『モバイルプロジェクト・アワード2015』表彰式を開催…コロプラ『白猫プロジェクト』とトランスリミット『Brain Wars』がコンテンツ部門優秀賞


モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)とスマートフォンアプリジャム2015実行委員会は、この日(7月6日)、東京都内で「『モバイルプロジェクト・アワード2015』『SPAJAM2015』合同表彰式」を開催した。

『モバイルプロジェクト・アワード2015』は、モバイル業界の優秀なプロジェクトチーム及び個人を表彰するアワードで、今回で14回目を迎える。2015年3月末までに商品及び商用サービスとして実現しているモバイルサービスが対象となる。

今回、モバイルコンテンツ部門で4プロジェクト、モバイルプラットフォーム・ソリューション部門で3プロジェクト、モバイルハードウェア部門で2プロジェクト、MCF社会貢献賞で1プロジェクトが優秀賞に選出された。

受賞プロジェクトは以下のとおり。


 
■モバイルコンテンツ部門

コロプラ『白猫プロジェクト』
 

評価
コロプラのスマートフォン向けRPG。2014年にリリースされたタイトルで、最もヒットしたスマートフォンアプリ。審査員が満場一致で決定した。グラフィックのクオリティの高さに加え、指一本で操作できるなど新たな領域を切り開いた。

受賞コメント
「2年前に開発がスタートしたが、当時は、ライトに遊べるゲームが多かった。王道のゲームをライトユーザーにも遊んでもらうために必死で開発した。リリース前は面白いものができたと思ったが、不安があった。多くの方に受け入れていただき、嬉しく思う。チャレンジングな気持ちを失わずに、良いサービスを提供していきたい」


トランスリミット『Brain Wars』
 

評価
これまでなかなか世界的なヒットが実現できなかったが、知的対戦アプリとして全世界1300万DLを達成した。日本からグローバルに成功したモバイルコンテンツとして評価した。

受賞コメント
「1つ目のサービスとして昨年5月にリリースした。昨年1月設立から4ヶ月・3名で作った。はじめから世界を狙う作品として作ったが、現在、1300万DLとなっており、ユーザーの95%が海外だ。会社のメンバーも順調に増えており、15名になった。本日2作目をリリースした。世界の誰もが遊べる作品。来年も受賞できるように運営してきたい」


スマートニュース『スマートニュース」
 

評価
テレビCMで有名。キュレーションメディアとしてクオリティの高さも含めて日本で一番普及している。リコメンデーションの高さ。技術力の高さを評価した。

受賞コメント
「世界中の良質な情報を必要な人に送り届けるというミッションでスタートした。もともとは社長が1人で始めたサービスで、5月には世界1200万DLとなった。日本でもアクティブユーザーは450万人。海外にも展開しており、現在、東京だけでなく、サンフランシスコとニューヨークにもオフィスがある。世界中に良質な情報・ニュースを提供していきたい。大規模なデータ分析と人工知能、機械学習を使って世界で戦っていきたい」


nana music「音楽コミュニティアプリ nana」
 

評価
現在、モバイルの音楽サービスとして定額ストリーミングが流行しているが、日本では音楽好き、カラオケ好き、バンド好きが参加し、サブカル的なコンテンツをくりえいとしてサービスを作ってきた。クールジャパンとして世界に羽ばたいていただきたい。

受賞コメント
「nanaというサービスは世界と歌おうというコンセプト。音楽で世界をつなげて、争いをなくしたい。音楽にはその力がある。日本がメインのサービスだが、毎日3万曲が配信されている。小さなサービスだが世界中で使われるように邁進したい」


Donuts『MixChannel』
 

評価
10秒のショートムービーの投稿メディア。コンテンツを簡単に作って投稿できる。新たな若者文化を作るためのプラットフォームになっている。新しい可能性を見つけたことを評価。

受賞コメント
「リリースしてから1年で400万DLを突破した。女子中高生が自分の特技や面白かったことなどを投稿するメディアで、放課後の文化祭が行われているようなコンテンツ。誰でも投稿できるし、誰でも有名になるチャンスがある。自分たちは文化祭職人。優しく中高生を見守ってほしい」


 
■モバイルハードウェア部門

ASUS『ZenFone5』
 

評価
この1年振り返ると、MVNOの勢いが伸びている。ZenFone5は価格と性能のバランスが非常に良かった。キャリアのモデルでは7-10万円するが、そういったなか、3万円で使えて機能性も良く、デザインがチープではないところを評価した。

受賞コメント
「NEXUS7に続いて2回めの受賞になる。ASUSは日本に来てから13年になる。まだ少人数でやっているが、これからも新しい端末を日本市場が活性化できる端末を出していきたい」


