VOYAGE GROUP<3688>は、10月28日、2015年9月期連結決算を発表、売上高177億3000万円(前年同期比16.5%増)、営業利益22億3800万円(同14.8%増)、経常利益21億8900万円(同11.7%増)、当期純利益16億4600万円(同45.2%増)と2ケタ超の増収増益を達成した。
なお、各セグメントごとの状況は以下の通り。
①アドテクノロジー事業…売上高98億3300万円(前々期比30.0%増)、セグメント利益13億600万円(同24.2%増)
これまでグループとしてのメディア事業運営で培ったノウハウを最大限に活用し、特にスマートフォン向け媒体社に対するSSP「fluct」の導入提案及び広告収益の最大化支援に取り組んだ。その結果、「fluct」の導入媒体数は2015年9月末現在で7000以上(2014年9月末5500以上)、「fluct」を通じて配信可能な広告表示回数は同9月末で2951億(前年同期比24.3%増)と順調に増加した。さらに、2015年4月には同じくSSPの提供を行うKauliを連結子会社化し、両社の持つノウハウやサービスを融合させることにより、さらなる事業の拡大と成長促進に取り組んだ。
②メディア事業…売上高76億9400万円(同1.2%増)、セグメント利益9億8400万円(同4.5%増)
自社メディアでは、独自のマーケティングプラットフォームによる、会員の獲得・維持・活性化施策の実施及び効果検証を継続的に行い、特にスマートフォン経由での会員獲得や利用促進に注力した。また、2015年4月にはマーケティングサービスの提供を行うドゥ・ハウスを資本業務提携により持分法適用関連会社化し、自社メディアの会員基盤を活用した協業関係を強化した。さらに、今後の新たな成長領域として、「コトバンク」を中心としたコンテンツメディアへの取り組みを進めた。
③その他インターネット関連事業…売上高8億7100万円(同25.9%減)、セグメント損益5300万円の赤字(前年同期4500万円の赤字)
新卒採用支援事業、グローバルリサーチ事業、ゲームパブリッシング事業を展開。新卒採用支援事業は、インターンシップを実施する企業の増加や認知度の向上により顧客企業数が増加し堅調に推移した。グローバルリサーチ事業は、競争力強化による中長期的な成長の実現を目的として、グループ内の事業再編により持分法適用関連会社であるマーケティングアプリケーションズへ集約した。
■QonQでも増収増益を達成
業績を四半期ごとの推移で見ると、売上高は前年同期比13.8%増、営業利益は同18.5%増と2ケタの増収増益が続いた。また、四半期推移(QonQ)で見ても売上高が前四半期比3.5%増、営業利益が同18.7%増と増収増益で着地した。なお、営業利益率は前四半期の10.8%から12.3%に改善した。
なお、2016年9月期の連結業績予想については、レンジ形式での予想を開示。売上高185億~205億円(前期比4.3増~15.6%増)、営業利益20億~24億円(同10.6%減~7.2%増、経常利益20億~24億円(同8.6%減~9.6%増)、当期純利益12億~15億円(同27.1%減~8.9%減)としている。