バンナムHD、第1四半期決算は営業利益が35.7%増の270億円 ゲーム減益も大人層向け玩具好調 ラブライブやアイマスなど映像音楽も復調
バンダイナムコホールディングス<7832>は、この日(8月5日)、第1四半期(21年4~6月)の連結決算を発表し、売上高1780億4900万円(前年同期比22.8%増)、営業利益270億2100万円(同35.7%増)、経常利益287億5400万円(同40.9%増)、最終利益209億1700万円(同58.7%増)と増収増益を達成した。
・売上高:1780億4900万円(同22.8%増)
・営業利益:270億2100万円(同35.7%増)
・経常利益:287億5400万円(同40.9%増)
・最終利益:209億1700万円(同58.7%増)
新型コロナウイルス感染拡大により、国内外の多くの地域で小売店やアミューズメント施設の休業、イベントの中止等で各事業が大きな影響を受けた前年同期を上回る業績となった。新型コロナウイルス感染拡大による影響はあるものの、各事業において顧客のライフスタイルや嗜好の変化に適合するための様々な施策をスピーディに推進したことや、グループの幅広い事業のポートフォリオが効果を発揮した。
セグメント別の状況は以下のとおり。
[デジタル事業]
売上高は668億3400万円(同12.6%減)、セグメント利益は118億2700万円(同39.0%減)となった。
家庭用ゲームにおいて、ゲームとアニメーションの連動展開をはかる新作タイトル「SCARLET NEXUS」を発売したほか、既存タイトルのリピート販売がユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。また、ネットワークコンテンツにおいては、主力タイトルが安定的に推移したものの、好調だった前年同期には及ばなかった。
[トイホビー事業]
売上高は830億5900万円(同50.1%増)、セグメント利益は144億9800万円(同125.3%増)となった。
「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、デジタルを活用した販売・マーケティングや、海外における展開拡大により好調に推移した。また、前年同期にアミューズメント施設の休業により影響を受けたプライズ等の商品販売が回復した。さらに、国内においては、定番IPや新規IPを活用した玩具に加え、菓子やカプセルトイ、海外向けのトレーディングカード等の玩具周辺商材が人気となった。
[映像音楽事業]
売上高は120億1200万円(同121.6%増)、セグメント利益は23億6200万円(同732.3%増)となった。
「ラブライブ!」シリーズや「アイドルマスター」シリーズ等のIPの映像・音楽パッケージソフトの販売を行ったほか、IP関連のライセンス収入が業績に貢献した。また、ライブイベントにおいては、配信や新技術の活用等の環境変化に対応した新たなライブイベントへの取組みを行い、前年同期に比べ開催回数が増加した。
[クリエイション事業]
売上高は73億0400万円(同57.8%増)、セグメント利益は8億2800万円(同1.7%増)となった。
「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ等の映像作品の制作や公開を行い話題となったほか、ガンダムの人気拡大に伴い商品化権収入が好調だった。一方で、IPの情報発信を行う「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」については、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた。
[アミューズメント事業]
売上高は152億2100万円(同130.5%増)、セグメント損失は6億6200万円(前年同期は56億6300万円のセグメント損失)となった。
新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けたものの、国内アミューズメント施設の既存店売上高が同で215.6%となり回復の兆しが見えた。また、業務用ゲームについても売上高が回復した。当事業においては、今後も効率化に加え、グループの商品・サービスの活用を強化する等のバンダイナムコならではの取組みを推進し収益基盤の強化を目指す。
[その他事業]
売上高は66億5600万円(同25.3%増)、セグメント利益は1億4700万円(同200万円のセグメント損失)となった。グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
■2022年3月通期の見通し
2022年3月通期は、売上高7500億円(前期比1.2%増)、営業利益750億円(同11.4%減)、経常利益760億円(同13.3%減)、最終利益520億円(同6.4%減)を見込む。
・売上高:7500億円(同1.2%増)
・営業利益:750億円(同11.4%減)
・経常利益:760億円(同13.3%減)
・最終利益:520億円(同6.4%減)
通期計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高23.7%、営業利益36.0%、経常利益37.8%、最終利益40.2%だった。
・売上高:23.7%
・営業利益:36.0%
・経常利益:37.8%
・最終利益:40.2%
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 川口 勝
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832