IGポート、16年5月期は減収も営業利益が55%増の4.16億円と大幅増益 電子書籍の成長で出版事業が改善、「魔法使いの嫁」と「ARIA」が寄与

IGポート<3791>は、7月15日、2016年5月期の連結決算を発表し、売上高80億1000万円(前の期比8.6%減)、営業利益4億1600万円(同55.7%増)、経常利益4億0300万円(同30.7%増)、最終利益1億6900万円(前の期1億0500万円の赤字)となり、減収・営業増益での着地となった。最終損益も黒字となった。主力の映像制作が苦戦したものの、出版事業が貢献したようだ。特に利益率の高い電子書籍の収入が30%伸びたとのこと。

 


セグメング別の状況は以下のとおり。

① 映像制作事業は、売上高が49億6100万円(同16.2%減)、営業損益1億2500万円の赤字(同2億9300万円の赤字)だたt.劇場用アニメーション「攻殻機動隊 新劇場版」「屍者の帝国」「劇場版 進撃の巨人 後編~自由の翼~」「カラフル忍者いろまき」等、テレビ用アニメーション「ハイキュー!! セカンドシーズン」「フューチャーカード バディファイト100」「甲鉄城のカバネリ」「終わりのセラフ」「蒼穹のファフナー EXODUS」、ビデオ用アニメーション「To LOVEる ダークネス」、ゲーム用やCM用のアニメーション制作などを行った。減収・赤字となったが、制作ラインの建て直しによる受注調整や制作期間の長期化、また、デジタル化に向けての費用が増えたことが主な要因。


② 出版事業は、売上高15億7400万円(同4.3%減)、営業利益3億1400万円(同23.3%増)だった。「月刊コミックガーデン」を刊行したほか、「魔法使いの嫁」「PEACEMAKER 鐵」「ARIA 完全版 ARIA The MASTERPIECE 1巻」などを刊行した特に「魔法使いの嫁」は、現在5巻まで刊行され、累計250万部を突破したほか、新作アニメが劇場公開された「ARIA The AVVENIRE」の関連グッズの販売が好調だったという。また、利益率の高い電子書籍での収入が前期比30%増となり、収益の改善に貢献した。


③ 版権事業は、売上高11億3100万円(同30.5%増)、営業利益3億3200万円(同8.3%減)だった。「進撃の巨人」「サイコパス シリーズ」「蒼穹のファフナー シリーズ」「攻殻機動隊 シリーズ」「宇宙戦艦ヤマト2199 シリーズ」「ハイキュー!! シリーズ」等の二次利用による収益分配を計上した。


 
■2017年5月期の見通し

2017年5月期は、売上高72億9000万円(前期比9.0%減)、営業利益3億6100万円(同13.4%減)、経常利益3億6900万円(同8.5%減)、最終利益2億3100万円(同36.2%増)を見込む。

 
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