートによれば、2011年10-12月期の減収減益から一転して、2012年1-3月期の業績は「FF」や「ワンピース」など有力コンテンツとの協業タイトルが収益を押し上げることで業績持ち直しの動きが見られる。ただし、利益率が相対的に落ちる協業タイトルであることや、オリジナルタイトルの創出に苦労している現状はネガティブと指摘している。
海外展開についても同様で、基軸となるオリジナルタイトルの創出に苦労している状況にあるという。各種の提携を通じた「Mobage」の展開など評価できる材料は多いものの、広がった土壌に撒いた種で大きく育つものが見えてこないと手厳しい。
TIWでは、2013年3月期期初に投入されるオリジナルタイトルに注目しているが、国内売上、海外売上ともにモメンタムは2012年3月期でピークアウトするとの前提で業績予想を引き下げた。2012年3月期の営業益予想を630億円から610億円に、2013年3月期を710億円から645億円、2014年3月期を740億円から665億円とした。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432