サイバーエージェント、「AI Lab」と子会社AI Shiftが大阪府豊中市とともに生成AIを活用したチャットボットの社会実装に向けた実証実験を実施
サイバーエージェント<4751>は、同社の人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」と子会社AI Shiftが大阪府豊中市とともに、官公庁・自治体向けとなる生成AIを活用したチャットボットの社会実装に向けた実証実験を実施することを発表した。
豊中市は、こども家庭庁による、こども・子育て分野の業務において生成AIの適切な利用を進めるための実証事業に参画し、デジタル技術を活用した子育て支援を進めている。同市は、子育て世帯が時間的な余裕のなさを軽減できるよう、自分に合った子育てサービスや悩みの解決方法を気軽に取得できる生成AIチャットボットの開発を検討している。
その協力事業者として、サイバーエージェントの「AI Lab」は、AI Shiftを含むほか3社と協働のもと、「生成AIを活用した子育て相談チャットボット」の実証実験を実施する。
<実施背景>
「AI Lab」ではこれまで、子育てにおける課題の一つである「保育所選び」に着目し、待機児童問題をはじめとする子育ての課題解決に取り組んできた。その一環として、2022年には多摩市における「希望施設順位ルール」の変更や、郡山市での利用調整ルール変更、2023年には大規模言語モデルを用いた実証実験の第一弾として保育施設の利用申請情報に特化したチャットボットを開発し、佐賀市において実際のユーザーの利用体験の調査を行った。
大規模言語モデルを用いた実証実験の第二弾となる今回は、子育て課題の範囲を広げ、子育て全般における悩みをもつ保護者に対し、情報収集負担や悩みを和らげるための生成AI活用とその調査に取り組む。豊中市が行った子育て世帯への事前調査によると、80%の子育て世帯が20時以降に情報収集を行う傾向があることが明らかになった。また、公的窓口への相談経験がない保護者も多くみられ、これらの保護者のうち60%が、非対面ツールであるチャットであれば相談したいと回答したと報告されている。
市役所の閉庁後でも利用でき、自分のスケジュールに合わせた情報収集や相談に対応できるチャットボットを導入することで、膨大な情報の中から適切な情報を見つけ出し、子育て世帯の時間的・精神的負担の軽減が期待される。
<「子育て相談チャットボット」に関する実証実験の概要>
日時:
12月7日(土)10時から16時まで
場所:
豊中市千里文化センター「コラボ」(〒560-0082 豊中市新千里東町1丁目2番2号)
概要:
とよなかデジタルサービスフェアの来場者にチャットボットを体験してもらい、使用感・満足度などをアンケート調査する
協働企業:
株式会社AI Shift(本社:東京都渋谷区)
株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区)
株式会社メリル(本社:静岡県静岡市)
アビームコンサルティング株式会社(本社:東京都中央区)
<今後>
AI Labは今後も、さまざまな自治体における行政効率や住民満足度の改善に貢献するとともに、生成AIなどのツールを大いに活用し、公共政策や小売マーケティング等の分野における社会課題の解決を目指していく。
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751