【決算まとめ①】ゲーム関連企業の25年10~12月期決算は減益企業が20社と全体的な利益率低下が目立つ 『ウィズダフネ』周年のドリコムが四半期最高売上高を記録

主要モバイルゲーム企業の2025年10~12月期の決算を振り返りたい。今回の集計データでは、いわゆる年末商戦期が含まれる形となり、家庭用ゲームを手掛ける大手ゲーム関連企業は好業績が期待されることになるが、今年は任天堂<7974>の新ハードウェア「Nintendo Switch 2」への移行期ということもあり、ユーザーの出費がソフトウェアよりもハードウェアに向かった可能性もある。
また、いわゆるモバイルゲーム専業としての位置づけにあった企業がコンシューマゲームへの進出を打ち出す動きも目立ってきており、コロプラ<3668>は同社本体が取り扱うNintendo Switch用ソフト『KAZUMA KANEKO'S ツクヨミ』を4月23日に発売することを発表、グリー<3632>も子会社WFSがNintendo Switch 2/Nintendo Switch/Steam向け新作RPG『アナザーエデン ビギンズ』を2026年夏に全世界で同時発売することを決定した。
こうした動きは、2026年1~3月期以降もさらに進んでいく可能性が高いといえるだろう。
さて、今回も前回までの形と同じく、テーマごとに少し切り分け、この記事では10~12月期の決算シーズンの主要ゲーム関連企業の決算の概略をまとめてみたい。これまでの記事とデータの連続性も踏まえ、エイチーム<3662>とgumi<3903>、アピリッツ<4174>、coly<4175>などの決算は既に次の四半期の決算発表が迫っているが9~10月期の数字を使用している。
■『ウィズダフネ』の周年でドリコムが四半期最高売上高を記録
この四半期に業績が好調だったのは、MIXI<2121>だ。ただ、これはスポーツベッティング事業でM&A効果なども寄与したスポーツセグメントの寄与によるところが大きい。なお、ゲーム事業ではアプリ外決済によるコスト効率化と、主力の『モンスト』のインド展開の動きが進んでおり、第4四半期(1~3月)や来期にどのような好影響をもたらすことになるのか注目される。
純粋にゲーム関連事業の業績好転が目立ったのはドリコム<3793>だろうか。主力タイトル『Wizardry Variants Daphne』の1周年施策が奏功し、第3四半期期間(10~12月)は四半期ベースで過去最高の売上高を記録した。前期末にリリースしたタイトルに関する減損処理の実施で通期の最終利益は赤字計上となる見込みだが、第3四半期期間は各利益項目も大幅な黒字転換となっており、その収益性は大きく改善が進んでいる。
半面、厳しい数字となったのは、ガンホー<3765>だ。2025年12月期通期業績が大幅な減収減益となったが、さらに第4四半期(10~12月)は各利益項目とも赤字に転落した。主力の『パズドラ』の売上漸減が続いていることに加え、新規タイトル開発に伴う委託費や広告宣伝費が増加したことがその要因となっている。同社は2月1日付で代表取締役社長CEOの交代を行い、前社長の森下氏は取締役会長 最高開発責任者としてゲーム開発の指揮統括により一層専念する形となったが、その立て直しが進んでいくのかどうかまずはじっくりと見守りたいところだ。

■増収減益企業が8社と全体的な利益率低下が目立つ結果に
この四半期決算では、集計対象企業36社中の20社が増収、16社が減収となり、増収となった企業が多かった。一方で営業利益については、16社が増益(赤字幅の縮小を含む)、20社が減益と減益の企業が多かった。
なお、36社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。
増収増益…MIXI<2121>、コーエーテクモHD<3635>、ボルテージ<3639>、enish<3667>、アエリア<3758>、ケイブ<3760>、ドリコム<3793>、モバイルファクトリー<3912>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、イマジニア<4644>、スクエニHD<9684>、コナミグループ<9766>
増収減益…KLab<3656>、ネクソン<3659>、gumi<3903>、カヤック<3904>、マイネット<3928>、セガサミーHD<6460>、ブシロード<7803>、バンダイナムコHD<7832>
減収増益…エイチームHD<3662>、テンダ<4198>、マーベラス<7844>、カプコン<9697>
減収減益…ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、グリーHD<3632>、コロプラ<3668>、オルトプラス<3672>、ガンホー<3765>、Aiming<3911>、アカツキ<3932>、アピリッツ<4174>、coly<4175>、ワンダープラネット<4199>、サイバーエージェント<4751>、東京通信グループ<7359>
会社情報
- 会社名
- 株式会社MIXI
- 設立
- 1997年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 木村 弘毅
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1548億4700万円、営業利益266億円、経常利益265億1100万円、最終利益176億100万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2121
会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 坂井 一也
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1036億円、営業利益174億9100万円、経常利益200億1300万円、最終利益111億7100万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高126億5500万円、営業利益1億1200万円、経常利益5300万円、最終損益10億3500万円の赤字(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793




