
ネクソン<3659>は、新作タイトルパイプラインの拡充を加速している。2026年12月期第1四半期決算レターでは、現在、15タイトル以上の新作ゲームが開発段階にあることを明らかにし、既存大型IPの拡張と完全新作タイトルの両面で成長を目指す方針を示した。
同社は近年、『メイプルストーリー』や『アラド戦記』といった既存フランチャイズへの依存度が高い構造が続いていた。一方、足元では『ARC Raiders』がグローバル市場で大ヒットを記録しており、新規IP創出への手応えを強めている。
決算レターでは、「数十年にわたりプレイヤーコミュニティ構築に投資してきた強み」を活用し、既存IPの横展開と完全新作タイトルの両方を推進すると説明。大型コミュニティを持つことが、新作タイトルにおけるユーザー獲得効率や口コミ拡散の優位性につながるとの考えを示した。
2026年内には、台湾・日本向け『マビノギモバイル』の展開に加え、Blizzard Entertainmentとの契約による韓国でのPC版『オーバーウォッチ』配信を予定している。さらに、PC・モバイル向けファンタジーRPG『アズールプロミリア』や、『Overgeared』IPを活用したMMORPG『Project T』も投入する。
また、『アラド戦記』フランチャイズの拡張も進行中だ。2027年には、オリジナル体験をモダン化した『Dungeon&Fighter Classic』を投入予定。加えて、グローバル市場向け新作『Dungeon&Fighter: ARAD』、PC・コンソール向けオンラインアクションRPG『Project OVERKILL』も開発している。
『マビノギ』IPでも展開を進める。PC・コンソール向けアクションゲーム『Vindictus: Defying Fate』や、Unreal Engine 5への移行を進める『Mabinogi Eternity』などをラインナップしている。
完全新作タイトルも複数進行している。終末世界を舞台にしたサバイバルゲーム『NAKWON: LAST PARADISE』は、マーケティングを行っていないクローズドアルファテストで同時接続3万7000人超を記録したという。
このほか、
・ 朝鮮王朝時代をモチーフにしたアクションアドベンチャー『Woochi the Wayfarer』
・ 放置育成や戦略要素を組み合わせたモバイル向け『Higan: Eruthyll』
・ 『Durango』を再構築する『Durango World』
・ 『ブルーアーカイブ』開発陣による『Project RX』
なども開発中としている。





一方でネクソンは、開発タイトルの選別も進めている。決算レターでは、品質や商業性の観点から基準を満たさなかった3プロジェクトを中止し、より有望な2タイトルへ投資を振り向けたことも明かした。
近年のゲーム業界では、開発費高騰や競争激化を背景に、大型タイトルへの集中投資とプロジェクト整理を進める動きが強まっている。ネクソンも『ARC Raiders』成功を契機に、グローバル市場を見据えた新規IP創出と既存IP拡張の両輪で成長を目指す構えだ。
■今年リリースを予定しているタイトル
・『マビノギモバイル』:台湾及び日本での展開を予定
・PC 版『オーバーウォッチ』:Blizzard Entertainment との新たなパブリッシング契約に基づき、今年後半に韓国でのサービス開始を予定
・『アズールプロミリア』:独自のアートスタイルと壮大な世界観を特徴とする、PC・モバイル向けファンタジーRPG・Project T:人気ウェブ小説/ウェブトゥーン『Overgeared』の IP を活用した、リアルな中世ファンタジー世界を描くフル 3D MMORPG。三人称視点によるシームレスなオープンワールドを採用。韓国、台湾、香港、マカオでのサービス提供を予定
・『Dungeon & Fighter: Idle RPG』:新規プレイヤーの獲得を目的とした、手軽に楽しめるゲーム性を備えた新たな体験
■長期的に有望なタイトル
【アラド戦記フランチャイズ】
・『Dungeon&Fighter Classic』:オリジナルのアクション体験をモダンな UX で再構築したリブート作品。2027 年リリース予定
・『Dungeon&Fighter: ARAD』:アラド戦記フランチャイズをグローバル市場に展開することを目的とした第 2 作
・『Project OVERKILL』:第 3 作となる PC 及びコンソール向けオンラインアクション RPG。戦闘表現やビジュアルを全面刷新し、初期テストでプレイヤーからの強い関心を得た
【マビノギフランチャイズ】
・『Vindictus: Defying Fate』:マビノギフランチャイズをベースにした、PC 及びコンソール向けのモダンなアクションゲーム
・『Mabinogi Eternity』:オリジナルの PC 版『マビノギ』を Unreal Engine 5 へ移行する作品
【完全新作タイトル】
・『NAKWON: LAST PARADISE』:終末後の都市を舞台としたマルチプレイヤーのサバイバルゲーム。マーケティングを行わないクローズドアルファテストで、同時接続者数 37,000 人超を記録するなど、新規 IP としては極めて大きな成果を達成。2027 年リリース予定
・『Woochi the Wayfarer』:朝鮮王朝時代をモチーフとした舞台での架空の冒険を描くアクションアドベンチャー。Unreal Engine 5 で開発
・『Higan: Eruthyll』:放置系育成、戦略的デッキ構築、リアルタイムバトルの要素を融合したモバイル向けファンタジーゲーム
・『Durango World』:PC 及びコンソール向けのマルチプレイヤーオープンワールドサバイバルゲーム。ネクソン過去作『Durango』をリブランディングしたタイトル1
・『Project RX』:『ブルーアーカイブ』の開発陣が手掛ける、PC/モバイル/コンソール向けのサブカルチャー系ゲーム
・Embark Studios:初期開発段階にある 2 つの新規ゲーム
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4751億200万円、営業利益1240億1200万円、税引前利益1404億5100万円、最終利益920億5200万円(2025年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659




