コナミ、第3四半期は営業利益31.7%増と2ケタ超の大幅増益に…『実況パワフルプロ野球』や『ワサコレ』などモバイルゲームが引き続き堅調【追記・グラフ追加】

コナミ<9766>は、2月5日、2015年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結業績(米国会計基準)を発表、売上高及び営業収入1558億8900万円(前年同期比0.0%減)、営業利益97億3400万円(同31.7%増)、四半期純利益は69億900万円(同36.7%増)と2ケタ超の大幅増益を達成した。
 

セグメント別の状況は下記の通り。
 

■デジタルエンタテインメント事業(売上高679億4300万円…前年同期比5.1%減)


スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスに配信している『実況パワフルプロ野球』や『プロ野球ドリームナイン』シリーズ、『ワールドサッカーコレクションS』『クローズ×WORST』シリーズ 、『ドラゴンコレクション』等のモバイルゲームが堅調に推移し、収益に貢献。海外市場向けには、映画「スター・ウォーズ」を題材にした『Star Wars: Force Collection (スター・ウォーズ フォース コレクション)』や、『PES MANAGER』及び『実況倶楽部』(ともに日本名『ワールドサッカーコレクションS』)が、順調に登録者数を伸ばした。

家庭用ゲームは、『ウイニングイレブン』シリーズの最新作『ワールドサッカー ウイニングイレブン2015』(欧米向け『Pro Evolution Soccer 2015』)を発売し、新ゲームモード「myClub」が好評を博したほか、『実況パワフルプロ野球2014』や、昨年3月に発売した『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』のPC版ダウンロード販売も堅調に推移した。

アーケードゲームは、『麻雀格闘倶楽部』や音楽ゲームを中心とした『e-AMUSEMENT Participation』タイトルが安定稼働を続けた。また、キッズカードゲーム機『モンスター烈伝 オレカバトル』が引き続き小学生の男児を中心に人気を集めた。また、カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」シリーズを引き続きグローバルに展開した。
 

 

■健康サービス事業(売上高551億4700万円…同4.1%減)


コナミスポーツクラブは、目的やペースによって選択できる料金プランと複数の施設を手軽に利用できる施設利用制度の展開を推進。10月には最新のフィットネストレンドを導入したコナミスポーツクラブ津田沼奏の杜(千葉県)を新たにオープンし、さらなる施設ネットワークの拡充に努めた。

子供向けスクールの「運動塾」は、学校授業でのダンス必修化による需要の高まりを背景に、心と体を育むダンスレッスンをコンセプトにした「ダンシングスターズ」をはじめ、スイミングや体育スクールを新規に開校・増設した。また、大人向けには、50歳以上を対象とした「健康水泳教室」の新設や、60歳からの運動スクール「OyZ(オイズ)」とロコモティブシンドロームの予防に主眼を置いた低強度のスタジオプログラムの導入施設拡大に努めた。

ヘルスケア関連商品では、スマートフォン向けの「ヘルスケアアプリ」シリーズを展開し、10月にカロリー管理アプリ「カロリサイズ」、11月にウォーキング支援アプリ「Dr.Walk」の配信を開始した。また、12月には家庭用フィットネスバイク「S-BODY(エス-ボディ)」を発売した。
 

■カジノ事業(売上高232億3100万円…同4.2%増)


北米市場では、定番となったビデオスロットマシン「Podium」の販売が堅調に推移。パーティシペーションは、「Podium」を大型化した「Podium Goliath」等を投入し、プレイヤーの期待感を一層高めるプレミアム商品ラインアップを拡充した。

オセアニア市場においては、引き続き「Podium」の販売を推進。アジア、中南米、欧州市場においては、販売代理店網の整備を進め拡販に努めた。 
 

■遊技機事業(売上高100億5500万円…同99.6%増)


パチスロ機の新商品として、新感覚のボーナスゲームを搭載した「喧嘩祭」や、ゲームセンターで好評稼働中のオンライン麻雀ゲームとパチスロの遊技性を融合した「麻雀格闘倶楽部」を発売したほか、当第3四半期においてグループのオリジナルコンテンツを新たにパチスロとして進化させた「戦律のストラタス」や、人気アニメを題材にした圧倒的な演出ボリュームを誇る「Dororonえん魔くん メ~ラめら」を発売し、ホールでの高稼働を背景に販売台数は増加基調にて推移した。

ぱちんこ機については、グループのぱちんこ第一弾商品として、パチスロ版「マジカルハロウィン」シリーズの世界観を踏襲しつつ、ぱちんこ独自の演出やオリジナル曲を搭載した「CRぱちんこマジカルハロウィン」を発売した。


【追記】
第3四半期期間(10~12月)の連結業績をQonQで見てみると、売上高及び営業収入は前四半期比14.1%増の571億7000万円、営業利益は同45.3%増の38億7600万円となっている。ただし、これをデジタルエンタテイメント事業のみで見ると、売上高は同3.0%増の241億1500万円ながら、営業利益は同26.0%減の20億9700万円となっている。同事業の営業利益の伸び率はこの3四半期ほどマイナスとなっており、やや気にかかる傾向だ。
 


なお、2015年3月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高及び営業収入は2200億円(前期比1.1%増)、営業利益120億円(同55.9%増)、当期純利益70億円(同82.6%増)の見込み。
 
コナミグループ株式会社
http://www.konami.com/

会社情報

会社名
コナミグループ株式会社
設立
1973年3月
代表者
代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
決算期
3月
直近業績
売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
証券コード
9766
企業データを見る