WFS、『アナザーエデン』のコンサート「a refrain of times」を1月5日に開催 当日の公式レポートが到着!


JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントは、WFSの『アナザーエデン 時空を超える猫』において、1月5日にヒューリックホール東京にて、コンサート「a refrain of times」を昼夜の2回公演で開催した。

今回のコンサートは『アナザーエデン』初のホールイベントで、メインストーリー第1部~第2部までの楽曲がバンド編成で演奏され、ゲストとしてサウンドディレクターである山上毅氏(WFS)、コンポーサーである土屋俊輔氏&マリアム・アボンナサー氏(プロキオン・スタジオ)が、さらにゲストシンガーとして香里有佐さん、園崎未恵さん、MoeMiさんが出演し、ライブを華やかに彩った。なお、以下のレポートでは夜の部公演の模様をお届けする。


<以下、プレスリリースより>

開演時間になると、異音と共にアルド・フィーネ・エイミの3人によるアナウンスが流れた。次元の狭間から幻璃境に入ったはずの3人だが、何のイレギュラーかコンサート会場に飛ばされてしまったようだ。戸惑う3人だったが、開演のブザーを聴き何かが始まる予感を感じ取ったようだ。そうして会場の観客達と3人が見守る中、この日のコンサートが始まった。

最初に披露されたのは『殺されし時よ、人よ』『緑の村 バルオキー』『風薫る大地』のメドレーだ。神秘的でしかしどこか物悲しい旋律から始まった『殺されし時よ、人よ』では、生のヴァイオリンと優しい笛の旋律が鳴り出したときコンサートが始まったことの実感と感動が胸の内に湧き出た。続く『緑の村 バルオキー』は再序盤の村で流れる楽曲だけあって爽やかな中に何か始まる予感を感じさせる楽曲。ライブではバルオキーの絵をバックに力強い生ドラムのリズムが他の楽器体を見事に牽引し心地が良い空間を作り出した。『風薫る大地』はバルオキーからの繋がりを感じさせつつも背景には戦闘シーンの絵も表示され、今日この日の冒険の幕開け感を強く感じさせてくれる一幕となった。

立て続けの3曲目の披露が終わるとバンドマスターであるKeyの竹本隼也から始まりの挨拶とメンバー紹介が行われた。アナザーエデンの世界観を彩る音楽を演奏するために集められたバンドメンバーは11人、ゲストも含めると全17人と大所帯で、このコンサートへの力の入れようが垣間見えた。

MCが終わって披露されたのは『Brilliant Streamer』『Another Eden ~時空を超える猫~』だ。『Brilliant Streamer』は序盤のボス戦で流れる楽曲。今回のライブでは原曲のエレキギターの力強いストロークとオーケストラサウンドによる厚みが鳴りを潜め、優しい笛とピアノの存在感が増し情緒感が増しているように感じられた。だが原曲にあったひりつくような疾走感やヴァイオリン の美しい旋律は損なわれておらず、さらには原曲には存在しない静かなサビパートも追加されており、ライブの良さを堪能できる楽曲となっていた。そしてメインテーマである『Another Eden ~時空を超える猫~』だ。光田康典によって作曲された本曲はメインテーマにふさわしく壮大さと爽やかさを併せ持つ楽曲で、スクリーンに映し出されるゲーム画面やムービー映像と相まって会場はアナザーエデンの世界に染まる。コンサートという性質上ライブとは違い客席からのレスポンスは控えめであることが普通だが、本曲では客席でペンライトを振る観客の姿が多く観られた。

短かいMCが挟まって次は『Decent Destructors』『時の忘れ物亭』の2曲が立て続けに披露された。『Decent Destructors』は未来編のボス戦楽曲で、これまでとは打って変わってシンセサイザーの作り出す未来的なサウンドが特徴的な楽曲だ。1つのゲームにここまで趣の違う楽曲が収録されるのも時代を行き来するアナザーエデンならではだろう。 ライブでは生で披露されるエレキギターの激しいフレーズが会場の熱をこれでもかと上げてくれた。『時の忘れ物亭』も原曲ではアコースティックギター1本だったが、ピアノと笛とエレキベースが参加し原曲よりも温かみのあるサウンドで客席を楽しませた。



続いての披露は『ラウラ・ドーム』『星を継ぐもの』『楽園を開放するために』。ピアノの優しい旋律の『ラウラ・ドーム』からRPGの醍醐味である民族楽器とエレキ楽器の融合楽曲『星を継ぐもの』『楽園を開放するために』の流れは、落ち着かせてから緊張感のある展開と観客に息をつく暇を与えない。『星を継ぐもの』ではヴァイオリンを中心としたメロディー隊とドラムを中心としたリズム隊のかみあいが素晴らしく、自然と体が動き出してしまうライブの醍醐味をみせてくれた。『楽園を開放するために』ではドラム・エレキベース・エレキギターのいわゆるバンド楽器がその魅力を存分に発揮し、ファンタジックな中にもロックバンドを彷彿とさせる緊張感ある展開を披露した。

