セガサミーHD、1Q売上高41%減、営業益は前年同期89億円の黒字から94億円の赤字に パチスロ遊技機が赤転 デジタルゲーム分野は堅調
セガサミーホールディングス<6460>は、7月31日、2016年3月期の第1四半期(4~6月)の連結業績を発表、売上高529億3500万円(前年同期比41.2%減)、営業損益94億5500万円の赤字(前年同期89億5300万円の黒字)、経常損益87億600万円の赤字(同96億5700万円の黒字)、四半期純損益79億3000万円の赤字(同51億6100万円の黒字)となった。遊技機事業において、第1四半期期間中にパチスロ遊技機の新作タイトルの販売がなかったことで売上高が大幅に減少、各利益項目は赤字計上に終わった。
各セグメントごとの状況は以下の通り。なお、同社は今期より、グループ内組織再編に伴いセグメント区分が変更となっている。
①遊技機事業…売上高78億600万円(前年同期比83.5%減)、営業損益67億2500万円の赤字(前年同期125億6000万円の黒字)
パチスロ遊技機は、第1四半期における新作タイトルの販売がなかった(前年同期8万2000台の販売)。パチンコ遊技機は、サミーブランド「ぱちんこCR聖戦士ダンバイン」「デジハネCR化物語」シリーズやタイヨーエレックブランド「CRガメラ」などの販売を行い、2万2000台の販売となった(前年同期は4万7000台の販売)。
②エンタテインメントコンテンツ事業…売上高419億1100万円(同4.1%増)、営業損益7億3900万円の赤字(前年同期13億6600万円の赤字)
成長の中心と位置づけるデジタルゲーム分野は、サービス開始から3年を超えた『ファンタシースターオンライン2』をはじめ、『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』『ぷよぷよ!!クエスト』などのスマートデバイス向け既存タイトルが堅調に推移した。また、4月に投入した『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』、5月に投入した『モンスターギア』などの新作タイトルについても好調な滑り出しとなっており、タイトルラインアップが充実した。なお、デジタルゲーム分野における国内配信タイトル数(無料プレイ型)は2015年6月末時点で46本となった。
パッケージゲーム分野は、主力タイトルの販売がなく、販売本数は183万本となった。また、アミューズメント機器分野は、主力タイトルの販売がなかった一方で、CVTキットの販売やレベニューシェアタイトルによる配分収益が計上された。アミューズメント施設分野は、既存のゲームセンター業態におけるプライズなどの運営強化により、国内既存店舗の売上高は前年同期比で101.4%と堅調に推移し、新業態として親子3世代で楽しめるビュッフェダイニング「KidsBee 港北みなも店」(神奈川県横浜市)を2015年4月にオープンした。
映像・玩具分野は、劇場版「名探偵コナン 業火の向日葵」がシリーズ最高の興行収入を記録した。また、サンリオ<8136>と共同開発したキャラクター「ジュエルペット」の新製品「Jewel watch」が、日本玩具協会が主催する「日本おもちゃ大賞2015」のガールズ・トイ部門で大賞を受賞するなど高評価を受けた。
③リゾート事業…売上高34億5000万円(前年同期比19.0%増)、営業損益5億9100万円の赤字(前年同期7億9300万円の赤字)
屋内型テーマパーク「東京ジョイポリス」において「鬼灯の冷徹」などの人気コンテンツとのコラボレーションを実施するなど運営力強化に取り組み、施設稼働は堅調に推移した。大自然超体感ミュージアム「オービィ横浜」では、「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)inみなとみならい」を実施したものの、施設稼働は低調に推移した。ホテル・ゴルフ場・国際会議場などの機能を保有する国内有数のリゾート施設である「フェニックス・シーガイア・リゾート」は、東九州自動車道 宮崎―大分間の開通や、香港からの定期便の新規就航に合わせた営業施策の実施により、施設稼働は堅調に推移した。
海外は、韓国における代表的観光企業であるParadise Co., Ltd.との合弁会社であるPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(持分法適用関連会社)が、韓国・仁川において、既存のカジノ施設の運営に取り組んでいる。
■第2四半期累計と通期の連結業績予想は据え置き
第2四半期期間(7~9月)は、遊技機事業で主力タイトルである「パチスロ北斗の拳 強敵」をはじめとして、「ぱちんこCR神獣王2」「ぱちんこCRあしたのジョー」など複数の新作タイトルを投入する。
また、エンタテインメントコンテンツ事業は、デジタルゲーム分野において『ファンタシースターオンライン2』『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』『ぷよぷよ!!クエスト』などの既存タイトル及び当第1四半期に投入した『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』『モンスターギア』の収益を引き続き見込んでいる。さらに第2四半期においては『ザクセスヘブン』『ケイオスドラゴン 混沌戦争』など複数の新作タイトルによる収益貢献を見込んでいる。
これらを踏まえ、同社は第2四半期累計と通期の連結業績予想については、従来予想を据え置いており、2016年3月期連結業績予想は、売上高は4200億円(前期比14.5%増)、営業利益250億円(同42.9%増)、経常利益250億円(同48.1%増)、当期純利益190億円(前期112億5800万円の赤字)を見込んでいる。
会社情報
- 会社名
- セガサミーホールディングス株式会社
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6460