シリコンスタジオとEIZO、Hybrid Log-Gammaに対応する新しいHDRソリューション開発で協業

シリコンスタジオ<3907>と、EIZO<6737>は4月4日、協業し、従来のモニタでは再現できなかった映像表現が可能となるHybrid Log-Gamma対応のHDRソリューションの開発を行うと発表した。

今回の協業では、シリコンスタジオがHDRコンテンツ開発技術、EIZOがHLG対応HDRモニタの開発をそれぞれ担当する。2社の技術および製品を組み合わせることで、ソフト・ハードの両面からコンテンツ制作をサポートできる新しいHDRソリューションの提案が可能となる、としている。対象となる業界としては、放送、自動車など製造を中心に、ゲーム、映像など幅広く想定しているという。


協業によるHDRソリューションで実現できること
従来のモニタやCG/写真コンテンツでは表現できなかった、現実世界に近い光沢感を持つ金属のきらめき、Adobe RGBの色域でも足りないとされる自動車などの塗装色を、非常に高い再現度で表示することができる。これにより、プロダクトビジュアライゼーションにおいてよく起きるとされる、デザイン時のCGと実物の色合いが異なる、というギャップを解消することができる。


協業によるHDRソリューションの公開について
2016年6月22日~24日に開催される「第24回 3D&バーチャルリアリティ展」ならびに6月29日~7月1日「第2回 先端コンテンツ技術展」で、シリコンスタジオ制作によるHLG 対応のリアルタイムCGコンテンツを、EIZO製HDRモニタの試作機で表示する形のデモを初公開する予定。


HDRについて
HDR(High Dynamic Range)は、映像における輝度のレンジを拡大する技術。現行規格であるSDR(Standard Dynamic Range)と比較すると、およそ100倍もの輝度信号を記録することができるため、従来は黒く潰れていた日陰の部分を視認できるよう描写した上で、同時に日向の部分も白飛びさせることなく明瞭に表示することも可能となる。HDRで記録された映像をHDRに対応するモニタで表示することで、肉眼で見たものに極めて近い映像表現がモニタ上で可能となる。


Hybrid Log-Gammaについて
NHK(日本放送協会)とBBC(英国放送協会)が協同で推進しているHDR方式の1つ。HDR表現が可能なことはもちろん、生放送で使用できることや、従来のテレビ方式とも高い互換性が維持されていることなどが特徴。NHKでは、2016年から開始が予定されているBSでの4K・8Kの試験放送において、この技術が使用できるよう、放送方式の標準化や設備の整備が進められている。


HDR と SDR の比較画像


HDRはSDRと比較して明るい部分や暗い部分でもディテールを表現することができる。SDR(右)画像は、HDRの効果を分かりやすくご紹介するために加工を施した参考画像。
シリコンスタジオ株式会社
http://www.siliconstudio.co.jp

会社情報

会社名
シリコンスタジオ株式会社
設立
2000年1月
代表者
代表取締役社長 梶谷 眞一郎
決算期
11月
直近業績
売上高45億5400万円、営業利益2億3800万円、経常利益2億4600万円、最終利益2億円(2023年11月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3907
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