【体験レポート】「VR ZONE SHINJUKU」で電脳空間へダイブ 『攻殻機動隊』をVRで体験…これが未来のサバゲーだ
バンダイナムコエンターテインメントは、東京・新宿にある「VR ZONE SHINJUKU」において、12月9日から『近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊ARISE Stealth Hounds』の稼働を開始した。
同アクティビティは、バックパックPCを背負いVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)やアーマーのようなセンサーを装着して体験する。
そしてVRを使って電脳空間へダイブした先には、あの「攻殻機動隊」の世界が広がっていた。
『近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊ARISE Stealth Hounds』は「攻殻機動隊」の世界をVRで再現、体験者はその主人公「草薙素子」が招集した特殊部隊のルーキーとしてテロリスト集団の制圧戦に参加することとなる。
電脳空間へダイブするにあたって、まずはその装備を紹介しよう。
▲付ける場所は両足、腰、片腕、背中にはバックパックを背負う。装着していくだけで男の子はテンションどんどん上がる。
全部で10kgほどの重量だが、筆者は普段の荷物が重いせいかあまり気にならず。
▲実際に装着して構えた姿。しゃがんだ状態もキチンとVR内で反映される。恐るべし自由度の高さ。
ほぼ全身といって言っていいほどのセンサーを身体の各所に装着する。アーマーと呼んでもいいその装備は、センサーの赤い光が非常に男の子心をくすぐる。
もちろんその光は装飾ではなく、体験者がそれぞれの動きを細かいところまで即座に感知するのに必要なものだ。
いっぽうハンドガンには攻撃をするトリガーだけではなく、弾倉のリロードボタンや、「光学迷彩」を発動するボタンが付いている。
原作ファンにはお馴染のこの機能は、一定時間相手のチームから見えなくなるという機能だ。
VRを装着すればそこはまさに電脳空間となる。
もちろんその光は装飾ではなく、体験者がそれぞれの動きを細かいところまで即座に感知するのに必要なものだ。
いっぽうハンドガンには攻撃をするトリガーだけではなく、弾倉のリロードボタンや、「光学迷彩」を発動するボタンが付いている。
原作ファンにはお馴染のこの機能は、一定時間相手のチームから見えなくなるという機能だ。
VRを装着すればそこはまさに電脳空間となる。
▲アクテビティスペースは、20m x 11mとまるでプールのような大きさだ。最大8人まで体験できる。
(サービス開始時はスタッフがナビゲート役で入るため3対3になる)
天井にはセンサーを読む60個ものカメラが設置されている。
▲坂本真綾さん仕様の草薙素子。電脳でミーティングするとこんな感じだろうなと思わずにやり。
次に制圧戦のルールを説明しよう。フィールド内に現れるケースに実際に手で触れハッキングを行い先に2回取得すると勝利だ。
ダメージは頭を銃撃をされるとHeadShotととなり一撃で戦闘不能になる。それ以外の部分に関しては戦闘不能まで3回まで耐えることができる。戦闘不能になった場合は"リスタートポイント"という地点まで自分で移動して回復できる。
そして移動だ。自身が素早く動くと壁の向こう側でも自身のシルエットが表示され、どこにいるかを相手から見えてしまう。
またプレイヤー同士が近づきすぎると警告画面が出てくる仕組みになっている。
VR HMDで視界を完全に奪われているため、接触への予防措置といったところだろうか。ここは駆け出したい気持ちをぐっとこらえよう。
▲開始前はお互いがポジションに付き、開戦を待つ。
さて、いよいよ戦闘開始だ。さすがのセンサー量もあってか自身の動きとVRで見える映像に全く違和感がない。自分が動いた時からVRに反映される遅延も気にならないため、非常に高い没入感を持って体験することができる。
動きを悟られないようにそろりと動き、相手を探していく。素早く動かない限りはお互いががどこにいるかわからないため、常に周囲を警戒する必要がある。
その感覚はまさにサバイバルゲームだ。
攻撃時においても、トラッキングが非常に正確でHeadShotが決まった時は非常に気持ちが良い。
実際の体験は10分ほどだっただろうか。プレイし終わって、HMDを外した時の現実への違和感もずば抜けていた。
振り返ると今まで体験したどんなVRよりも自由を感じる体験だ。
動きを悟られないようにそろりと動き、相手を探していく。素早く動かない限りはお互いががどこにいるかわからないため、常に周囲を警戒する必要がある。
その感覚はまさにサバイバルゲームだ。
攻撃時においても、トラッキングが非常に正確でHeadShotが決まった時は非常に気持ちが良い。
実際の体験は10分ほどだっただろうか。プレイし終わって、HMDを外した時の現実への違和感もずば抜けていた。
振り返ると今まで体験したどんなVRよりも自由を感じる体験だ。
▲体験者の動きはかなり細かいところまでトラッキングしており遅延も感じない。
実際に物陰に隠れるながら撃つという行為が、普段の人間の動作なので習得コストは0だ。
▲戦闘中の風景。ぱっと見怪しい集団だが、VR内では激しい攻防が繰り広げられている。
『近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊ARISE Stealth Hounds』はまさに未来のサバイバルゲームと言っていい。
何度も言っているがこのトラッキングの精度は非常に素晴らしく。VR内で体験を損なうことは全くなかった。
またフィールドにはロジコマがいるなど、原作が好きなファンには小ネタも散りばめられている。
なお無念なことに筆者は体験に没頭してしまい光学迷彩の機能を使用するのを忘れていたのが心残りだ。
対戦相手にもその機能を使っているそぶりは見えなかったので(ただ見えていないだけかもしれないが)、初見でプレイする時は忘れがちになってしまうのかもしれない。
