シリコンスタジオ、16年11月期の営業益予想を3億円の黒字→4億円の赤字に…スマホゲームや受託、ミドルウェアが計画未達

シリコンスタジオ<3907>は、12月15日、2016年11月期の連結業績予想を下方修正し、売上高70億0700万円(前回予想93億6900万円)、営業損益4億0500万円の赤字(同3億円の黒字)、経常損益4億5200万円の赤字(同2億6400万円の黒字)、最終損益5億2200万円の赤字(同1億4900万円の黒字)とした。売上だの見通しを引き下げたほか、各利益項目も黒字見通しから赤字修正となった。

 


各事業セグメントの売上高見通しが計画を下回ったことに加え、特別損失として非連結子会社Silicon Studio (Thailand)の解散・清算に伴う清算損失3600万円、自社利用目的ソフトウエア除却損5200万円を計上することなどが響いた。各事業セグメントの売上高見通しは以下のとおり。

ミドルウェアにおいては開発期間延長によるサポート収入があったものの、ライセンス販売では案件の長期化や開発受託案件の需要が具体化まで至らなかったこと、導入コストの低い他社製品との競争激化、案件規模の縮小化などがあり、期初計画を3億6400万円下回る見通し。

受託開発においては、クライアント先の体制・予算見直し等の影響及び開発規模の縮小等により、期初計画を4億3100万円下回る見通し。また、受託開発を行っている連結子会社のイグニス・イメージワークスで、昨年より遊技機器業界の射幸性を抑制することを目的とした規制強化が続いており、第1四半期終了後において新規に獲得する予定であった遊戯機器向けグラフィックスの開発受託案件の人員配置換え等を実施し新規案件獲得を目指しましたが減収をカバーできず、期初計画を5億1100万円下回る見通し。

コンテンツ事業においては、各コンテンツのユーザー数の減少並びに新規タイトルの開発遅延や計画未達により、期初計画40億0800万円を10億3200万円下回り、29億7500万円となる見通し。「逆襲のファンタジカ」は、新作「逆襲のファンタジカ: ブラッドライン」の発表によりユーザーの課金意欲の低下が生じ、また、「逆襲のファンタジカ: ブラッドライン」に関しては、開発遅延に加え、リリース後にサーバー不具合、システムエラー等が生じたことやユーザーの継続率、課金率等が当初の想定に届かなかった。

前期にリリースしたタイトル「グランスフィア」は開発体制の見直しや広告・キャンペーン企画など各種施策を講じてきたが、ユーザー数の回復には至らず期初計画を大きく下回った。また、「戦国姫譚MURAMASA-雅-」については新規キャラクターの追加やイベントなど各種施策を講じてきたが、継続率の改善には至らず、2016年11月をもってサービスを終了した。前々期にリリースしたタイトル「刻のイシュタリア」については、広告・イベントが好調で新規ユーザーも増加し、計画値を大きく上回ったが、他コンテンツの落ち込みをカバーするには至らなかった。

なお、業績予想の修正の経営責任を明確にするため、役員の月額報酬の減額を行なう。関本晃靖会長が25%、寺田健彦社長が20%、永谷真澄氏が15%、星野勇気氏が10%、倉垣二美子氏と山田隆仁氏が5%の減額となる。
シリコンスタジオ株式会社
http://www.siliconstudio.co.jp

会社情報

会社名
シリコンスタジオ株式会社
設立
2000年1月
代表者
代表取締役社長 梶谷 眞一郎
決算期
11月
直近業績
売上高45億5400万円、営業利益2億3800万円、経常利益2億4600万円、最終利益2億円(2023年11月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3907
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