エディア、21年2月通期は増収・赤字幅縮小に グループの事業構造転換が進む 先行投資や事業整理に係る一時的な事業整理損の計上が赤字の要因に

エディア<3935>は、4月14日、2021年2月通期の連結決算を発表、グループにおける事業構造転換が進みライトノベル・コミックやその電子書籍、ドラマCD、グッズのなどの販売が大きく成長し、受託案件増加による収益基盤拡大、コスト削減で利益体質も改善したものの、IP作品制作やIP海外展開への投資がかさんだほか、一連の事業整理に係る一時的な事業整理損を計上し、赤字計上にとどまった。

売上高24億7000万円(前々期比0.6%増)
営業損益2300万円の赤字(前々期1億7600万円の赤字)
経常損益3400万円の赤字(同1億9700万円の赤字)
最終損益8000万円の赤字(同2億600万円の赤字)
 

①ゲームサービス
主力タイトルである『アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~』が堅調に推移したものの、不採算タイトルを終了したことによる運営タイトル数の減少などにより前年比で減収減益となった。また、海外展開の一環として既存ゲームタイトルの海外版配信を進めていたが、当初想定していた資金回収が見込めないため、係る固定資産について減損処理を行い事業整理損として計上している。

②ライフエンターテインメントサービス
本格ナビゲーションアプリ『MAPLUS+キャラdeナビ』において、人気ゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ』から「西城樹里&有栖川夏菜」のキャラチェンジセットを追加するなど、コロナ禍においても厳選した人気IPとのコラボレーションを進め、着実に収益を積み上げた。一方で『MAPLUSキャラdeナビ』は、その機能充実、利便性を高めるための開発投資を行ってきたが、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い外出自粛の状況が当面継続し、その投資回収が困難との想定から、係る固定資産について減損処理を行い事業整理損として計上している。

③BtoBサービス
既存の受託案件に加えてマッチングアプリやオンライン相談サービスプラットフォームの開発、大手ゲーム会社の海外展開に向けた開発案件などが積み上がり、安定的な収益基盤拡大に寄与した。

④ティームエンタテインメント
運営するコラボカフェは、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、政府および各自治体から要請を受けての休業、また営業再開後も座席数の削減などを実施したが、当面コロナ禍により外出自粛の状況が継続していくとの前提から当該サービスから撤退し、係る損失を事業整理損として計上した。一方、女性向けドラマCDオリジナルレーベル「MintLip(ミントリップ)」の「DIG-ROCK(ディグロック)」シリーズが人気を維持しており、当該タイトルの続編販売のみならず、オンラインイベントや公式ファンクラブアプリの配信など同シリーズのクロスメディア展開が功を奏した結果、ドラマCD及びグッズ販売などが堅調に推移し、グループの収益に大きく貢献した。

⑤一二三書房
人気ライトノベルシリーズ「転生貴族の異世界冒険録」のコミカライズ展開や、「レベル1の最強賢者」「四度目は嫌な死属性魔術師」など人気シリーズの続編刊行、ネット小説大賞受賞作品の刊行など着実に作品数を増やし、電子書籍販売においても作品数及び掲載媒体が増加したことに伴い大きく躍進した。また、人気IPの「鬼滅の刃」や「GRANBLUE FANTASY」のライセンスアウトを受けて発売したグッズやイラスト集、オンラインくじサービスの「くじコレ」も好調で、グループの収益に大きく貢献した。

■2022年2月期予想は非開示
2022年2月期の業績予想については非開示。現時点で新型コロナウイルス感染症によるグループの業績に与える大きな影響は見られていないが、この感染症の規模拡大による影響範囲が不明であること、またグループを取り巻く環境の変化が激しいことから、グループの業績の見通しについて、信頼性の高い数値の算定が困難なため、としている。
株式会社エディア
http://www.edia.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エディア
設立
1999年4月
代表者
代表取締役社長 賀島 義成
決算期
2月
直近業績
売上高32億7700万円、営業利益1億6100万円、経常利益1億5800万円、最終利益1億5000万円(2024年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3935
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