イーブックイニシアティブ、16年1月期の連結業績予想を修正…新子会社寄与で売上高は上方修正、のれん償却などで各利益項目は下方修正に

イーブックイニシアティブジャパン<3658>は、9月8日、2016年1月期の連結業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の60億~70億円から70億~75億円と上方修正されたものの、営業損益は2億円の赤字~1億円の黒字から2億円の赤字~ゼロ、経常損益は2億円の赤字~1億円の黒字から2億円の赤字~ゼロ、当期純損益は1億2800万円の赤字~8000万円の黒字から1億2800万円の赤字~ゼロの予想とレンジの上限が下方修正されている。

修正の要因は、売上高は子会社化したブークス及びマグネットと新規設立した上海漫客网絡科技有限公司を連結の範囲に含めたため。一方、各利益項目については、連結子会社化した会社の損失の計上及びのれん償却に加え、当初第2四半期より開始予定であったBtoB展開が第2四半期末に遅れることになったことが影響している。
 

また、同時に発表した2016年1月期の第2四半期累計(2~7月)の連結業績は、売上高29億4400万円(前年同期比24.5%増)、営業損益7500万円の赤字(前年同期2億1200万円の黒字)、経常損益7600万円の赤字(同2億1300万円の黒字)、四半期純損益7600万の赤字(同1億2600万円の黒字)となった。
 

各セグメントごとの状況は以下の通り。

①電子書籍事業…第2四半期期間(5~7月)売上高14億6100万円(前年同期比12.4%増、前四半期比27.1%増)
電子書籍配信は、引き続き一般書籍、雑誌などを中心に冊数が拡大し、累計で38万冊を超える取り扱いとなり、2015年7月末時点のラインナップは38万5680冊(内訳:男性マンガ6万6490冊、女性マンガ6万6430冊、総合図書23万3780冊、その他1万8980冊)となった。

第2四半期連結累計期間は、「ドラえもん」や著名作品の続巻リリース、戦後の昭和に一大ブームを巻き起こした絵物語「少年ケニヤ」の電子書籍化など、著名作品のリリースが相次いだ。また、新規会員の獲得に向け、各種タブレット端末へビューアのプリインストールや、イベントなどを通じてeBook図書券を積極的に頒布したことや、ポイントの大型増量キャンペーンを実施したことも売上を押し上げた。

電子書籍提供は、会員基盤を多く有するパートナーへの電子書籍の提供やキャンペーンを実施した。

②クロスメディア事業…第2四半期期間(5~7月)売上高1億5200万円(前年同期は実績なし、前四半期比15.3%減)
スマートフォンアプリを中心とした知育コンテンツをモバイル端末向けに配信するコンテンツ売上のほか、人気マンガコンテンツのキャラクターを用いたタイアップ・プロモーション、パートナーサイトへのウェブコンテンツの提供、そして中国向けのプロモーション事業に関する売上を計上した。
 

なお、業績推移を四半期推移(QonQ)で見ると、売上高は前四半期比24.1%増と大幅な増収を達成。一方で、経常損益は足下の積極投資、のれん償却などにより8700万円の赤字計上となっている。
 


 
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