ゲームエイジ総研は、ゲーマーの「メタバース」についての認知度調査を行い、その結果を発表した。その結果として、ゲーマーの「メタバース」の認知度は4.6%と低い結果となったものの、そのうち33%が「メタバース」を他の人に説明できるほど理解しているという。
<以下、プレスリリースより>
■ 「メタバース」とはSF小説から生まれたワード
「メタバース」というワードは、 メタ(meta:超)とユニバース(universe:宇宙)から作られた合成語です。 ニール・スティーブンソン氏のSF小説『スノウ・クラッシュ』の作中で登場するインターネット上の仮想世界を指す言葉として生まれました。
具体的なサービスを挙げると、 多くのユーザーを集めているのが『VRChat』という海外発のメタバースです。 ソーシャルVRとも呼ばれ、 バーチャルリアリティ(VR)空間で、 物理的な位置・場所などの壁を越え、 各々が自分の好きなアバター(分身)を身にまとい、 交流できるものになっています。 国内では、 バーチャルSNS『cluster (クラスター)』などが代表的なものとしてあげられます。
また、 2022年にはANAが仮想空間で旅行や買い物を楽しめるアプリのサービス開始を予定しており、 スタートアップ企業が多額の出資を受けるなど、 注目度が非常に高い分野になっています。
一方で、 ミュージシャンの米津玄師が『FORTNITE』の中でバーチャルライブを行なったり、 アイドルグループの乃木坂46が『荒野行動』の中で同様にバーチャルライブを行なった実績があり、 それらを「メタバース」と呼ぶ例もあります。
また、 ゲームを作ったり、 他のユーザーが作ったゲームが遊べる『ROBLOX』のようなプラットフォームを「メタバース」と呼ぶ場合もあるなど、 まだ言葉の概念やサービス領域が定まっていないのが現状と言えるでしょう。
■ メタバースという単語を認知しているゲーマーは全体の4.6%
「メタバース」というワードを聞いたことがあると答えたゲーマーは全体の4.6%という結果でした。 【グラフ1.】
殆どのゲーマーにとっては「メタバース」というワードはまだ馴染みがないものであるという現状が浮かび上がってきました。 オンラインゲームなどを通じて仮想空間での交流経験が多いであろうゲーマーですが、 まだ「メタバース」というワード自体は浸透していないのが現実のようです。
■ ワードを認知しているゲーマーの理解は33.6%、 体験したことがあるのは20.7%
「メタバース」というワードを聞いたことがあると答えたゲーマーの中で、 「メタバースを説明できる」と答えたゲーマーは33.6%、 「なんらかのメタバースを体験したことがある」と答えたゲーマーは20.7%でした。 【グラフ2.3.】
ゲーマー全体から見ると認知度は非常に低いですが、 認知しているゲーマーの1/5は「メタバース」がどんなものかを説明でき、 体験していることがわかりました。
最新技術に対する感度が高く、 オンラインゲームなど仮想空間で他のプレーヤーと交流した経験も多く持っているゲーマーですから、 認知が進めば「メタバース」との親和性はより高くなるのではないでしょうか。
「メタバース」は、 まだまだ生まれたばかりのサービスです。 まだ一部の人しか知らない、 触れてない、 というのは間違いないでしょう。 しかし、 コロナ禍の影響で、 リアルで誰かと交流したくてもできない、 旅行に行きたくても行けない、 買い物に行きたくても行けないなどの状況の中、 バーチャル空間なら制限なく自由に楽しむことができます。
また、 冒頭で紹介したANAの例のように、 様々な大企業が「メタバース」に参入しようとしています。 そして、 多くの人が「メタバース」を楽しむためのハイスペックPCやスマートフォンを持っています。 そういった状況を踏まえると、 今後「メタバース」関連のサービスが拡大するのは間違いないでしょう。
会社情報
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- ゲームエイジ総研