3曲が終わると満を持してゲストの登場だ。登場したのは白いドレスを着た園崎未恵だ。大きな拍手で迎えられた園崎はバンマスの竹本と軽いMCをかわした後、『時の闇に喰われし者』を披露してくれた。『時の闇に喰われし者』は園崎が作詞にもかかわっている楽曲で、ゲーム中でも節目で流れる大切な楽曲だ。神秘的な言葉と声によって歌い上げられる楽曲はどこか物悲しくも感動的で、間奏で挟まる笛の旋律も素晴らしかった。『時の闇に喰われし者』が終わると園崎は退場し、再びバンドのみによる演奏によって『忘れじの光』が披露された。暖かい色の照明によって照らされたステージ上は美しく、優しい旋律を奏でるヴァイオリンの音色が心地よい時間となった。

『忘れじの光』が終わると再びゲストが登場した。登場したのはアナザーエデンの楽曲を手掛けるコンポーザーである土屋俊輔、マリアム・アボンナサーの2人だ。2人は先日のニコ生から引き続きバンドメンバーの癖に関する話などを展開し、その後は今この場の空気を体現したかのような楽曲『ゆかいな時間』が披露された。楽曲にはゲストの2人も演奏で参加した他、バンドメンバーそれぞれのテクニックが光る改めてのメンバー紹介や、客席を巻き込んでの手拍子など思わず体が動き出すようなゆかいな演出が挟まれ、前半戦最高潮の盛り上がりとなった。

『ゆかいな時間』楽曲が終わると10分間の小休止が挟まれた。休憩中の客席は、先ほどまでの熱を共有するかのように談笑の声が絶えず、後半戦への期待が感じられた。



後半戦はアルド達の会話から幕を開けた。アルド・フィーネ・エイミ達が、今までの冒険を思い出す不思議な楽曲について語りあう様はメタでありつつも、「3人ならこう言うだろうな」という”らしさ”が満載だ。エイミの「私たちが歩いてきた道のりは、まだまだこんなもんじゃないんだから!」という言葉は、アナザーエデンを楽しんできた会場の全員の内心と一致していただろう。そんな会話の後に披露されたのは『時の女神の帰還』だ。ゲストボーカルの香里有佐と和楽器プレイヤーを加えたメンバーによる『時の女神の帰還』は、メインストーリー第2部 東方異象編「時の女神の帰還」をプレイしているプレイヤー達にとってタイムリーでありつつも、ライブのアレンジによって新鮮なものに仕上がっていた。映像をバックに歌い上げる香里の歌声は後半戦の開幕のふさわしく力強くも美しく会場の熱を上げた。

楽曲が終わると香里を交えたMCが行われた。園崎同様白いドレスを身に着けた香里は先ほど披露された『時の女神の帰還』について解説を行い退場。香里が退場した後に後半戦の楽曲を披露するメンバーの改めての紹介が行われた。後半戦は主に2部の楽曲を披露する場で、それに合わせて箏・三味線・尺八と和楽器3人が加わり、後半戦への期待がますます高まる。



そうして新メンバーを加えて次に披露されたのは『うつし世に花 夢に風花』『剣風雷花』『螺旋の焔が抱く夢は』の3曲だ。『うつし世に花 夢に風花』は尺八の物悲しい旋律が印象的で、『剣風雷花』はそこから一転ドラムの力強いビートの上で和楽器とエレキギターとヴァイオリンが競うように旋律を奏でるこれぞRPGといったが曲だ。『螺旋の焔が抱く夢は』は三味線の刻むリズムが光る和ロックな楽曲。ギターのようにかき鳴らされる三味線は他の楽器には出せない唯一無二の音を奏で、そこにシンセサイザー・尺八・箏のソロも参戦し、熱量がすさまじく、駆け抜けるような3曲だった。

楽曲の終わってのMCではアナザーエデンのサウンドディレクターである山上毅が登場。楽曲に関する裏話を展開した後、自ら作曲した『まほら湖』にピアノで参加した。山上の奏でるピアノを中心に構成された『まほら湖』は、優しさの感じられるゆったりとした楽曲で、背景には凍った美しい湖の絵が表示され、客席では青と白のペンライトがふられた。山上が退場した後は『朱雀?鬼哭舞闘?』だ。こちらは2部前半のボス戦の楽曲で、テンションの上がる激しい展開を繰り広げる。間奏では和楽器3本が競うように交互に演奏するシーンもあり、曲だけではなくステージ上もまさにバトルといった様相であった。

