ジークレストは、若手声優5人を起用したグループ「GOALOUS5」が、12月29日(日)に開催した初のオフラインイベント「声福大作戦~集結!GOALOUS5!~」について、夜の部のイベントレポートを公開した。
■オフラインイベント「声福大作戦~集結!GOALOUS5!~」夜の部のイベントレポート
声の力で人々を虜にしながら「世界声福(征服)」を目指す悪の組織「GOALOUS5」。初の単独イベントとなる『声福大作戦~集結!GOALOUS5!~』が2019年12月29日(日)に、よみうりランド・日テレらんらんホールにて開催された。ここではそんな本作戦(イベント)の夜の部の模様をお届けしよう。
今回の作戦が開催されたのは2019年の年の瀬。寒風が吹き抜ける屋外とは一転、日テレらんらんホールの中は開場を待ちわびる“構成員”たちの熱気であふれていた。テーマ曲「GO5!GOALOUS5!」とともにスクリーンに5人の紹介ムービーが流れると、会場では五色のペンライトがまばゆく輝き、美しい光景を生み出していく。
◆”悪のヒーローショー”で「GOALOUS5」がコテンパンに!?
カウントダウンも終わり、ステージに登場したのはブルー(熊谷健太郎さん)。しかし、彼は突然、ステージ上で正義のヒーロー3人に目をつけられてしまう。「(昼の部の)デジャブだ……」と危機感を覚えながらも、結局ブルーはほぼ抵抗もできないままコテンパンにされてしまう。
そこに援軍として登場したのがピンク(深町寿成さん)とグリーン(小松昌平さん)。まずはピンクが果敢にだだっ子パンチで向かっていくが、ヒーローにはまったく効果がなく片手で簡単にあしらわれてしまう。本命のグリーンは華麗なアクションで善戦するも、こちらも肝心の場面で首筋を狙われてあえなくダウン……。 袋叩きにされる人数が1人から3人に増えたところで、今度はイエロー(寺島惇太さん)とホワイト(仲村宗悟
さん)が客席後方から花道を通って登場。”必殺技・ゴーラスショット”をステージに向けて放つが、これが会場にいたグリーンたちに誤って命中してしまう。これが原因で仲間割れに発展し、気がつけばヒーローにボコボコにされる人数は3人から5人に。
「お母さん!」、「気持ちいい……」と情けない悲鳴を上げる5人にはもはや悪の組織の一員としての威厳はない。 しかし、そんな彼らに対して会場の構成員たちからは”ゴーラスコール”が。これに奮起した5人は再び立ち上がり、リベンジとばかりにゴーラスショットを打ち込むのだが、やはりこの世に悪の栄えたためしなし……。5人の渾身のゴーラスショットはヒーローにはまったく通じず、彼らは悲しく地べたに転がるのだった(イエローに至っては、なぜかV字開脚でキレイに転がる始末)。悠々と舞台袖に立ち去っていくヒーローの背中を眺めながらも「今度こそ!」と執念を燃やしつつ、5人はテーマソング「GO5!GOALOUS5!」を歌い踊ることで己を鼓舞する。
ド派手なヒーローショーを導入に使ったために、体力が削がれているはずの5人だが動きはキレキレ。コミカルな動きを主軸に据えつつも、要所要所に殺陣のようなアクションも盛り込んだ華やかな歌唱とダンスに会場のテンションはさらに高まっていく! さすがに曲が終わったあとは、ピンクも「悪の呼吸が整わない……」、イエローも「早くものどが飛びかけている」と語るほど満身創痍だったが、その華々しいパフォーマンスは会場をさらなる火を灯していた。
◆イエローが正式リーダーに就任!?「ゴーラスイメージ調査」
すっかりテンションの上がった5人は、そのまま最初の作戦『ゴーラスイメージ調査』に挑む。 この作戦は構成員と5人の絆を深めるべく、“みんなGOALOUS5”に対するイメージと“メンバーの自分たち”に対するイメージが一致しているのかを調査していくというもの。
まず提示されたのは「ピンチのときに身を挺して守ってくれそうなのは?」という質問。これに対してメンバーからは「ひとりもいないじゃん」、「逆に絶対に守ってくれなさそうなのはひとりいる」といった声が上がる……。 この調査に対して、構成員たちはペンライトを使って回答。最初の質問に対しては圧倒的にブルーを掲げる構成員が多く、
逆にピンクにはほとんど票が入らなかった。それに対してメンバーたちは、イエローが【ブルー】、ピンクが【グリーン】、ホワイトが【ホワイト】、グリーンが【ブルー】、ブルーが【ホワイト】に投票。やはりブルーに対する信頼は組織全体を見ても厚いようだ。逆に守ってくれなさそうなメンバーも聞かれた5人はほとんどのメンバーが【ホワイト】と回答。一方でホワイト自身は「イエローは絶対に守ってくれない!」と熱弁を振るっていた。
