調査会社Information and Communications Technology Council (ICTC)は、3月3日、カナダにおけるモバイルアプリの経済効果のレポート「THE APPIFICATION OF EVERYTHING: CANADA’S APPS ECONOMY VALUE CHAIN」を発表した。
本レポートでは、カナダのアプリ市場の動向を分析することで、アプリが、カナダにおいて、あらゆる業種の企業・団体に対して新規雇用の創出・効率化・コスト削減・収益の創出・コラボレーション・イノベーションなど多岐にわたり大きな経済的効果をもたらした、と述べている。
今回は、カナダにおけるアプリ市場を雇用という側面から、①カナダにおけるアプリ雇用市場、②カナダにおけるアプリの経済的指標、④カナダのアプリ事業が抱える課題、⑤カナダのアプリ企業の成長戦略、⑥カナダアプリ市場の業績予想をみていこう。
全世界のアプリユーザーは有料・無料の両アプリを含めて20億人いると言われており、そのうちの1,800万人がカナダのアプリストア経由である。カナダのアプリ雇用市場で、企業規模はスタートアップ・中小企業・大企業まで幅広く、職種は技術者がソフトウェアのエンジニアからデバッガー、UIデザイナーにまで、非技術者がマーケティングから営業、経営、人事、管理まで多岐に渡る。
カナダでのアプリにまつわる雇用は約6万4,100件あり、そのうち技術者の雇用が2万7,100件、非技術者の雇用が2万4,100件、雇用者誘発数が1万2,800件に及ぶとしている。これより、技術者の雇用の方が非技術者の雇用に比べて12%多いが、技術者と非技術者の雇用数はほぼ同数であり、アプリ雇用市場は、開発の現場だけではなく、それをサポートするバックオフィスも重要性が高いといえよう。
州別の雇用では、オンタリオ州が2万8,700件、ブリティッシュ·コロンビアが8,800件、アルバータが6,600件、マニトバが1,600件、ノバスコシアが1,500件、ニューブランズウィックが1,100件、サスカチュワン1,000件でケベック州は1万4,000件となった。
中長期的にカナダのアプリ雇用市場をみてみると、特定のスキルを要する職種は中長期的に需要が増加し、2019年までに新規雇用数は5万件に上り、2019年の雇用数は合計11万件になると予想している。下記の職種については、特に需要が増加すると見込まれている。
一方、同レポートによれば、現在、企業の10社中8社が雇用のミスマッチを感じており、従業員も5人中3人が自身のスキル不足や業務内容のミスマッチを感じているとのこと。専門スキルがある人材を募集しているものの、企業が期待しているような人材を取れていないようだ。
同レポートは、今後5年間、カナダのアプリ企業のサービストレンドは、ビジネスアプリとコミュニケーションアプリへと移ると予想している。しかし実際には、約70%の企業が、ユーティリティアプリやファイナンスアプリの重要性をわかりながらも、ゲームアプリと健康・ウェルネスアプリで収益を上げたいと考えているようだ。
同レポートによれば、カナダのアプリ企業の5社中4社が従業員数10人未満のスタートアップで、全アプリ企業の約25%が、運用・開発コストや新作の開発のために資金調達を行っている。アプリ企業の資金調達における課題は、アプリ市場が極めて変化が激しいということもあり、投資家からの信頼性の確保であるという。
しかし、同レポートでは、今後スマートフォンやモバイルデバイスの需要が増加していく中で、アプリ市場も拡大が見込まれるため、カナダのアプリ企業が、税制優遇やインフラなどカナダの強みを活かし、海外から投資の誘致を進め、カナダの新規雇用の創出と国内総生産(GDP)に大きく寄与する、としている。
なお、カナダのアプリ市場規模は約17億ドル(約1,700億円)で、2017年には33億ドル(約3,400億円)、2019年には52億ドル(約5,300億円)まで成長すると見込まれている。