激しい曲の後には『ホキシの森』で美しい展開を披露。ドラムがカホンにかわり、エレキベースもコントラバスにチェンジされ、不思議な森の旋律が会場を満たす。次の『野獣輪舞曲』ではドラムとベースも元に戻り息をついたと思ったら再び激しい曲調。中盤ではドラムソロのような展開が挟まり、後半戦に差し掛かりバンドのテンションも上がってきているのがよくわかる一幕となった。次の1曲ではゲストボーカルとしてMoeMiが登場し『海ノ国 ザミ』を披露。MoeMiも先に登場した2人のゲストボーカル同様白いドレスを着ての登場で、今回のコンサートのキービジュアルとのつながりが感じられた。作中でわらべ歌のような物として披露された楽曲は、和楽器と歌のみで構成され素朴な前半から他の楽器も参加しての後半と1曲の中に楽しみどころが詰められていた。また、楽曲終わりにはこの楽曲は逆再生すると歌詞の意味が分かるという裏話も披露された。

次の『ビッグ・ゴンジュロ~終わりなき陥穽~ 』ではゲストの山上が再びピアノで登場。壮大さを感じさせる楽曲中には水辺で敵と戦うゲーム画面の絵も映し出される。楽曲中にはバンド全体で呼吸を合わせて音を出すキメの演出が多く使われていた。続く『澱みの地』は東方の未来でのフィールド楽曲で、荒廃したフィールド絵をバックに演奏が展開された。そして『ゲイルキャリゴ~運命のルーレット~』だ。監獄船ガルファゲンでのボス戦の楽曲では和楽器は休んでヴァイオリンとエレキギターが勢いある音色を奏でる。ステージ中央に立ちヴァイオリンをかき鳴らすMIZの姿は勇ましく、楽曲が終わった後には思わず「熱い~!」という言葉が漏れだすほどの展開となった。



そしてとうとう本編最後の楽曲『ミロク・ディザスター~救済のアバランシェ~』だ。この楽曲は本来オーケストラ編成だったものを今日この日のためにアレンジしなおした特別編成楽曲とのこと。背景には絶望的とも思える容姿を誇るボスの姿が映し出され、それに立ち向かうかのように各楽器がそれぞれの見せ場を作っていく。ベースの超絶スラップや尺八とヴァイオリンの悲壮感さえ感じさせる旋律、かき鳴らされる箏と三味線、そして叫ぶようなギターソロとバンドの全力が感じられる楽曲は本編ラストにふさわしい盛り上がりを見せ、客席からも盛大な拍手が送られることとなった。

だがもちろんこれで終わりではなかった。ステージからバンドが去っても客席からは拍手がやまず、その音に応えてアンコールステージが幕を開けた。披露されたのは『邪悪なる聖母の唄』だ。バンドは前半の編成に戻っての披露で、背景にはIDAスクール編の画像が映し出され、新たな幕開けがなされた。アンコールは2曲目も披露され、2曲目はゲストボーカル3人が登場しての『時の闇に喰われし者~a refrain of time ver.~』からの『忘れじの光』だ。3人そろっての『時の闇に喰われし者』は本編中に披露されたものとはまた違い、アンコールラストということもあり優しい曲なのに聴いていると自然に涙があふれてしまいそうになる。『忘れじの光』はこれまでの旅路の苦労をいたわるかのような優しさと暖かさにあふれており、2曲が終わった後には客席からこの日一番の拍手が客席から送られ、アナザーエデン初のホールコンサートは幕を閉じたのだった。



【公演情報​】

■アナザーエデン コンサート「a refrain of times」
【日時】2020年1月5日(日) 2回公演(昼14:00開場 14:30開演 / 夜 18:00開場 18:30開演)
【会場】ヒューリックホール東京

■セットリスト
1.殺されし時よ、人よ
2.緑の村 バルオキー
3.風薫る大地
4.Brilliant Streamer
5.Another Eden ~時空を超える猫~
6.Decent Destructors (昼:Dream Weaver)
7.時の忘れ物亭
8.ラウラ・ドーム
9.星を継ぐもの
10.楽園を解放するために
11.時の闇に喰われし者~忘れじの光
12.ゆかいな時間
13.時の女神の帰還
14.うつし世に花 夢に風花
15.剣風雷花
16.螺旋の焔が抱く夢は
17.まほら湖
18.朱雀?鬼哭舞闘?
19.ホキシの森
20.野獣輪舞曲
21.海ノ国 ザミ
22.ビッグ・ゴンジュロ~終わりなき陥穽~ 
23.澱みの地
24.ゲイルキャリゴ~運命のルーレット~
25.ミロク・ディザスター~救済のアバランシェ~

EN1.邪悪なる聖母の唄 (昼:闇に仇なす傍に立つ者)
EN2.時の闇に喰われし者~a refrain of time ver.~ 



■『アナザーエデン 時空を超える猫』

 

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会社情報

会社名
株式会社WFS
設立
2014年2月
代表者
代表取締役社長 柳原 陽太
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