次の質問は「無人島でひとりになっても生き残れそうなのは?」。構成員たちはピンクとホワイトが同じぐらい多かったが、一方でメンバーはイエローが【ホワイト】、ピンクが【ピンク】、ホワイトが【イエロー】、グリーンが【イエロー】、ブルーが【ピンク】を提示。意外に多くの票が集まったイエローは「虫とかダメだと思う……」と自分がそういう器でないと自信なさげだったが、一方でピンクは「ひとりの時間とか意外と好きだぞ」と胸を張る。「そういうことじゃない! 死ぬまでひとりだぞ?」というツッコミも入ったが「悪くない……」とまったく意に介さないピンク。たしかにこのメンタルがあれば無人島でも大丈夫かもしれない。
3つ目の質問は「正義のヒーローに寝返る可能性があるのは?」。これに対しては会場からはグリーンに圧倒的な票が集まった。そして、メンバーたちもイエローが【グリーン】、ピンクが【ブルー】、ホワイトが【ピンク】、グリーンが【グリーン】、ブルーが【グリーン】を挙げるなど、イメージはおおむね一致。「ちょくちょくヒーローへの憧れを口にする」、「視察動画でも(ヒーローショーで)ヒーロー役をやるって言い出した」などといった決定的な証言が飛び出したことからもこの結果は必然だったのだろうか。
そして、続く質問は「ゴーラスレッドが相棒を作るとしたら?」。さすがにこれに関しては、動画でも一心同体のパートナーであるブルーが大多数。メンバーもピンク以外は【ブルー】を主張するというさすがの結果となった。ちなみにピンクは【イエロー】を挙げたのだが、その理由は「レッドはイエローとカレー的な意味でペアにしてあげないと……」というツッコミどころが満載な内容。ここまでボケが続くピンクに、ついに首領からも「ピンクは無視して先に進めてください」というカンペまで出てしまう。
そして、最後の質問は「将来、次の首領の座に就きそうなのは?」。構成員たちの票はレッドも含めて見事に割れ、唯一裏切りの可能性が高いとされたグリーンのみがほとんど票を獲得できなかった。一方で、メンバーたちはイエローが【ピンク】、ピンクが【イエロー】、ホワイトが【ホワイト】、グリーンが【ピンク】、ブルーが【ピンク】と大物感からかピンクが多め。このことに端を発して突如メンバーたちからは「リーダーだと思う人は?」という質問が。もちろん、これに対して会場は一面が黄色のペンライトで埋まり、首領もそれにOK。「学校で休んだ日に委員に決まっている人みたいだ」とぼやくイエローだったが、正式にリーダーに就任することに?!
◆泥沼の法廷闘争に発展した「悪の朗読劇~ゴーラスさるかに合戦~」
ここからは悪の朗読コーナー。誰もが知っている昔話を悪の組織風味にリアレンジをしてお届けするという企画だ。
今回の物語のタイトルはズバリ『ゴーラスさるかに合戦』。昼の部の配役とは異なり、ナレーションが【グリーン】、カニが【ピンク】、サルが【イエロー】、臼と柿の芽が【ブルー】、蜂と栗が【ホワイト】という配役だった。
悪の風味に味つけをされているというだけあって、今回の登場人物は全員が悪。植えた柿の種をハサミでおどしまくる知恵が回らないパワータイプのカニに、巧みな関西弁で柿をどうにか奪い取ろうとする詐欺師のサルとの激しい攻防が描かれる。
しかし、単純な殴り合いではなく柿をめぐる争いは、悪のゴーラス最強弁護士軍団(臼、蜂、栗)までをも巻き込んだ泥沼の法廷闘争に発展……。もはやおとぎ話としての原型をとどめないことに。
このままでは収拾がつかないということで、ナレーションが全員から「お前のせいだ」と糾弾され、ラストシーンだけはちゃんとやるということに……。最終的にはサルが栗と鉢の見事なコンビネーションを決められ、臼に3カウントフォールを決められて終了。ラストはグッズの宣伝も挟みつつ、GOALOUS5らしく終始フリーダムなまま幕を下ろした。
◆初公開!「GOALOUS5」誕生秘話映像
ここで出演者たちは一旦退場。スクリーンにはGOALOUS5の企画が立ち上がった当初の会議の模様が映し出された
ユニット名や企画の骨子などでひたすら迷走を続ける5人の様子が赤裸々に明かされ、会場からも爆笑が。ちなみにそんな彼らに対して首領も「いろいろな意味で心配なのだ……」と思っていたらしい。
◆頭脳戦×精神力対決!「戦闘能力検証」
再びステージに登場したGOALOUS5は続いて「戦闘能力検証」に挑戦。
これまで5人はさまざまな作戦を通じて、その能力を正確に測るべくさまざまな検証を続けてきたが、ここまでノータッチだった生命力と精神力を新たに検証することに。まずは土壇場の状況でも巧みに生き延びられる生命力を持っているかを測るべく、5人は『ワードウルフ』で対決。