パナソニック『LUMIX CM1』
 

評価
普通の携帯電話ではなく、製品として面白いと思った。LUMIX CM1は、スマートフォン市場の停滞感がある中、新しい風を吹き込んでくれたことを評価した。

受賞コメント
「コミュニケーションカメラは、横浜にある旧スマホ部隊と大阪のカメラ部隊で共同で開発した。部門が異なると、文化や仕事の進め方も違って、なかなかうまく進まなかった。各部門の精鋭メンバーを集めたため、衝突することも多かった。パナソニックはクロスバリューイノベーションを掲げている。これは異なる文化や価値をミックスしてイノベーションを目指すもので、LUMIX CM1はその一環となる。小さい端末に様々な機能を詰め込み、イノベーションができていい商品ができた。今後もカメラに通信モジュールを内蔵して、新しい価値を想像して、モバイルイメージング文化に貢献していきたい。パナソニックとしては初めての受賞になる。スマホをやってきたメンバーにとっては念願の受賞になる」


 
■モバイルプラットフォーム・ソリューション部門

NTTレゾナント「Remote TestKit」
 

評価
アプリのディベロッパー向けのサービスで、遠隔でアプリの実機で検証業務ができる。遠隔で使えることと、対応端末が300台以上あり、導入実績も多い。端末購入コストを削減できるところを評価した。

受賞コメント
「安い金額を払っていただくことで、最新から古い機種まで実機検証ができる。海外の機種もいつでも使える。日本から素敵なサービスやアプリがでていくことをお助けできれば」


インターネットイニシアティブ「IIJmio 音声通話機能付きSIM」
 

評価
格安SIMのサービスで、音声通話も付いている。データ通信が中心だったMVNOに音声通話が追加されたことで、大手キャリアからMVNOに動く動きが活発になったとみている。通信キャリアの補完サービスという位置付けだったが、キャリアに対抗する姿勢がユーザーに新しい価値を提供した。通話料金を引き下げるサービスやファミリー通話割引など独自サービスも評価。

受賞コメント
「このサービスへの需要があるのか。最も楽観的なシナリオの50倍近い契約件数となっている。サービスが高く評価されていることでもあるし、モバイルビジネスや市場が変わっていることに日々興奮している。今後もIIJとしては今後もよりモバイル市場をリードし、変えていくことに注力したい」


KDDI「auウォレット」
 

評価
マスターカード加盟店で使えるプリペイドカードサービス。普通のクレジットカードと同じように使える。ウォレットポイントは、チャージできるだけでなく、通信料金の支払いにも使える。クレジットカードが使える店舗ことが使えるため、利用できるテンポも多く、消費者に新しい決済手段を提供した。大盤振る舞いの各種キャンペーンからサービスの本気度を感じた。

受賞コメント
「サービスの立ち上げから今日至るまでの苦労が報われた気持ち。もっとサービスをよりよいものにしなくてはならないという活力が沸き上がっている。1年前にプリペイドカードの提供を開始し、最初は類似サービスが少なかったため不安に思っていたが、予想を上回るペースで申し込みと利用があり、すでに申込件数は1200万件を突破した。公共料金の支払いにも対応している。ポイントを貯めて使っていただく楽しさを体感していただき、ポイント提携店舗とのパートナーシップを強化してより良いサービスにしたい」


 
■MCF社会貢献賞

大規模災害時における公衆無線LAN無料開放「00000JAPAN」
 

評価
モバイルを利用して地域活動支援、文化、スポーツなど社会貢献しているプロジェクトを表彰している。大規模災害時にキャリアにかかわらず無料で無線LANを開放する。このプロジェクトによって100万あるアクセスポイントのうちの90万をカバーしている。非常に威力あるプロジェクトになるのではない。満場一致で決まった。

受賞コメント
「00000JAPANは、誇れるような技術は使っているわけでないが、東日本大震災を教訓にして通信事業者や関係者が一つになれた象徴だ。3キャリアとメーカーまで普段はライバルとして仕事しているが、大規模災害時は一つになって一致協力する。アンラインセスバンドルのWi-Fiだからできること。もちろんあってほしくないことだが、もし大規模震災が発生した時には一人でも多くの人に使ってもらえるように邁進していきたい」


(編集部 木村英彦)
株式会社コロプラ
https://colopl.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社コロプラ
設立
2008年10月
代表者
代表取締役会長 チーフクリエイター 馬場 功淳/代表取締役社長 宮本 貴志
決算期
9月
直近業績
売上高309億2600万円、営業利益28億5800万円、経常利益32億7600万円、最終利益18億9300万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3668
企業データを見る
一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)

会社情報

会社名
一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)
企業データを見る