【イベント】「『パズドラZ』の続編も検討中」…業界初の試みも備えた新作キッズアミューズメント機『パズドラZ テイマーバトル』発表会レポート
マーベラスAQL<7844>とガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は、本日(4月15日)、都内某所で新作アミューズメント筺体『パズドラZ テイマーバトル』発表会を開催した。
会場では、各社の代表とプロデューサーが登壇して、『パズドラZ テイマーバトル』のゲーム概要はもちろん、開発経緯や筺体が初披露された。本稿では、『パズル&ドラゴンズ』(以下、パズドラ)が次に目指す、若年層向けに訴求した新作アミューズメント筺体の発表会の模様をお届け。
■『パズドラZ』の連動性も含めて、同作の次回作も検討
発表会の冒頭では、マーベラスAQLの代表取締役社長・執行役員COOである許田周一氏が登壇。許田氏は、『パズドラ』IPでキッズアミューズメントマシン用のゲームが作れることに対して、「非常に喜んでいます。ただ、多くのユーザーを抱えるIPのため、その方々に納得してもらえるのかと、開発当初はプレッシャーもありました」とコメント。
とはいえ、いざ完成品を迎えると、「新規ユーザーはもちろん、既存の『パズドラ』ファンにも満足していただけるゲーム筺体が完成しました」と意気込みをあらわにした。
さらに同氏は、『パズドラZ テイマーバトル』の目標として、「アミューズメント業界の活性化に繋げていきたい」と語った。また「小さなお子様に触れていただき、『パズドラ』の世界観の広がりも持たせたい」と続けたあとに、初回1500台を投入することを明らかにした。当然、この数字から随時稼働台数を増やしていくそうだ。
続いて、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの代表取締役社長CEO・エグゼクティブプロデューサーである森下一喜氏が登壇して、『パズドラZ テイマーバトル』の開発経緯を語ってくれた。「これまで『パズドラ』は、スマートフォン、家庭用といったように、着々とプラットフォームを広げてきたが、アーケードゲーム市場は未開拓であった」と森下氏。しかし、アーケードといえば、スクウェア・エニックスと共同開発した『パズドラ バトルトーナメント』(関連記事)が4月24日稼働を控えている。
これについて森下氏は、「『バトルトーナメント』は、あくまで“スマートフォンアプリからのスピンオフ作品”という位置づけ。対して本作『パズドラZ テイマーバトル』は、ニンテンドー3DSで発売した家庭用『パズドラZ』の世界観などを踏襲した位置づけになります」と、同じアーケードゲームタイトルでも根幹となる世界観や仕様などが異なると語ってくれた。
そして、本作の開発経緯については、「じつは『パズドラZ』を開発中に、マーベラスAQLさんから今回のお話をいただきました。当時はミリオン(100万本)を掲げていた我々でしたが、市場は冷ややかな目で見られていました。しかし、まだ実際に売れるのかも分からなかった『パズドラZ』に対して、積極的なご提案をいただいていたこともあり、今回パートナーとして選ばせていただきました。また、マーベラスAQLさんのキッズアミューズメント筺体の開発力にも信頼しているため」とコメント。
最後に森下氏は、今後の展開について「今回を機会に、我々もバックアップしていきたいと思います。『パズドラZ』の連動性もあるため、こちらの次回作も現在、検討を進めています」と、家庭用の続編についても明言した。
そして、会場ではついに『パズドラZ テイマーバトル』の筺体初披露に加えて、最新プロモーションビデオが公開された。
▼『パズドラZ テイマーバトル』の筺体
■既存ユーザーも驚く業界初の試み
ここからは、『パズドラZ テイマーバトル』のゲーム概要の紹介に移った。ゲーム概要を紹介してくれたのは、ガンホー・オンライン・エンターテイメントのパズドラスタジオプロデューサー・山本大介氏(写真左)と、マーベラスAQLのアミューズメント事業部プロデューサー・山口健太郎氏(写真右)の2名。
まずふたりは筺体のデザインについて、「『パズドラZ』を踏襲した世界観のため、本作でも白色のデザインが基調。ただ、青色部分も取り入れて、女の子にも受け入れられるようにデザインを意識しました」と、こだわりを語ってくれた。
