スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、この日(1月1日)、松田 洋祐社長の「年頭所感」を発表した。第2四半期(14年4~9月期)の決算は、2015年は、営業利益が81.9%増の85億円と大幅な増益を達成しただけでなく、2015年3月通期の営業利益予想も50~100億円から110~160億円に大幅に引き上げた(下記、関連記事参照)。そんな好調な同社が2014年をどう振り返り、そして2015年はどう取り組むのか。
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まず、市場環境についてめまぐるしく変化していると指摘した。具体的には、大きなデバイスの多様化やスマートフォンの普及、ネットワーク環境の進化にともない、コンテンツの販売形態はパッケージからネットワークを介したダウンロードやクラウド技術を使ったストリーミング配信へと移行する一方、F2Pに代表される新しい課金モデルが急速に普及している。
こうした環境変化に対し、同社では、コンテンツ開発における事業構造などを行うなど「変革」の年になったという。具体的にはまず、ゲーム開発については、代表的なIPを使った大規模高品質ゲーム「ブロックバスターゲーム」やスマートデバイス向けゲームやオンラインゲーム、アーケードゲームなどの「LIVEゲーム」を主軸に据えたとのこと。
同時に、ダウンロード販売やストリーミング販売、F2Pに代表される課金モデルへの対応などビジネスモデルの多様化も進めたが、この点は昨今のアプリストアでの活躍でも記憶に新しいところだろう。「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」や「スクールガールストライカーズ」などのスマートフォン向けゲームを大ヒットさせることに成功した。
また、海外事業についてはこれまで事業展開できていなかった新興市場への足掛かりができた年でもあったと振り返った。8月にオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の中国における運営開始をはじめ、多様な現地パートナーとの事業提携を通じてアジアを中心に展開した。
このほか、アミューズメント事業でも、アーケードゲームを展開するアミューズメント施設運営において、さまざまな運営効率化を進めた結果、消費税増税の逆風の中、収益を確保し、一層の発展に向けた地盤を固めたという。
続く2015年は、これまで構造改革を推し進めつつ、「昨年の改革の成果が形を取って現れてくる年」にするとの決意を示した。「ブロックバスターゲーム」や「LIVEゲーム」は、強力なラインナップを世界中に提供するとともに、ダウンロードやクラウドによるストリーミング配信などの販売チャネルの一層の拡大を図る方針。またアジア以外にも、中東、南米、ロシアなど新興国での事業開発を進めていく考えだ。
最後に「当社グループの強みであるクリエイターの個性を最大限に発揮して、「ビックリ箱」のように驚きやワクワク感をお客様にご提供してまいります。めまぐるしく変わる環境に適応しつつ、「おもしろさ」を追求した高品質のエンタテインメントをお客様に提供し続けてまいる所存」と締めくくった。好調な業績推移となっている同社だが、今後もさらなる成長の実現のため、手綱を緩めない。
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まず、市場環境についてめまぐるしく変化していると指摘した。具体的には、大きなデバイスの多様化やスマートフォンの普及、ネットワーク環境の進化にともない、コンテンツの販売形態はパッケージからネットワークを介したダウンロードやクラウド技術を使ったストリーミング配信へと移行する一方、F2Pに代表される新しい課金モデルが急速に普及している。
こうした環境変化に対し、同社では、コンテンツ開発における事業構造などを行うなど「変革」の年になったという。具体的にはまず、ゲーム開発については、代表的なIPを使った大規模高品質ゲーム「ブロックバスターゲーム」やスマートデバイス向けゲームやオンラインゲーム、アーケードゲームなどの「LIVEゲーム」を主軸に据えたとのこと。
同時に、ダウンロード販売やストリーミング販売、F2Pに代表される課金モデルへの対応などビジネスモデルの多様化も進めたが、この点は昨今のアプリストアでの活躍でも記憶に新しいところだろう。「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」や「スクールガールストライカーズ」などのスマートフォン向けゲームを大ヒットさせることに成功した。
また、海外事業についてはこれまで事業展開できていなかった新興市場への足掛かりができた年でもあったと振り返った。8月にオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の中国における運営開始をはじめ、多様な現地パートナーとの事業提携を通じてアジアを中心に展開した。
このほか、アミューズメント事業でも、アーケードゲームを展開するアミューズメント施設運営において、さまざまな運営効率化を進めた結果、消費税増税の逆風の中、収益を確保し、一層の発展に向けた地盤を固めたという。
続く2015年は、これまで構造改革を推し進めつつ、「昨年の改革の成果が形を取って現れてくる年」にするとの決意を示した。「ブロックバスターゲーム」や「LIVEゲーム」は、強力なラインナップを世界中に提供するとともに、ダウンロードやクラウドによるストリーミング配信などの販売チャネルの一層の拡大を図る方針。またアジア以外にも、中東、南米、ロシアなど新興国での事業開発を進めていく考えだ。
最後に「当社グループの強みであるクリエイターの個性を最大限に発揮して、「ビックリ箱」のように驚きやワクワク感をお客様にご提供してまいります。めまぐるしく変わる環境に適応しつつ、「おもしろさ」を追求した高品質のエンタテインメントをお客様に提供し続けてまいる所存」と締めくくった。好調な業績推移となっている同社だが、今後もさらなる成長の実現のため、手綱を緩めない。
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684