2015年の上半期(1~6月)の国内App Storeの売上ランキングをまとめたい。ミクシィ<2121>の『モンスターストライク』がトップタイトルとなった。また会社別シェアでは、LINEやコロプラ、サイバーエージェントグループが高いシェアを持つ一方、スクウェア・エニックスやバンダイナムコエンターテインメントといった家庭用ゲームソフト大手の一角も好調だった。
今回、データの集計にあたって使用したのは、1~6月までの各月の1日、10日、20日のデータ(該当日が日曜・祭日の場合は翌日分)となる。また、開発・運営と、パブリッシングで分業しているタイトルもあるが、そうしたタイトルについてはパブリッシングを行っている会社のタイトルとした。
ミクシィの『モンスターストライク』が引き続き急成長を遂げ、ガンホー<3765>『パズル&ドラゴンズ』に代わるトップタイトルとなった。『モンスターストライク』は、昨年7月から徐々に首位となる場面が増えたが、今年に入ってから目に見えて増えた。月別の首位獲得日数は、1月は24日、2月は8日間と落ちたが、3月以降盛り返し、16日、23日、23日と、2月を除く全ての月で半分以上、首位を獲得した。
また、決して長期間ではないのだが、両タイトル以外に首位を獲得したタイトルが複数登場した。たとえば、コロプラ<3668>の『白猫プロジェクト』は、合計5日間、首位となったほか、マーベラス<7844>とAiming<3911>の『剣と魔法のログレス~いにしえの女神~』がAimingの東証マザーズ上場日である3月25日に首位を獲得したことも記憶に新しい。
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ここ最近、モバイルゲーム業界では「寡占化」が進んでいるという指摘も見られるようになってきた。寡占化とは、少数の企業がマーケットを支配しており、新規参入企業が市場でポジションを高めることが難しい状況を示すものとなる。ランキングの占有状況から見ていくことにしよう。
まず、下の図は、ミクシィ、ガンホー、LINE、コロプラ、サイバーエージェント<4751>系モバイルゲーム企業のトップ30の占有状況を示したものとなる。これをみると、5つのグループのタイトルだけで常時、10タイトル程度を占有している状況が続いたことがわかる。『LINE:ディズニー ツムツム』を中心に『LINE ポコポコ』『LINE POP2』『LINE レンジャー』を有するLINEが平均3.3タイトルを占めた。『白猫プロジェクト』や『魔法使いと黒猫のウィズ』『蒼の三国志』『プロ野球PRIDE』を提供するコロプラが2.7タイトル、『戦国炎舞』と『グランブルーファンタジー』を有するサイバーエージェントグループが平均2タイトルと続いた。
続いて、家庭用ゲームソフト大手をみていこう。スクウェア・エニックス、バンダイナムコエンターテインメント、セガゲームス、コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が高い存在感を示している。
この4社は、合計で平均9.6タイトルをTOP30に送り込んでいた。そのなかでもスクウェア・エニックスが平均3.5タイトルでトップだった。FFとドラクエという2大ブランドに加え、『乖離性ミリオンアーサー』や『スクールガールストライカーズ』というオリジナルタイトルが好調だった。続いて有力IPタイトルを保有するバンダイナムコが2.8タイトルで2位、KONAMI(同1.7タイトル)、セガゲームス(同1.4タイトル)と続いた。
大手ゲーム会社がタイトル数に関してはモバイルゲーム企業に対して優位性を持つようになったものの、ミクシィ、ガンホー、LINE、コロプラが占めるTOP5に安定してタイトルを送り込めていない状況にある。このあたりが大手ゲーム会社にとっての課題といえるのかもしれない。
KONAMI『実況パワフルプロ野球』
ジークレスト『夢王国と眠れる100人の王子様』
コロプラ『バトルガール ハイスクール』
バンダイナムコエンターテインメント『ドラゴンボールZドッカンバトル』
Happy Elements『あんさんぶるスターズ!』
スクウェア・エニックス『MOBIUS FINAL FANTASY』
セガゲームス『モンスターギア』 出所:AppAnnie
3Dなどリッチなタイトルが上位を占める中、運営開始から3年以上経過するタイトルの活躍も目立っている。グリーの『釣り★スタ』は、フィーチャーフォン向けで提供されていたころから数えて8年を経過したが、いまなおアプリストアのランキング上位に定期的に入ってくる。同様に、2012年3月リリースとなったDonutsの『暴走列伝 単車の虎』も健在だ。
出所:AppAnnie