また安全性の面から素早く動くことで相手に察知されるといったルール設定は「なるほど」と思った。
だからと言って「体験がぬるいか?」と言えばそうではない。戦場は非常に熱かった。あの熱を求めて再びフィールドに戻りたいというのが気持ちだ。
▲左から田宮幸春氏(タミヤ室長)、プロデューサーのロームチャールズ氏、小山順一郎氏(コヤ所長)
さて、体験終了後にはプロジェクトに携わった小山順一郎氏(コヤ所長)、田宮幸春氏(タミヤ室長)、ロームチャールズ氏のインタビューの時間があったので、その模様をお届けしよう。
ーー『近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊ARISE Stealth Hounds』はどういった狙いとどんな人に楽しんで欲しいか教えてください。
チャールズ氏:「攻殻機動隊」のファンはぜひ遊んでほしいです。よく見たら原作ならではのものがたくさんあります。
そしてサバイバルゲームが好きな人は本当に楽しめると思います。eSportにもなれるかなと思っていて、プレイした内容はオンラインでスコアが見れるようにもなっています。
スコアを見ながら、次回はもっとランクをあげるとか自分の目標が作れます。
田宮氏:皆さんの今日体験された結果もネット上でもう見れるようになっています。後でぜひ見てください。
小山氏:なんども繰り返していけるVRっていうのやってみたかったんです、この体験では体全体を使った攻略方もありますよ。
例えば、相手に追われて角を曲がる。そこでしゃがんでいると、相手が来た時は視界の下はあまり見ないで、顎を撃つといったことができます。
田宮氏:これ本当に有効なんです。相手は立ったままの視界で最初見るので、下は見ない。そういう全身をモーションキャプチャーしてるから、どういう待ち方をしよう、工夫をしようっていうのが、いくらでもできる状況になっています。
小山氏:サバイバルゲームがすごく上手い方が体験した時は、一人勝ちでした。動きが全然違うんです。
田宮氏:そういう人は自分の視界に合わせて銃口も動くんですよ。見つけた瞬間に撃てるんです。
ーー今回調整に時間がかかったところはどんなところだったんでしょうか
チャールズ氏:今回のコンテンツはヘッドショットの時などにトラッキングが正しく動作しないと体験が成立しないと思っていました。
そのためトラッキングの調整が一番大変でした。対戦でトラッキングが上手くいかないと提供できないと。「ヘッドショットだったのに、そうならなかった」といったことは一番嫌だなと思っていたんです。
小山氏:人対人って初めてだったので大変でした。
チャールズ氏:8人をリアルタイムにトラッキングしているので、大きなチャレンジでもありました。安全面の問題もありましたし。運営の面でもケアするるようにしています。
ーートラッキング機器も天井に多く設置されていました。
田宮氏:今、天井に60個程ついていて、3次元の位置を取れるようにしています。
ーートラッキングは原理的にどのくらいの広さまで対応できるんでしょうか
田宮氏:カメラさえ配置できればどんどん行けるとは思います。
小山氏:東京ドームくらい?
田宮氏:ただ今回地価の高い新宿で広い場所を用意するのは難しいので、これが限界でした。それでも相当広い場所は用意したと思います。
小山氏:7月14日から今まで空けっ放しにして今まで1円も稼いでなかったんです!!
ーーこれだけ自由に動ける体験は初めてでした衝突など懸念もありましたが、どうやって回避したのか教えてください
チャールズ氏:トラッキングの正確性があるので、キャラクターが目の前にいれば、そこに相手がいます。それが一つの安全対策とも言えます。その正確性がないと衝突に繋がります。また運営でもカバーできるようにしています。
ーー「攻殻機動隊ARISE」の関係者で体験された方はいますか
田宮氏:皆さん体験してますが、押井監督もプレイしています。動けるVRが初だったようで、「VR」って凄い。VR ZONEに来て見方が変わったそうです。「マリオカート」は2回プレイしていましたよ。
小山氏:押井監督は「ヘッドショットした時に頭が飛ばすようにしてほしい」と話してましたが、先に言って欲しかったです(笑)
実際の体験もすごく上手かったですよ。
ーーやるのも楽しいのですが、実況映えするコンテンツかなと思いました。外から見える状態にはならないのでしょうか。
田宮氏:すごくやりたいです。今後のバージョンアップの最優先事項だと思っています。
<アクティビティ概要>
■使用チケット:専用チケット
■体験料:2,800 円(税込)
※別途入場券の購入(800 円)が必要です。
■体験人数:最大 8 名
※サービス開始直後は4名での体験となります。
■所要時間:30 分(ブリーフィング時間含む)
■対象年齢:13 歳以上
■機材協力:HTC Corporation, MSI
■使用チケット:専用チケット
■体験料:2,800 円(税込)
※別途入場券の購入(800 円)が必要です。
■体験人数:最大 8 名
※サービス開始直後は4名での体験となります。
■所要時間:30 分(ブリーフィング時間含む)
■対象年齢:13 歳以上
■機材協力:HTC Corporation, MSI
©士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊 ARISE」製作委員会
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
- 設立
- 1955年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 宇田川 南欧
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2896億5700万円、営業利益442億3600万円、経常利益489億5100万円、最終利益352億5600万円(2023年3月期)