
クルーズ<2138>は、2月10日、マイネット<3928>グループへのゲーム事業の譲渡価額は35億5000万円に決定するとともに、ゲーム事業については今後、「一球入魂」の体制で取り組むことを明らかにした。イグニス<3689>のネイティブゲームの開発・運営体制に近いものをイメージすれば良いようだ。
同社は、ゲーム事業については、当初想定は37億7000万円~45億円と想定していたとのことだが、譲渡対象コンテンツの売上未達などにより譲渡タイトルの評価額を含め譲渡資産の価値が低下したため、と説明している。

同社によると、ゲーム事業譲渡した理由として、収益の落ち込みをあげた。2016年3月期においては売上高86億円、営業利益24億円あったが、直近から譲渡まで売上・利益ともに毎期30~40%ペースで落ち込む傾向にあったそうだ。

その収益の多くを稼いでいたブラウザゲームは、直近では下げ止まりの動きは見えていたが、あくまでそれははマルチプラットフォームやセカンダリ事業で落ち込みをしのぐものにすぎなかった。
他方、注力していたネイティブゲームについては、毎期新作を投入したものの、思うように売上が伸びなかったという。ネイティブゲームの開発費やプロモーションコストの高騰も収益を圧迫した。

そこでECに主力事業を転換するとともに、小渕宏二社長直下のStudioZを通じて少数精鋭の一球入魂の体制でゲーム開発に取り組むことにしたとのこと。『エレメンタルストーリー』は、小渕社長自らがプロデューサーを担当して開発したタイトルだった。
会社情報
- 会社名
- クルーズ株式会社
- 設立
- 2001年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 小渕 宏二
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高141億9100万円、営業損益10億2500万円の赤字、経常損益8億3700万円の赤字、最終損益5億3000万円の赤字(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 2138