コーエーテクモHD、第3四半期は営業益11％減の34億円…複数タイトルの発売延期と新作の開発費の先行計上で

コーエーテクモホールディングス<3635>は、1月30日、第3四半期（16年4～12月）の連結を発表し、売上高241億円（前年同期比7.3％増）、営業利益34億円（同11.1％減）、経常利益79億円（同16.2％減）、最終利益59億円（同12.3％減）だった。

減益となった要因について、同社ではさらなる品質向上を図るため複数のタイトルの発売時期を延期し、第4四半期以降に発売を予定しているタイトルの開発費が先行して発生したため、と説明している。

 


■エンタテインメント事業
売上高 211億円（同6.1％増）セグメント利益27億円（同23.4％減）だった。

「シブサワ・コウ」ブランドでは、『信長の野望・創造 戦国立志伝』（PS4、Steam用）を欧米で発売したほか、12月には最大100人でのリアルタイム合戦が楽しめるスマートフォンゲーム『信長の野望 ～俺たちの戦国～』をサービスインした。「100万人シリーズ」や『Winning Post スタリオン』などのスマートフォンゲームも引き続き堅調に推移した。10月にはネクソン・コリア・コーポレーションより、同社IPをベースに開発された『三國志曹操伝 Online』が韓国で配信開始となり、セールスランキングにおいてGoogle Playで5位、App Storeで6位（出典：App Annie）に入った。

「ω-Force」ブランドでは、アクションゲーム『ベルセルク無双』（PS4、PS3、PS Vita用）を10月に発売し、11月には大河ドラマでも人気となった真田幸村の生涯を描いたアクションゲーム『戦国無双 ～真田丸～』（PS4、PS3、PS Vita用）をリリースした。「Team NINJA」ブランドでは『DEAD OR ALIVE 5 Last Round』（PS4、PS3、Xbox One、Steam用）の基本無料版ダウンロード数が伸長し、有料コンテンツも順調な販売を継続している。

「ガスト」ブランドでは、11月に「アトリエ」シリーズ最新作の『フィリスのアトリエ～不思議な旅の錬金術士～』（PS4、PS Vita用）を発売。12月に開催された「コミックマーケット91」や通販サイト「ガストショップ」での関連グッズが好調な販売となった。「ルビーパーティー」ブランドでは12月に『遙かなる時空の中で6 幻燈ロンド』（PS Vita用）をリリースした。「下天の華 with 夢灯り 愛蔵版 発売記念ディナーパーティー」や立体映像表現を用いたバーチャルライブなど、合計4つのイベントを開催した。


■ＳＰ事業
売上高 15億円（同26.9％増）、セグメント利益5億万円（同23.7％増）だった。パチンコ機『ぱちんこＣＲ真・北斗無双219Ver.』がリリースしたほか、パチンコ・パチスロ機への液晶ソフト受託開発業務は順調に進捗し、増収増益となった。


■アミューズメント施設運営事業
売上高 9億円（同1.8％減）、セグメント利益7600万円（同35.7％減）だたｔ．大型プライズゲーム機導入などの店舗施策が奏功し、既存店売上は好調に推移した。


■不動産事業
売上高5億円、セグメント利益2億円だった。グループが保有する賃貸用不動産が引き続き高い稼働率を維持している。


■その他事業
売上高 2億円、セグメント利益 1億円だった。ベンチャーキャピタル事業で保有株式の売却益が発生した。


 
2017年3月期は、売上高420億円（前期比9.6％増）、営業利益115億円（同3.9％増）、経常利益160億円（同1.6％増）、最終利益110億円（同1.3％増）と増収増益を見込む。