【イベント】『アナザーエデン 時空を超える猫』コンサート2024レポート 内山昂輝さんと米澤円さんの朗読劇と名曲が組み合わさったファンサービス満載の音楽祭


WFSは、同社のゲームブランド「ライトフライヤースタジオ」のシングルプレイ専用RPG『アナザーエデン時空を超える猫』にて“アナザーエデン コンサート2024「Records for a Forged Future」”を、10月27日に東京/なかのZERO 大ホールで開催した。本稿では昼夜2部制で行われた公演のうち、夜公演の模様をレポートしていく。

■『アナデン』の歴史が凝縮された濃密なコンサート

2017年から続く長寿作品である『アナザーエデン時空を超える猫』。本公演はその軌跡を音楽で追体験できる内容となっている。公演ではアルドを演じる声優の内山昂輝さん、ノーナ役の米澤円さんによる朗読劇も行われ、コンサートオリジナルのエスペシャルピソードも披露された。

会場には開演前から多くの人が集まっており、客層は男女問わず、年齢層も幅広い人々の姿があり、本作が多くの層に受け入れられている作品である印象を受けた。

コンサートは軽快なピアノソロで開幕となり、内山昂輝さんと米澤円さんによる朗読劇が始まる。



アルドとノーナはコクレア城で開かれる音楽会に参加するための準備をしていた。そこで“反復時空”に繋がる穴が発生。“反復時空”は何かしらの問題で同じ時間が繰り返されている空間であり、2人はその空間で何が起きているのか調査へ向かう。

そこで2人が見た光景は、過去の自分たちが出会う場面。空間の時間は2人の会話が終わると同時に元に戻ってしまっている様子。

ノーナは原因に心当たりがあるようで、その理由は「アルドの冒険譚をもっと聞きたい」という想いであるという。この時間のノーナが満足しない限り、この時空の繰り返しは終わらないようだ。

“反復時空”の影響でアルドとノーナは元の世界に戻れないため、どうにかノーナを満足させる方法を考える。すると、2人の足元にオルゴールが落ちており、そこから音楽が聞こえてきて……という流れで演奏が始まる。

最初に朗読劇があるとは聞いていたが、どういった形でコンサートに入れ込むのかは不明瞭だったため、このようにMC形式で朗読ストーリーと演奏を絡める方法であることに気づいた際には「なるほど……」と手の込んだ構成に唸らされた。

そうして始まった演奏。10種類以上の楽器が奏でる音楽は迫力満載で、後方の席にいても圧倒される音圧を感じることができた。



演奏メンバーに加えて、ボーカルとして園崎未恵さん、小寺可南子さん、香里有佐さん、MoeMiさん、吾龍さんも参加している。披露された楽曲の中には演奏メインとボーカルメインの曲があり、さらにオープニングテーマソングはオープニング映像も同時に流れる演出もあり、曲ごとに異なる見どころが用意されていた。



曲の順番は、メインストーリー1部~1.5部、2部、外伝、3部とゲーム内の物語に沿って演奏されていく。1つの括りの演奏の導入が終わるごとに、内山昂輝さんと米澤円さんの朗読劇が入り、そこで描かれた物語に関するアルドとノーナの会話が行われる。

2人の会話はこれまでの冒険を振り返る内容であり、懐かしいキャラクターの名前や改めてアルドがそこでの冒険で感じたことを語っていた。ゲームストーリーを初期から追っている人であれば胸にグッと来る内容になっていたことだろう。

個人的に印象的だったのは“メインストーリー第2部・東方異象編「時の女神の帰還」”のパート。三味線、尺八、箏(こと)などの和楽器が加わることで、他のパートとは大きくことなる世界観を表現しており、さまざまな時代を冒険する『アナザーエデン時空を超える猫』らしさがより際立っていた。

後半になるとMoeMiさん、吾龍さんによるアップテンポで激しさのあるボーカルソングが披露される。この演奏中に客席はスタンディング状態となり、より大きな身振り手振りをして会場の熱量が高まるのを感じた。

2人の客席への煽り方も完璧で、その瞬間の会場の様子はもはやライブ会場と呼ぶのが相応しい盛り上がり。コンサートに加えて、朗読劇、ライブと1つの公演の中にさまざまな演出が盛り込まれていたように感じる。



最終パートでは、WFSのサウンドチームメンバーが登場。最終盤にこれまで本作の音楽面の礎を築いてきた面々が登場する瞬間はファンにとっては心待ちの場面だったようで、客席からも大きな拍手が上がっていた。

3部や外伝までの演奏が終わると、公演はクライマックスを迎える。朗読劇のエピソードではノーナが歌った曲の話になり、言葉にするのは恥ずかしいからもう一度歌で想いを届けるという流れで、ノーナ役の米澤円さんが「時はいとしき者をのせて ~Forget You Not~」を披露。歌声の中にしっかりとノーナのキャラクターを感じさる表現は流石といったところだ。加えて、この演奏中にはスクリーンに歌詞が表示され、客席も一緒に声出しをするという粋な演出も用意されていた。



昼の部と夜の部ではセトリが一部異なっており、特に後半の外史「彷徨える少女と久遠の渦」、外伝「彷徨える少女と白夜の綴糸」の部分は昼夜で2曲も変わっており、両方参加したファンの方も違いを楽しめる構成になっていた。

トリを飾る曲は米澤さんを含む出演ボーカル陣全員による「エルの唄」。エンディングに相応しい歌を披露し、登壇者陣の挨拶を経てコンサートは閉幕となった。



公演は『アナザーエデン 時空を超える猫』の世界観が凝縮されており、作品ファンであれば聴き入ってしまうこと間違いなしの内容となっていた。本コンサートの配信チケットは両公演とも11月4日21:00まで販売中。まだ公演を見られていない方や、昼夜で参加していない公演がある方は、ぜひ見逃さずにチェックして欲しい。

※視聴期間は11月4日23:59まで
※本記事中の写真は一部、昼公演のものも含まれています

(取材・文 ライター:セスタス原川)



■『アナザーエデン 時空を超える猫』

 

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