本レポートでは、カナダのアプリ市場の動向を分析することで、アプリが、カナダにおいて、あらゆる業種の企業・団体に対して新規雇用の創出・効率化・コスト削減・収益の創出・コラボレーション・イノベーションなど多岐にわたり大きな経済的効果をもたらした、と述べている。
今回は、カナダにおけるアプリ市場を雇用という側面から、①カナダにおけるアプリ雇用市場、②カナダにおけるアプリの経済的指標、④カナダのアプリ事業が抱える課題、⑤カナダのアプリ企業の成長戦略、⑥カナダアプリ市場の業績予想をみていこう。
全世界のアプリユーザーは有料・無料の両アプリを含めて20億人いると言われており、そのうちの1,800万人がカナダのアプリストア経由である。カナダのアプリ雇用市場で、企業規模はスタートアップ・中小企業・大企業まで幅広く、職種は技術者がソフトウェアのエンジニアからデバッガー、UIデザイナーにまで、非技術者がマーケティングから営業、経営、人事、管理まで多岐に渡る。
カナダでのアプリにまつわる雇用は約6万4,100件あり、そのうち技術者の雇用が2万7,100件、非技術者の雇用が2万4,100件、雇用者誘発数が1万2,800件に及ぶとしている。これより、技術者の雇用の方が非技術者の雇用に比べて12%多いが、技術者と非技術者の雇用数はほぼ同数であり、アプリ雇用市場は、開発の現場だけではなく、それをサポートするバックオフィスも重要性が高いといえよう。
州別の雇用では、オンタリオ州が2万8,700件、ブリティッシュ·コロンビアが8,800件、アルバータが6,600件、マニトバが1,600件、ノバスコシアが1,500件、ニューブランズウィックが1,100件、サスカチュワン1,000件でケベック州は1万4,000件となった。
中長期的にカナダのアプリ雇用市場をみてみると、特定のスキルを要する職種は中長期的に需要が増加し、2019年までに新規雇用数は5万件に上り、2019年の雇用数は合計11万件になると予想している。下記の職種については、特に需要が増加すると見込まれている。
- アプリデザイナー
- アプリ開発者
- アプリテスター
- エンジニア(C#/JavaScript/MySQL/HTML5/PHP)
- テクニカルアーティスト
- ソフトウェアエンジニア
- グラフィックデザイナー(UI・UX)
- プロダクトマネージャー
- システムデザイナー
- システム開発者
- ソフトウェアデザイナー(CSS3)
- クラウドアーティスト
- データアナリスト
- ユーザーサポートのアナリスト
一方、同レポートによれば、現在、企業の10社中8社が雇用のミスマッチを感じており、従業員も5人中3人が自身のスキル不足や業務内容のミスマッチを感じているとのこと。専門スキルがある人材を募集しているものの、企業が期待しているような人材を取れていないようだ。
同レポートは、今後5年間、カナダのアプリ企業のサービストレンドは、ビジネスアプリとコミュニケーションアプリへと移ると予想している。しかし実際には、約70%の企業が、ユーティリティアプリやファイナンスアプリの重要性をわかりながらも、ゲームアプリと健康・ウェルネスアプリで収益を上げたいと考えているようだ。
同レポートによれば、カナダのアプリ企業の5社中4社が従業員数10人未満のスタートアップで、全アプリ企業の約25%が、運用・開発コストや新作の開発のために資金調達を行っている。アプリ企業の資金調達における課題は、アプリ市場が極めて変化が激しいということもあり、投資家からの信頼性の確保であるという。
しかし、同レポートでは、今後スマートフォンやモバイルデバイスの需要が増加していく中で、アプリ市場も拡大が見込まれるため、カナダのアプリ企業が、税制優遇やインフラなどカナダの強みを活かし、海外から投資の誘致を進め、カナダの新規雇用の創出と国内総生産(GDP)に大きく寄与する、としている。
なお、カナダのアプリ市場規模は約17億ドル(約1,700億円)で、2017年には33億ドル(約3,400億円)、2019年には52億ドル(約5,300億円)まで成長すると見込まれている。
関連サイト
(C) Information and Communications Technology Council (ICTC)