【イベント】ポノス、3本のe-Sportsタイトルを開発中 18年春までに順次リリース 大会の主催やプロ選手の支援にも注力

▲左からプロゲーマー社員として広報の仕事も行う木成諒氏、板垣護氏、ゲームキャスター&選手として活躍するStanSmithさん。


『にゃんこ大戦争』で知られるポノスは、2月26日、オフラインイベント「★スマホeSports★戦の時間だ集え猛者共よ!」を東京秋葉原にあるe-sports SQUARE AKIHABARAで開催した。賞金10万円をかけた『ぬこ将棋』の大会が行われたほか、e-Sports事業への取り組みを発表した。
 
イベントでは、ポノスでe-sports事業の総括を務め、当サイトでも連載を担当している板垣護氏(写真・中央)がステージ上に登壇し、2018年春までに3タイトルのe-Sportsに関連したゲームアプリをリリースすることを明らかにした。ゲームの画面などは公開されなかったが、開発中のタイトルは以下のとおりとなる。

 
タイトル1(2017年夏頃): バトル+レース。ゲームの概要を聞いた限りでは、マリオカートのようなゲームをイメージしているようだ。


タイトル2(2017年年末): 装備が変更できる格闘ゲーム。アバターでキャラクターの衣装を変更することもできる。


タイトル3(2018年春頃): 組んだカード+陣取りゲーム。こちらについては「ある大きなIP」と組むとのこと。こちらも詳細は後日発表となる。 
 

いずれも遊んでいる人だけでなく、「観戦している人も楽しめるようなゲームにする」。またリリースに先立ち、βテストも行う予定だという。いずれも東京のいろはスタジオで開発しているとのこと。京都本社では『にゃんこ大戦争』の運用とともに、これ以外の新規タイトルの開発を行う。
 

 
関連して、自社で賞金付きのe-Sports大会も開催する。タイトル2以降は、賞金付き大会が前提のゲームとなっているという。賞金の上限など法律上の問題があるが、有識者と相談しながら企画を進めており、実現へのメドが立っているという。また他社の主催する大会への協賛も行なう考えだ。
 
またプロゲーマーの支援も行なっていく考えだ。プロゲーマーとして経済的に自立するのが難しいため、ポノスは、プロゲーマー社員として受け入れる。すでに2名が入社しており、広報とプランナーとして従事しているという。
 

 
兼業でプロゲーマーを目指している人も多いが、本業が忙しい場合に練習する時間が取れない。大会に参加するための渡航費も捻出が難しい。「当社で働きながらも、ゲームの練習ができる時間を取れる。社員として入社しなくても単発でスポンサーとして支援することも可能だ」という。大会で獲得した賞金は全額本人のものとなる。
 
 

ポノスでは、社員として受け入れる狙いとして、「一つのゲームプレイを極めたことで培った技術やノウハウをフィードバックしてもらいたい」という考えがある。プロゲーマーならではの視点でe-Sportsに適したタイトルの開発を目指す。「長期的にポノスの企業価値の向上に貢献してもらいたい」という考えがある。
 
採用にあたって、実績よりも、ポノスのビジョンに合っているかをまず重視するという。入社後の具体的な職種としては、「ケースバイケース」で話しながら決めていく。エンジニアやデザイナー、プランナーなどできることをやってもらいたいという。プロゲーマーだけでなく、実況や解説が得意とする人でも受け入れる考えだ。
 


発表会の終了後、ヤルキマントッキーズの提供する対人戦に特化したリアルタイム将棋ゲーム『ぬこしょうぎ』を使った世界大会も行われ、総額賞金10万円(ギフト券)をかけて8名のゲーマーが激しい戦いを繰り広げた。見事世界王者に輝いたのは「かいちょう」氏だった。
 


本作は、ターン制ではなく、リアルタイムで行うユニークな将棋だが、将棋のルールさえわかっていればすぐに遊ぶことができる(関連記事)。駒は、動かした後、個別に設定された秒数が経過すると動かせるようになるため、通常の将棋とは一味も二味も違った戦いが行われていた。StanSmithさんの実況の妙もあり、会場は大盛り上がりだった。


 
(編集部 木村英彦)
ポノス株式会社
http://www.ponos.co.jp/pc/

会社情報

会社名
ポノス株式会社
設立
1990年12月
代表者
辻子禮子、辻子依旦
決算期
11月
上場区分
非上場
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