東映アニメ、3Qは営業益2倍と大幅増益を達成…劇場アニメの好調が業績けん引 アプリゲーム化権販売や『ドッカンバトル』好調で版権事業も伸長
東映アニメーション<4816>は、1月29日、2016年3月期第3四半期(4~12月)の連結決算を発表、売上高261億4400万円(前年同期比15.5%増)、営業利益60億5000万円(同2.0倍)、経常利益63億5400万円(同93.7%増)、四半期純利益40億5400万円(同97.13%増)と大幅増収増益を達成した。
各セグメントごとの状況は以下の通り。
①映像製作・販売事業…売上高107億3500万円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益25億3400万円(同2.3倍)
劇場アニメ部門は、3月に「映画プリキュアオールスターズ 春のカーニバル♪」、4月に「ドラゴンボールZ 復活の「F」」、10月に「映画Go!プリンセスプリキュア」、11月に「デジモンアドベンチャー tri.」を公開した。「ドラゴンボールZ 復活の「F」」や「デジモンアドベンチャー tri.」のヒットにより、前年同期と比較して大幅な増収となった。
テレビアニメ部門は、「ワンピース」「Go!プリンセスプリキュア」「ワールドトリガー」「聖闘士星矢黄金魂」「美少女戦士セーラームーン Crystal」「ドラゴンボール超」「ドラゴンボール改」「金田一少年の事件簿R」の8作品を放映・配信した。前年同期に比べ、放映本数が減ったことから、大幅な減収となっている。
パッケージソフト部門は、前年同期にあった「ワンピース」のDVDに相当するものがなかったことなどから、大幅な減収となった。海外部門では、「ワンピース」や「ドラゴンボール」シリーズなど、複数作品の中国向け大口映像配信権の販売があったことに加え、為替の影響もあり、大幅な増収となった。
その他部門では、ソーシャルゲームやブラウザゲームなどが前年同期に比べ軟調に推移したことに加え、ソーシャルゲーム『聖闘士星矢 ギャラクシーカードバトル』のサービス終了の影響もあり、大幅な減収となった。
②版権事業…売上高108億2900万円(同38.8%増)、セグメント利益48億2500万円(同53.3%増)
国内部門は、「ワンピース」のアプリゲーム化権や「ドラゴンボール」シリーズの商品化権の販売及びアプリゲーム『ドラゴンボールZドッカンバトル』が好調に推移したことから、前年同期と比較して大幅な増収となった。
海外部門は、中国向けで「ワンピース」のゲーム化権や「聖闘士星矢」シリーズのアプリゲーム化権の販売、欧米向けでは家庭用ゲーム『ドラゴンボールゼノバース』が好調に推移し、また為替の影響もあり、大幅な増収となった。
③商品販売事業…売上高は37億1100万円(同0.6%減)、セグメント利益900万円(同91.4%減)
商品販売部門は、ショップ事業の拡大や「ドラゴンボール」シリーズの関連商品の販売が堅調に推移したが、前年同期に収益性の高い海外のイベント物販があったことの反動減から減収となった。
④その他事業…売上高は9億9400万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益1500万円(同85.8%減)
「ワンピース」の催事イベントや「Go!プリンセスプリキュア」のキャラクターショーなどを展開した。「Dr.スランプアラレちゃん」の催事関連が好調に稼動したが、全体としては軟調に推移し、減収となった。
なお、2016年3月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高325億円(前期比7.2%増)、営業利益68億円(同70.2%増)、経常利益70億円(同75.9%増)、最終利益46億円(同88.7%増)の見込み。
会社情報
- 会社名
- 東映アニメーション株式会社
- 設立
- 1948年1月
- 代表者
- 代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高671億1700万円、営業利益177億7200万円、経常利益203億円、最終利益145億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4816