ICOVO、イーサリアムL2チェーン「VELOCITY」をリリース ライセンス購入で独自のブロックチェーン構築が可能



スイススイス・ツークにあるICOVOの子会社ICOVO Japanは、9月6日、イーサリアムの抱えている課題解決のためのレイヤー2ソリューションを実装し独自ブロックチェーンが構築できる”VELOCITY”のリリースを発表した。

VELOCITY はライセンスと構築運用支援サービスをセットにして提供する予定。VELOCITYライセンスを購入することにより自社独自のブロックチェーンを構築することができる。独自ブロックチェーンを構築する意味は、どのチェーンも継続性リスクを含んでおりいつまで継続されるかはわからない。この継続性のリスクを排除するための選択肢が独自ブロックチェーンの自己保有だ。自社管理であれば不透明な継続性リスクは確実に排除できる。なお、構築したブロックチェーンには自社独自の名称をつけることが可能である。

また、ERC20・ERC721 など Ethereum 上の規格を実装可能な EVM (Ethereum Virtual Machine) との互換性があり事実上のディファクトスタンダードに準拠しているので、Metamaskなど世界中の準拠ウォレットがそのまま使える。安いガス代でワークさせる必要があるNFTマーケットプレイスの構築にも最適なチェーンとなっている。

”VELOCITY”の3つの特徴。
1)スケーラビリティと耐改竄性を同時に実現させるブロックチェーン
データベースが持つ優れた点とパブリックブロックチェーンが持っている非中央集権な仕組みを組み合わせて高いスケーラビリティと耐改竄性を同時に実現させた全く新しいイーサリアムレイヤー2ソリューション。ブロックチェーンデータ構造を実装したデータベースをEthereum Public Mainnet へアンカリングすることによって絶対的な信頼度をもつ非中央集権的なイミュータブルなブロックチェーンを実現。

2)コントローラブルな手数料
イーサリアムの大きな課題の一つに高額なガス代がある。500円のNFTを販売するのに、3500円のガス代が必要となったりしている。これによって、イーサリアム上では、低額コンテンツの流通は難しく、高額取引のみとなってしまっている。この課題もVELOCITYを使えば解決する。Ethereumへのアンカリング頻度をコントロールすれば、ガス代を限りなく無料に近づけることが可能だ。これによって、マイクロファイナンスや低額のNFTマーケットプレイスなどにも使える。

また、他社チェーンを使うということは、手数料がコントローラブルではないという事であり、イーサリアムのように急激な高騰もありえる。単価の低いコンテンツを流通させるビジネスモデルの場合モデルそのものが破綻するリスクを抱えることとなる。自社独自のブロックチェーンを構築すればこの問題も解決できる。

3)継続リスクがない自社管理のブロックチェーン
イーサリアムレイヤー2ソリューションは他にもあるが、そのチェーン上でワークするアプリやプロトコルを開発しても、チェーンそのものが今後いつまで継続するのかは不透明だ。継続性リスクを排除するたためには、自社管理できる自社独自のブロックチェーンを保有するしかない。

ブロックチェーンは改竄されない、永久に消えないデーターを書き込む事に大きな価値がある。100年、200年と確実に継続させる必要がある場合には、自社管理下のブロックチェーンだと安心だろう。