ヤフー<4689>は、慶應義塾大学SFC研究所(以下、SFC研究所)の徳田研究室、大越匡大学院政策・メディア研究科特任講師らのグループと共同で、スマートフォンのプッシュ通知への反応を改善するビッグデータ・AI研究の成果を発表し、2017年3月に開催されたユビキタス領域のトップカンファレンス(特定分野において最も権威ある著名な国際会議)「IEEE PerCom 2017」にて、TOP3に入る論文として選ばれたことを発表した。
「IEEE PerCom」は、ユビキタス領域において「UbiComp」と双璧をなすトップカンファレンスと言われている。本年開催の「IEEE PerCom 2017」では、194本の論文が世界中より投稿されたが、そのうち審査を通過し、発表の機会を得られる論文は、わずか28本と15%に満たない低い採択率となっている。その狭き門をくぐり抜けた論文の中から、さらにTOP3に選ばれたことは、本研究がユビキタス領域において国際的に極めて高い評価を得られたことになるという。
(以下、プレスリリースより)
本研究では、スマートフォン端末から得られる身体動作(自動車移動、自転車移動、徒歩移動、静止、端末を傾けるなど)のビッグデータと機械学習ベースのAIを用いた解析により、プッシュ通知が開封されやすいタイミングを予測しました。その予測をベースに、「Yahoo! JAPAN」アプリの一部ユーザー(約68万UU)をランダムに選出し、21日間(2016年9月内)に渡りサービス上にて検証を行ったところ、プッシュ通知を開封するまでの反応時間が平均49.7%短縮され、開封数を最大約5.5%向上させました。
【図】プッシュ通知を開封するまでの反応時間の比較グラフ
(縦軸:開封したユーザーの累積割合、横軸:開封するまでの反応時間)
スマートフォンのプッシュ通知は、アプリ提供者が提供するコンテンツを利用してもらうきっかけとして重要視され、また今後のIoT時代におけるタイムリーな情報提供手段としても注目されており、学術研究としても活発な分野です。
今後は開封数にとどまらず、好意的にコンテンツを楽しんでもらえたかどうかなど研究をさらに深めることで、今後のYahoo! JAPANの各種アプリにおける本研究成果の実装も検討していきたいと考えています。
Yahoo! JAPANは、2015年4月にデータを専門的に扱う社内横断組織として、データ&サイエンスソリューション統括本部を設け、社内の各カンパニーに散らばっていたデータやデータ人財を集約しました。ビッグデータの技術やデータ人財の採用・育成を一元化することで、ビッグデータの横断的な利活用を推進しています。アカデミア領域に関する施策として、トップカンファレンスへの積極参加を促すことや、Yahoo! JAPAN研究所をハブとした半歩先のデータサイエンス研究を推進した結果として、近年トップカンファレンスの採択数が急増しており、今回のような快挙に結びついたと考えられます。
【図】Yahoo! JAPAN研究所を中心に執筆された国内外の論文採択数の推移
今後、「データドリブン企業」を掲げるYahoo! JAPANは、ユーザー一人ひとりが今まさに望んでいる、さらには望んでいることにまだ気づいていない情報を適切なタイミングで提案し、最上級のおもてなしを実現するサービス提供を目指してまいります。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任講師、SFC研究所の徳田研究室所属。2013年より米国カーネギーメロン大学と共同でIoT・ユビキタスコンピューティング領域における人間の「アテンション・マネージメント」に関する研究を開始し、これまでIEEE PerCom 2015、UbiComp 2015、IPSN 2015といったトップカンファレンスでの論文採択や同分野の新会議を創設するなど活躍しています。Yahoo! JAPANとは2016年1月から同分野の共同研究を開始しました。
「IEEE PerCom」は、ユビキタス領域において「UbiComp」と双璧をなすトップカンファレンスと言われている。本年開催の「IEEE PerCom 2017」では、194本の論文が世界中より投稿されたが、そのうち審査を通過し、発表の機会を得られる論文は、わずか28本と15%に満たない低い採択率となっている。その狭き門をくぐり抜けた論文の中から、さらにTOP3に選ばれたことは、本研究がユビキタス領域において国際的に極めて高い評価を得られたことになるという。
(以下、プレスリリースより)
■研究概要
本研究では、スマートフォン端末から得られる身体動作(自動車移動、自転車移動、徒歩移動、静止、端末を傾けるなど)のビッグデータと機械学習ベースのAIを用いた解析により、プッシュ通知が開封されやすいタイミングを予測しました。その予測をベースに、「Yahoo! JAPAN」アプリの一部ユーザー(約68万UU)をランダムに選出し、21日間(2016年9月内)に渡りサービス上にて検証を行ったところ、プッシュ通知を開封するまでの反応時間が平均49.7%短縮され、開封数を最大約5.5%向上させました。
【図】プッシュ通知を開封するまでの反応時間の比較グラフ
(縦軸:開封したユーザーの累積割合、横軸:開封するまでの反応時間)
スマートフォンのプッシュ通知は、アプリ提供者が提供するコンテンツを利用してもらうきっかけとして重要視され、また今後のIoT時代におけるタイムリーな情報提供手段としても注目されており、学術研究としても活発な分野です。
今後は開封数にとどまらず、好意的にコンテンツを楽しんでもらえたかどうかなど研究をさらに深めることで、今後のYahoo! JAPANの各種アプリにおける本研究成果の実装も検討していきたいと考えています。
■TOP3入りの背景
Yahoo! JAPANは、2015年4月にデータを専門的に扱う社内横断組織として、データ&サイエンスソリューション統括本部を設け、社内の各カンパニーに散らばっていたデータやデータ人財を集約しました。ビッグデータの技術やデータ人財の採用・育成を一元化することで、ビッグデータの横断的な利活用を推進しています。アカデミア領域に関する施策として、トップカンファレンスへの積極参加を促すことや、Yahoo! JAPAN研究所をハブとした半歩先のデータサイエンス研究を推進した結果として、近年トップカンファレンスの採択数が急増しており、今回のような快挙に結びついたと考えられます。
【図】Yahoo! JAPAN研究所を中心に執筆された国内外の論文採択数の推移
今後、「データドリブン企業」を掲げるYahoo! JAPANは、ユーザー一人ひとりが今まさに望んでいる、さらには望んでいることにまだ気づいていない情報を適切なタイミングで提案し、最上級のおもてなしを実現するサービス提供を目指してまいります。
■大越匡特任講師について
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任講師、SFC研究所の徳田研究室所属。2013年より米国カーネギーメロン大学と共同でIoT・ユビキタスコンピューティング領域における人間の「アテンション・マネージメント」に関する研究を開始し、これまでIEEE PerCom 2015、UbiComp 2015、IPSN 2015といったトップカンファレンスでの論文採択や同分野の新会議を創設するなど活躍しています。Yahoo! JAPANとは2016年1月から同分野の共同研究を開始しました。
会社情報
- 会社名
- ヤフー株式会社
- 設立
- 2019年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 小澤 隆生
- 決算期
- 3月