ボルテージ、15年6月期は売上高5%増ながら営業益24%減で着地 今期は営業益71%増と利益のV字型回復を見込む QonQでは大幅増益を達成【追記・グラフ追加】
ボルテージ<3639>は、8月13日、2015年6月期の連結決算を発表、売上高105億9900万円(前年同期比5.1%増)、営業利益4億6700万円(同24.2%減)、経常利益4億8500万円(同24.9%減)、当期純利益2億3200万円(同20.3%減)となった。ほぼ、7月16日に発表した業績予想の修正値通りの着地となるが、利益は若干の上ブレとなっている。
各分野ごとの状況は以下の通り。
①日本語版恋愛ドラマアプリ
F2Pは、新規タイトル『天下統一恋の乱 Love Ballad』『鏡の中のプリンセス Love Palace』が好調に立ち上がった。また、既存タイトル『ルームシェア素顔のカレ Love Days』なども好調に推移した。集客は、2015年1月に『ルームシェア素顔のカレ Love Days』、4月に『天下統一恋の乱 Love Ballad』のテレビCMを出稿し、計画を上回る効果が得られた。
P2Pは、新規タイトル『偽りの君とスキャンダル』『大人の初恋、はじめます』が順調に立ち上がった。また、既存タイトル『上司と秘密の2LDK』『特別捜査★密着24時』なども好調に推移した。集客は、2014年8月及び2015年1月に『上司と秘密の2LDK』のテレビCMを出稿し、計画を上回る効果が得られた。
②英語版恋愛ドラマアプリ
L1ONは、新規タイトル『Sleepless Cinderella: PARTY』『Star-Crossed Myth』『Sakura Amidst Chaos』が好調に立ち上がった。また、既存タイトル『My ForgedWedding: PARTY』『Kissed by the Baddest Bidder』なども好調に推移した。集客は、モバイル広告等の出稿拡大に伴い、広告効果の低下がみられましたが、回収基準を厳格化したことにより効果が改善し、回収効率が大幅に向上した。
US REALは、新規タイトル『Queen's Gambit』を投入しました。また、F2P新規タイトルの制作に取り組んだ。DRAGONは、シリーズ初のタイトル『Labyrinths of Astoria』の制作に取り組んだ。
③サスペンスアプリ
新規タイトル『ゴシップライター ~消えたアイドルを救え!~』は、課金率などが想定を大幅に下回った。また、既存タイトル『新・生存率0%! 地下鉄からの脱出』は、2014年8月に出稿したテレビCMで新規ユーザーを大量に獲得したが、長期継続率などが想定を大幅に下回った。これらにより、売上は、期初の計画を大幅に下回る結果となった。投入した2アプリの結果に対する要因分析を踏まえ、コンセプトを見直した収集・育成要素を含む新規タイトルの制作に取り組んだ。
■QonQでは大幅な増益を達成、四半期ごとに利益率が改善
業績を四半期推移で見てみると、第4四半期期間(4~6月)は、売上高27億2400万円(前四半期比2.6%増)、営業利益2億4300万円(同20.3%増)、経常利益2億3700万円(同21.5%増)、四半期純利益1億4100万円(同43.9%増)と大幅な増益を達成。利益率の改善が大きく進む形となっている。
■今期は売上高8.5%増、営業利益71.2%増を見込む
続く2016年6月期の連結業績予想は、売上高115億円(前期比8.5%増)、営業利益8億円(同71.2%増)、経常利益8億円(同64.8%増)、当期純利益4億円(同72.0%増)を見込むとしている。特に利益はV字型の回復を計画している。
日本語版恋愛ドラマアプリでは、新規ユーザーの獲得のため、名作IPタイトルの投入や「LINE GAME」をはじめとした未開拓のプラットフォームへのタイトル投入を行う。また、既存ユーザーのARPPU向上のため、VIPアイテムやキャラ推し新シリーズの投入を行う。
また、英語版恋愛ドラマアプリでは、初のUS REAL F2P新規タイトル、DRAGON新規タイトルを投入し、注力していく路線の絞り込みを行い、サスペンスアプリは3アプリ目に採用した収集・育成要素によって、KPIの向上を図っていくとしている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ボルテージ
- 設立
- 1999年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 津谷 祐司
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高34億5600万円、営業損益9400万円の赤字、経常利益1500万円、最終利益500万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3639