『ワードウルフ』は定番のアナログゲームで、まず参加者には「A」というお題が配られる。しかし、その中には「A」と酷似した「B」というお題が与えられている参加者(ウルフ)が紛れている。参加者たちは一切ウソをつくことなくさまざまな方向に会話を繰り広げて、そのひとりをあぶり出すことが目的だ。一方でウルフは自分が見つからないことが勝利条件だが、万が一見つかってしまっても本当のお題(A)が何を指していたのかを当てれば逆転勝利となる。
頭脳系のゲームということで、予想通りグリーンが活き活きとしていたが、まずウルフに選ばれたのはイエロー。メンバーたちが「毎日使う」という意見で一致している中、イエローはふと口を滑らせてしまい、生命力を発揮することができず、そのまま失敗となってしまう。続くお題で5人は好きか嫌いかで分かれるという話になるが、ピンクだけは「無感情」という三文字をひたすら繰り返して怪しまれてしまう。その後の話の展開で、ブルーが怪しくなるも、当初のピンクの不審さが際立ち、最終的にメンバーはピンクに投票。しかし、実際に違うテーマを渡されていたのはブルー……ということで、見事にブルーはその類まれなる生命力を発揮することに成功した。
ブルーが勝利したことで、続くゲームは4人でおこなうことになるが、まったく誰が違うお題なのか見当がつかない膠着状態に陥ってしまう。
最終的には構成員たちにペンライトで判断してもらい「グリーン」が選ばれるが、実際にウルフだったのはホワイトで彼だけは違うお題が与えられていた。最終的には沖縄出身のメンバーふたりが高い生存力を持っているという結果が記録されることとなった。
続いてはエチュードによる精神力の検証。エチュードは各メンバーにテーマを変えて一回ずつおこなわれる。内容は自由だが、どんな状況であってもスポットライトが当たった瞬間に検証中のメンバーはムーディーなセリフを言わなければいけないのがルールだ(つまり、ほかのメンバーはなるべくムーディーなセリフを言わせないように妨害を繰り広げるという)。
まずはブルーが「部活動」をテーマにお芝居を始める。肝心の部活動が“反復横跳び囲碁部”という謎の部活動という時点でメチャクチャなのだが、そこに唐突にヒロインの昌子(グリーン)が登場! しかし、その瞬間にスポットライトが当たったため、見事にムーディーなセリフがかみ合ってしまい、エチュードとしてきれいな形になってしまうことに……。ブルーはあまりメンタルを使うことなく、この状況を乗り切ってしまった。
これに反省したのか、ホワイトの「ラジオ体操」ではメンバーたちがハチャメチャに動きまくり、さらにグリーンの「事件現場」ではいきなりブルーが死んでいたのになぜか途中で蘇生する……といった搦め手を使って検証中のメンバーのメンタルをかき乱していく。
しかし、「病院」というお題が与えられたピンクは、いきなりほかのメンバーの妨害を許さない“ピンクワールド”を作り上げ、筋金入りのメンタルの強さを見せつけたり、次のエチュードでも、映画の登場人物として検証中のイエローに冒頭から絡んでいくという大暴走を繰り広げる。結果、精神力に関してはイエローとピンクがトップの成績を収めることとなった。
◆アンコールは「Let’s GOALOUS5!!」を披露
本日のプログラムはすべて終了。いったんは舞台袖にはけたメンバーたちだが、盛大なゴーラスコールを受けて再びステージへと戻ってくる。そして、メンバーたちからは今回参加してくれた1,000人もの構成員に感謝の言葉が。
グリーンは「地球を声福するには700回は必要でしょう」と発言するが、これに対してイエローからは「足りなくない? (足りたとしても)半年に一回だと350年かかるぞ」との切れ味鋭いツッコミが入る。グリーンは「計算とかやめてください。
僕は(頭脳派の中でも)発想力が豊かなタイプなので」という言い訳で会場の爆笑をかっさらっていく。5人は最後までこの座組だからこそのワチャワチャとした見ているだけで幸福感を覚えるようなMCを提供してくれた。
作戦の締めは絆を感じさせるポップスナンバー「Let’s GOALOUS5!!」。会場全体で「ラララ~」と口ずさみながらペンライトを左右に揺らす光景が見られたのも、その場にいる全員がしっかりと“声福”されているからこそだろう。イエローは「新国立競技場でやりたい」と抱負を語っていたが、作戦が進めばいつかはその夢もかなうのかもしれない。さわやかな余韻を残しつつ、彼らにとって最初の単独作戦は見事に成功という形で幕を閉じた。
取材・文:原常樹 /撮影:竹中智也
会社情報
- 会社名
- 株式会社ジークレスト
- 設立
- 2003年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 大辻 純平
- 決算期
- 9月