IGポート、第2四半期は2ケタ増収増益…「曇天に笑う」や「魔法使いの嫁」などコミックスが好調、版権事業も黒字に転換

アニメ制作やコミックスを手がけるIGポート<3791>は、1月14日、第2四半期累計(2014年6~11月期)の連結決算を発表し、売上高40億7200万円(前年同期比19.7%増)、営業利益2億3600万円(同12.1%増)、経常利益2億9700万円(同44.2%増)、四半期純利益1億6800万円(同比4.7%増)となり、増収増益を達成した。
 



主力のアニメーション制作事業が赤字となったものの、コミックスなどを手がける出版事業、そしてキャラクターなどの版権ビジネスが好調だったようだ。セグメントの業績は以下のとおり。

① 映像制作事業は、売上高28億3300万円(同40.9%増)、セグメント損益4100万円の赤字(同1億3900万円の黒字)だった。劇場用作品「GARM WARS The Last Druid」「進撃の巨人 総集編前編」、テレビ用アニメ「白銀の意思 アルジェヴォルン」「フューチャーカード バディファイト」「ハイキュー!!」「アオハライド」「東京ESP」、ビデオ用アニメ「進撃の巨人」「翠星のガルガンティア」、その他ゲーム用・CM用のアニメーションを制作した。


② 出版事業は、売上高7億2000万円(同36.9%増)、セグメント利益1億2200万円(同3600万円の赤字)だった。月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「魔法使いの嫁 2巻」「煉獄に笑う 2巻」「PSYCHO-PASSサイコパス監視官咬噛慎也 1巻」などを新刊として刊行した。日本テレビ他で放送されているテレビアニメ「曇天に笑う」の既刊コミックスは累計100万部を超え、「魔法使いの嫁」は4月に1巻発売以来、9月に発売された2冠と合わせて累計70万部を超えるヒット作となっている。


③ 版権事業は、売上高3億8300万円(同47.2%減)、セグメント利益2億0700万円(同42.6%増)だった。「進撃の巨人」「黒子のバスケ シリーズ」「攻殻機動隊ARISE 及び SAC シリーズ」「テニスの王子様 シリーズ」「宇宙戦艦ヤマト2199」などの二次利用による収益分配を計上した。前年同期に計上された大型作品の映像マスターの償却が今期は計上されなかったことによる。大型作品の映像マスターの減価償却については前期の第4四半期に一巡した模様だ。


④ その他事業は、売上高1億3400万円(同3.6%減)、セグメント損益900万円の赤字(同1000万円の黒字)だった。雑誌のイラストやキャラクターの商品化、ゲームや iPhone/iPod Touch 向けアプリなどを提供した。



■2015年5月期の見通し

2015年5月期は、売上高82億0800万円(前期比17.5%増)、営業利益4億5900万円(同29.3%減)、経常利益4億7900万円(同24.5%減)、当期純利益3億2100万円(同30.2%減)を見込む。従来予想からは変更なし。

 
株式会社IGポート
https://www.igport.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社IGポート
設立
1987年12月
代表者
代表取締役社長 石川 光久
決算期
5月
直近業績
売上高118億4100万円、営業利益12億2500万円、経常利益13億8000万円、最終利益11億5800万円(2024年5月期)
上場区分
東証
証券コード
3791
企業データを見る