アキナジスタ、8月11日付で上場廃止へ…不適切な合併等で

札幌アンビシャスに上場しており、モバイルアドネットワークを展開するアキナジスタ<2495>は、この日(7月9日)、合併等による実質的存続性の喪失(不適当な合併等)により8月11日付で上場廃止となる見通しと発表した。 同社はもともと、インターネットメディアを運営するイージーユーズという社名で2006年7月に札幌アンビシャスに上場した。上場した期である2007年3月期から赤字転落し、2008年3月期には、3億4500万円の最終赤字を計上するなど経営状態が悪化していた。 そうしたなか、2009年4月1日付で、モバイル・アフィリエイトを株式交換で吸収合併をしたものの、取引所から実質的な存続会社はイージーユーズでははなく、売上・利益ともに良好であったモバイル・アフィリエイトであると認定され、再度、新規上場に準じた審査を受けるよう求められていた。簡単に言うと、モバイル・アフィリエイトの裏口上場と判断され、新規上場審査を受け直すよう求められたのだ。 猶予期間は、今年3月31日までとされたが、その猶予期間が過ぎたため、札幌証券取引所は4月1日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定。そして、7月9日までに新規上場に準じた審査申請を行うことが上場を維持するための条件であったが、それができなかったため、今回の上場廃止決定となった。同社株式は7月10日から8月10日まで整理銘柄へ指定された後、上場廃止となる予定。 ちなみに、合併等による実質的存続性の喪失とは、いわゆる裏口上場の防止を目的とした規定だ。企業合併などを行い、上場会社が実施的な存続会社ではないと取引所に認められた場合、一定期間内に新規上場に準じた審査を行い、審査に適合しない場合には上場廃止となることが定められている。