セガサミーHD、1Q(4~6月)は売上高33%減、38億円の営業赤字を計上 遊技機事業やリゾート事業、アミューズメント関連で新型コロナ流行が響く

セガサミーホールディングス<6460>は、8月5日、2021年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、売上高483億円(前年同期比33.5%減)、営業損益38億円の赤字(前年同期34億円の黒字)、経常損益40億円の赤字(同23億円の黒字)、最終利益33億円の赤字(同17億円の黒字)となった。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う政府による緊急事態宣言の発令や、各地方自治体による休業要請を受け、全国のパチンコホールが休業対応を実施した。緊急事態宣言の解除後、パチンコホールは順次営業を再開しているが、同社においてはパチンコホールへの影響を考慮し、新作タイトルの販売を延期したことが業績に大きく影響した。
 

セグメント別の状況は以下のとおり。

①遊技機事業…売上高27億円(前年同期比84.3%減)、経常損益85億円の赤字(前年同期9億円の黒字)
遊技機事業では、PC/スマートフォン向けコンテンツを提供するサミーネットワークスの売上などを計上したものの、パチスロ遊技機、パチンコ遊技機ともに新作タイトルの販売がなかったことから、パチスロ485台(前年同期1万7930台)、パチンコ177台(前年同期1万6212台)の販売となった。

②エンタテインメントコンテンツ事業…売上高451億円(同15.0%減)、経常利益82億円(同68.3%増)
コンシューマ分野は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う巣ごもり消費の影響が見られ、ゲーム本編についてはリピート販売を中心に好調に推移し、販売本数は1298万本(前年同期649万本)となった。また、F2Pについては、4月に配信を開始した北米版『ファンタシースターオンライン2』が好調なスタートを切るなど、堅調に推移している。

アミューズメント機器分野は、販売先であるアミューズメント施設の休業および稼働低下に伴い、課金収入や機器販売の受注が減少し、低調に推移した。アミューズメント施設分野は、各地方自治体による休業要請に応じて、店舗の臨時休業や時短営業を行った。休業要請の解除に応じて、順次営業を再開したが、国内既存店舖の売上高は前年同期比で27.4%となり、大幅に減少した。

映像・玩具分野は、映像制作や配分収入に伴う収入を計上したほか、玩具において定番製品を中心に販売した。

③リゾート事業…売上高4億円(同81.1%減)、経常損益21億円の赤字(前年同期16億円の赤字)
リゾート事業は、「フェニックス・シーガイア・リゾート」において、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、自主的に施設の休業などを行った。足元では宮崎を中心とした九州域での営業活動を再開しているが、引き続き集客数の大幅な落ち込みが見られ、利用者数は前年同期比23.3%となった。また、日本国内におけるIR参入に向けた費用が発生した。

海外は、持分法適用関連会社のPARADISE SEGASAMMYが運営する「パラダイスシティ」において、新型コロナウイルス感染症の影響等により、1~3月のドロップ額(テーブルにおけるチップ購入額)が前年同期比で89.2%、カジノ来場者数が前年同期比80.5%となるなど、大幅な落ち込みが見られた。

■未定としていた2021年3月期通期予想を開示
なお、2021年3月期通期の連結業績予想については、期初に未定としていたが、緊急事態宣言解除後の各事業の状況などを踏まえて、今回の第1四半期決算と同時に発表した。売上高は2770億円(前期比24.4%減)、営業損益150億円の赤字(前期276億円の黒字)、経常損益200億円の赤字(同252億円の黒字)、最終損益170億円の赤字(同137億円の黒字)の見込み。
 
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高3896億3500万円、営業利益467億8900万円、経常利益494億7300万円、最終利益459億3800万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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