DeNA、事業のスピンアウトと起業家輩出を目的とした「ベンチャー・ビルダー事業」を開始 社員の独立起業を支援するファンドも組成

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、7月25日、事業のスピンアウトおよび起業家輩出を主目的とした新規事業開発の仕組み「ベンチャー・ビルダー事業」を開始することを発表した。これまで社内で行なっていたインキュベーションの仕組みを大幅に改変し、DeNA内外の人材による、スピンアウトを前提とした事業創出を行っていく。

また、DeNA社員の独立起業も積極的に支援する。これを行う枠組みとして「デライト・ベンチャーズ1号投資事業有限責任組合(以下、デライト・ベンチャーズ)」を組成する。デライト・ベンチャーズは、有限責任組合員(LP)にDeNA、無限責任組合員(GP)にDeNAの100%子会社であるDelight Venture Investmentと、DeNA出身者である渡辺大が参画し、100億円規模の資金でDeNA内外の起業家輩出に関わっていく。

「ベンチャー・ビルダー事業」は、新規事業のアイデア発掘から立ち上げまでをデライト・ベンチャーズがDeNAと共に主体的に行う。早期に外部投資家からの資金調達を通じて、経営者がオーナーシップを持つ新会社としてスピンアウトするもの。スピンアウト後は、デライト・ベンチャーズは少数株主として、新会社の成長を支援する。

DeNAは永久ベンチャーとして常に新しいことに挑戦し、新規事業立ち上げのために必要な知見や経験を蓄積してきた。既に多くの事業をスピンアウトさせ、優れた起業家を輩出してきている。今回、デライト・ベンチャーズの設立によって、この取り組みを更に加速し、日本のイノベーションエコシステムの発展に貢献したいと考えているという。また、DeNAが10年以上かけて築き上げてきたシリコンバレーや中国などのグローバルネットワークを活用し、スタートアップの成長や海外展開もサポートする。

DeNAは、ファンドを通じた投資リターンだけでなく人材や事業を積極的に開放することにより、起業家マインドの高い人材を惹きつけ、スタートアップコミュニティと共に発展していきたいとしている。また、成長事業を発掘し提携や買収に結びつけて行くことも同時に目指していく方針だ。

■「デライト・ベンチャーズ」プログラム概要
・Venture Builder(新規事業創出)
DeNAとデライト・ベンチャーズが主体となって、DeNAグループ内外の方々と共に、新規事業の立ち上げを行う。早期に外部投資家からの資金調達を通じて、経営者がオーナーシップを持つ新会社としてスピンアウトし、その後デライト・ベンチャーズは少数株主として、新会社の成長を支援する。

・Springboard(独立起業支援)
DeNAの社員や、優秀な社外の人材の独立起業を全力でサポートするプログラム。事業案を固めるための調査、会社設立や資本政策等のサポート、経験豊富な起業家や投資家等のメンター陣による事業アドバイス、起業後の出資など、あらゆる方法で起業家としてのスタートダッシュを支援する。

・ベンチャー投資
シード期を中心としたアーリーステージの優良なスタートアップに投資を行い、海外展開を含め成長のサポートを行う。

■「デライト・ベンチャーズ」概要
組合名:デライト・ベンチャーズ1号投資事業有限責任組合
所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ
設立日:2019年夏予定
有限責任組合員 (LP):株式会社ディー・エヌ・エー
無限責任組合員 (GP):以下の者が運営する「デライト・ベンチャーズ有限責任事業組合」
・株式会社Delight Venture Investment (DeNA100%子会社/代表: 南場 智子)
・渡辺 大
ファンドサイズ:100億円 (組合契約に定める予定の出資約束金額)
デライト・ベンチャーズHP:https://delight-ventures.com/
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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