今回、データの集計にあたって使用したのは、1~6月までの各月の1日、10日、20日のデータ(該当日が日曜・祭日の場合は翌日分)となる。また、開発・運営と、パブリッシングで分業しているタイトルもあるが、そうしたタイトルについてはパブリッシングを行っている会社のタイトルとした。
■『モンスターストライク』が首位獲得日数で圧倒
ミクシィの『モンスターストライク』が引き続き急成長を遂げ、ガンホー<3765>『パズル&ドラゴンズ』に代わるトップタイトルとなった。『モンスターストライク』は、昨年7月から徐々に首位となる場面が増えたが、今年に入ってから目に見えて増えた。月別の首位獲得日数は、1月は24日、2月は8日間と落ちたが、3月以降盛り返し、16日、23日、23日と、2月を除く全ての月で半分以上、首位を獲得した。
【モンスターストライクがApp Store売上ランキングで首位を獲得した日数の推移】
注)AppAnnieの集計を元に作成。また、決して長期間ではないのだが、両タイトル以外に首位を獲得したタイトルが複数登場した。たとえば、コロプラ<3668>の『白猫プロジェクト』は、合計5日間、首位となったほか、マーベラス<7844>とAiming<3911>の『剣と魔法のログレス~いにしえの女神~』がAimingの東証マザーズ上場日である3月25日に首位を獲得したことも記憶に新しい。
【関連記事】
・マーベラス『剣と魔法のログレス いにしえの女神』がApp Store売上ランキングで1位に!! 開発のAimingは、本日、東証マザーズに上場
・Aiming椎葉社長インタビュー「厳しい市場だが、良いゲームを出せば手にとってもらえる幸せな状況」 eスポーツ支援や海外系ゲームの配信の狙いも聞く
■スクエニがトップに立つ TOP5はミクシィ、ガンホー、LINE、コロプラが占有
ここ最近、モバイルゲーム業界では「寡占化」が進んでいるという指摘も見られるようになってきた。寡占化とは、少数の企業がマーケットを支配しており、新規参入企業が市場でポジションを高めることが難しい状況を示すものとなる。ランキングの占有状況から見ていくことにしよう。
まず、下の図は、ミクシィ、ガンホー、LINE、コロプラ、サイバーエージェント<4751>系モバイルゲーム企業のトップ30の占有状況を示したものとなる。これをみると、5つのグループのタイトルだけで常時、10タイトル程度を占有している状況が続いたことがわかる。『LINE:ディズニー ツムツム』を中心に『LINE ポコポコ』『LINE POP2』『LINE レンジャー』を有するLINEが平均3.3タイトルを占めた。『白猫プロジェクト』や『魔法使いと黒猫のウィズ』『蒼の三国志』『プロ野球PRIDE』を提供するコロプラが2.7タイトル、『戦国炎舞』と『グランブルーファンタジー』を有するサイバーエージェントグループが平均2タイトルと続いた。
続いて、家庭用ゲームソフト大手をみていこう。スクウェア・エニックス、バンダイナムコエンターテインメント、セガゲームス、コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が高い存在感を示している。
この4社は、合計で平均9.6タイトルをTOP30に送り込んでいた。そのなかでもスクウェア・エニックスが平均3.5タイトルでトップだった。FFとドラクエという2大ブランドに加え、『乖離性ミリオンアーサー』や『スクールガールストライカーズ』というオリジナルタイトルが好調だった。続いて有力IPタイトルを保有するバンダイナムコが2.8タイトルで2位、KONAMI(同1.7タイトル)、セガゲームス(同1.4タイトル)と続いた。
大手ゲーム会社がタイトル数に関してはモバイルゲーム企業に対して優位性を持つようになったものの、ミクシィ、ガンホー、LINE、コロプラが占めるTOP5に安定してタイトルを送り込めていない状況にある。このあたりが大手ゲーム会社にとっての課題といえるのかもしれない。
■注目の新タイトルの動き
KONAMI『実況パワフルプロ野球』
ジークレスト『夢王国と眠れる100人の王子様』
コロプラ『バトルガール ハイスクール』
バンダイナムコエンターテインメント『ドラゴンボールZドッカンバトル』
Happy Elements『あんさんぶるスターズ!』
スクウェア・エニックス『MOBIUS FINAL FANTASY』
セガゲームス『モンスターギア』 出所:AppAnnie
■いまなお根強い人気を誇る『釣り★スタ』と『単車の虎』
3Dなどリッチなタイトルが上位を占める中、運営開始から3年以上経過するタイトルの活躍も目立っている。グリーの『釣り★スタ』は、フィーチャーフォン向けで提供されていたころから数えて8年を経過したが、いまなおアプリストアのランキング上位に定期的に入ってくる。同様に、2012年3月リリースとなったDonutsの『暴走列伝 単車の虎』も健在だ。