「触り心地も考えて、タッチパネル操作を導入しています。キッズアミューズメントマシンでは、初の試みとなります」と山口氏。もちろんスマートフォンやニンテンドー3DSで遊んでいた感覚と、こちらも違和感なく操作できるようだ。
ちなみに『パズドラZ テイマーバトル』では、手軽にコンボの爽快感を楽しんでもらうために、バトル中に登場するドロップは5色中3色(+ハート)に抑えているとのこと。また、舞台は『パズドラZ』と同じく、モンスターとともに戦う特殊能力者「ドラゴンテイマー」が活躍する世界で、プレイヤーは次々と立ちはだかるライバルテイマーに勝利して、最強のテイマーバトラーを目指していくことになる。
そして、モンスターを携えて3対3で挑むテイマー同士の対戦では、戦略性が決め手になるようだ。ライバルのモンスターを見て、自分のモンスターを組換えて戦うのがセオリーとのこと。そのほか、大迫力の3D召喚モンスターについて、「既存ユーザーも興奮します。まるで『ドラゴンボール』のようなバトルです」と山本氏が言及したことに対して、山口氏も「初心者でも楽しめるし、既存ユーザーも驚くようなくすぐりを取り入れています」と続けた。
▲ゲーム画面(写真左)、召喚モンスター(写真右)
次いで特徴的なのは、『パズドラZ テイマーバトル』には内部にプリンターが搭載されていること。モンスターチケットはプレイの度に更新され、ときには絵柄も変化することもあるようだ。モンスターを成長させる遊び要素が、データだけではなく、実際に見て、その手に触れられる遊びとなることで、子供たちが『パズドラZ』のキャラクターをより身近な存在に感じてくれるのは強みになろう。また、ゲームソフトも逐次アップデートされ、それに合わせて続々とモンスターが追加されていく。これにより集めて育てる楽しみが増大するようだ。
▲カードが横向きなのも本作ならでは。
さて、バトルすると手に入る「モンスターチケット」(カード)には、不思議なチカラ「Zボーナス」が封印されている。上部のカードを見ていただくと分かると思うが、右側に赤く表示されているのが、それだ。じつは、バトル中にボーナススロットで「Zボーナス」の力を解放すると、バトルが有利になるなどの様々なメリットがある。しかし、「Zボーナス」が使えるのは1度きり。だからこそ、とてつもない力を発揮するようだ。また、演出的に面白いのが、カードが排出されるときには、ご丁寧に「Zボーナス」が封印されていたであろう右側の箇所が、綺麗に切り取られるようだ。これについては、映像で紹介してくれた。
▲ゲーム中に発動すると切り取られ……
そして、今後の展開については、2014年5月6日に「コロコロホビーフェスタ in SUZUKA」にイベント初登場するほか、本日(4月15日)発売の『月刊コロコロコミック』にも情報が掲載、そして『パズドラZ テイマーバトル』とニンテンドー3DS用ソフト『パズドラZ』との連動をはじめ、曜日ダンジョンなどのリアルタイム連動も検討しているようだ。そのほか、子供に訴求したコラボアイテムも続々登場とのこと。
【スペック】
■タイトル:パズドラZ テイマーバトル
■ジャンル:カードゲームマシン
■稼働日:2014年夏予定
■プレイ料金:1プレイ100円~
『パズドラZ テイマーバトル』は、メインターゲット8歳~12歳を対象としたキッズ・アミューズメントマシンで、原作の『パズドラZ』の世界観を引き継いだパズルカードゲーム機となっている。2014年初夏より全国のショッピングセンターやアミューズメントゲーム施設などでの展開を開始する予定。
ガンホーは、今回アミューズメントの商品カテゴリーのなかでも特に成長分野であるキッズ・アミューズメントマシンに関する豊富なノウハウを有するマーベラスAQLより、『パズドラZ テイマーバトル』を2014年初夏より稼働開始することで、これまで以上に『パズドラZ』ブランドの向上を図っていくことだろう。
© GungHo Online Entertainment, Inc. / MarvelousAQL Inc.
会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森下 一喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844